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単品通販の利益を最大化する、コスト最適化のススメ

単品通販・リピート通販事業で利益を生み出し続けるためには、定期顧客の獲得はもちろんですが、細かなコストの最適化も重要な要素です。 一口に「コストの最適化」とはいっても、「いったい何から手をつけていいかが解らない」という方も多いのでは?そこで今回は、単品・リピート通販事業においてコストを改善することで利益を創出していくための考え方と、その具体的な改善ポイントを中心にお届けします。ついつい後回しになりがちなコストの棚卸し、やってみませんか?

この記事の目次

    1.3種類のコスト項目をおさえましょう

    単品リピート通販とは、まず新規顧客の獲得のために赤字で集客を行い、定期購入顧客の売上で利益を上げる、「先行投資型」のビジネスです。そして利益確保のためには、いかに新規顧客獲得にかかるコストを削減し、最適化できるかが非常に重要です。それではまず、どういったコスト項目があるのか、大まかに整理してみましょう。

    (1)商品製造関連コスト(製造費)

    主に、商品自体の仕入の際に発生するコストが該当します。


    • 製造費用
    • パッケージデザイン
    • 同梱物デザイン
    • 印刷費用

    (2)フルフィルメント関連コスト (販売管理費)

    主に、注文を受けてからお客様の手元に届けるまでに発生するコストが該当します。


    • 配送料
    • システム費用
    • カスタマーサポート費用(電話・メールなど)

    (3)広告宣伝コスト (広告宣伝費)

    主に、新規顧客を獲得のための広告に関連して発生するコストが該当します。


    • 広告素材の制作にかかる費用
    • 広告出稿先の媒体に支払う費用

    これら3種類が主なコストとなります。

    単品リピート通販は、「店舗を持たないために粗利も高く、比較的利益を確保しやすいビジネスだ」と言われることが多いですが、これらのコストに人件費を加えると、適切なコストカットを行わなければ他のビジネスと同様に簡単に利益を上げることはできません。

    2.具体的な改善ポイントは2つ

    前述した各コストの項目の中には、「最適化をしやすいもの/しにくいもの」が存在します。そして利益を出している単品リピート通販事業者がまず取り組んでいるのは、次の2点です。


    • (1)発送手段として、メール便を活用する
    • (2)広告媒体の効果を「定期顧客の獲得コスト」を指標として管理する

    (1)メール便の活用

    メール便の場合、「商品サイズの問題で物理的に利用できない」というケースもありますが、最初からメール便を利用する前提で商品の設計を行っている企業もあります。また、メール便はお客様のポストに直接投函することになるため、代引決済が使えないなどのデメリットもありますが、決済方法をカード決済やNP後払い(※)などの保証がつく決済手段に限るなどの対策をとることで、デメリットの解消は可能です。

    (※)女性向け通販の場合は、クレジットカード決済を希望するお客様が50%以下、というケースもあり、クレジットカードのみに決済手段を限定すると、機会損失を起こす可能性があります。

    もし、代引決済への対応を理由にメール便の導入を見送っていたということであれば、決済手段の追加を検討してみてはいかがでしょうか。通常の配送費用と比べ、大幅にコストを抑えることができるため、即効性のある改善効果が見込めます。

    (2)広告媒体の効果を「リピート顧客の獲得にかかるコスト」で管理する

    広告費用は、「当月売上の30%以内」や「目標CPA:5,000円」といったような指標を設けて上限を設定するケースが多いですが、ここには最適化の余地が多く残っています。理想を言えば、LTV(ライフタイムバリュー)に基づき、広告費用を管理できればよいのですが、計測に必要な期間が長くなってしまうため、現実的にはまず、定期購入顧客の獲得コストをベースに広告費用を管理するのがオススメです。

    広告媒体側で使われている計測方法は、「新規購入の顧客数」を指標にしていることが多いです。しかし、この数字には、全くリピートをしない顧客の獲得にかかった費用も含んでいるため、「その広告媒体経由での新規獲得顧客のうち、定期購入顧客の獲得はどのくらい出来ているのか?」ということを自社できちんと精査をおこなう必要があります。

    そうすることで、たとえば、「新規顧客の獲得数は多いが、リピート購入顧客への転換率は低い」広告媒体は、目標CPAの引き下げを行い、「新規顧客の獲得数は少ないが、リピート購入顧客への転換率は高い」媒体には、目標CPAの引き上げを行う、というような判断が出来るようになります。こうした広告媒体毎の最適化により、同じコストでも「定期購入顧客」の獲得効率を向上させることが可能です。

    3.黒字化目標は中長期で設定しましょう

    前述した通り、単品リピート通販は「先行投資型」のビジネスです。とはいえ、いつ事業として黒字化を見込めるのかは、やはりきちんと把握しておかなければなりません。定期顧客の獲得数が利益のベースになるわけですから、短期ではなく、中長期での目標設定がオススメです。たとえば「約1年後に単月黒字化」という目標設定はいかがでしょうか。

    1年後に単品リピート通販事業で目指すべき状態は、以下のようなイメージだと捉えてみてください。
    (目標CPAと顧客単価は商材により変動するため、参考程度に捉えてください)

    このような状態で、毎月営業利益が出ていれば、単月黒字化の達成が可能といえます。目標とする定期加入率と定期顧客数を基準に、毎月の新規顧客の獲得数と目標CPAのバランスを取りながら、施策を検討していくのが、セオリーです。なお、「 リピート購入顧客数:1,000人」というのも、1つの目安になります。理由としては、この位の規模になると、「新規購入顧客数」と「定期顧客の解約数」が同数程度になってくることが多く、一時的に売上が横ばいになる、いわば踊り場の状態になるためです。このフェーズに到達したら、さらなる利益拡大に向けて、次の仕組み作りが必要になってきます。

    いかがでしたか?

    以上、コスト改善による利益創出の考え方と、その改善ポイントをご紹介させていただきました。
    この記事があなたのECサイト運営にお役に立てれば幸いです。

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    この記事を書いたライター

    宮崎晋一郎

    宮崎晋一郎

    1983年生まれ。日光生まれ新宿育ち。2006年~2013年までweb広告会社で主にEC専門のマーケティング支援を担当し2013年に独立し、株式会社ロックストックを設立。主にECクライアントにおけるwebマーケティングの施策立案と実行までをサポートしています。好きな映画監督はデヴィッド・フィンチャーです。

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