もし、私がもう少し▽▽だったら、□□なのに・・・
あの時、○○していれば、今△△だったかもしれない・・・
現実ではありもしない想像をして嘆いたり、過去の選択を後悔したり、「しても仕方がない話」というネガティブな意味で使われることの多い「タラレバ」。
しかし、この「タラレバ」は、相手と円滑な関係を築くための大切な役割をもっているのです。
今回は具体的な例文とともに「タラレバ」を使った3つのメール術をお伝えしたいと思います。
やんわりと「できない」を伝えるテクニック
相手の要望を「できない」という拒否・否定の姿勢を、そのまま活字に表すと、「冷たい印象・悪い印象」を与えかねません。顔の見えないメールでのコミュニケーションでは、対面・電話以上に「言い回し」に気をつける必要があります。
「言い回し」を工夫するためには、まず「今の状況」を改めて見直しをしてみましょう。
「~できない」という否定的な状況は、「~であればできる」という肯定的な状況と隣り合わせであることが多いのではないでしょうか?
・1週間ではできません。←→2週間いただければ可能です。
・ご本人以外のご利用はお断りしております。←→ご本人のみがご利用可能です。
「タラレバ」を使って、「~であればできる」という肯定的な状況を伝えることで、「冷たい印象・悪い印象」を与えずに、隣にある否定的な状況を暗に伝えることができるのです。
では、実際のメールを「タラレバ」に書き換えてみましょう。
お問い合わせいただいた相手のユーザー名とパスワードですが、
ご本人様の確認が取れていないため、ご案内することができません。 契約者情報をご連絡いただいてから、
ユーザー名とパスワードを送信致します。
↓
お問い合わせいただいた相手のユーザー名とパスワードですが、
ご本人様の確認が取れましたら、ご案内することが可能です。 契約者情報をご連絡いただいてから、
ユーザー名とパスワードを送信致します。
きっぱりと「できない」を伝えるテクニック
しかし、「今の状況」次第では、どうしても「できない」ということをお客様に明示しなければならない場合もあります。
「できない」という否定的な状況を伝えつつ、以下の2点を加えることで、「冷たい印象・悪い印象」を避けることができます。
・できない理由
・相手の希望に近い代替案
せっかくお問い合わせいただいたところ、大変心苦しいのですが、現在Tシャツの黒色は、在庫切れにつきお取扱いがございません。
ご要望にお応えできず、大変申し訳ございません。
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せっかくお問い合わせいただいたところ、大変心苦しいのですが、Tシャツの黒色は多くのお客様にご好評いただき、完売しております。
ご要望にお応えできず、大変申し訳ございません。
尚、赤色であれば販売中でございますので、すぐにご用意することが 可能でございます。
もし宜しければ、赤色のご購入をご検討下さいませ。
行動を促すテクニック
クレーム等で相手に迷惑をかけてしまい、更に手続き上、相手に何かしらの行動をしてもらわなければいけない時にも、「タラレバ」は有効です。
一方的に行動の依頼を押し付けるのではなく、一度相手にお伺いを立て、確認が取れてから次のご案内を進めましょう。
この度、お届けした商品に数量不足がございましたことを深くお詫び申し上げます。
至急、不足分を再送させていただきたく存じますが、お受け取りのご都合のよろしい日時をご連絡ください。
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この度、お届けした商品に数量不足がございましたことを深くお詫び申し上げます。
至急不足分の商品を再送させていただきたく存じますが、ご都合はいかがでしょうか。
もし、ご了承をいただけましたら、お受け取りのご都合がよろしいお日にちを当店までご連絡をいただけましたら幸いです。
1番大切な「タラレバ」とは
ここまで長々とメールの書き方や言い回しについてお伝えしましたが、なんと言っても1番大切なのは、「もし自分が相手の立場だったら・・・」と想像を巡らせることです。
どうすることで1番気持ち良いコミュニケーションを生み出せるか、常に相手の気持ちを想像して対応をすることで、円滑な関係を築くことができるようになります。
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