Gmailでメール対応業務を効率化したい方は、アーカイブ機能を活用しましょう。アーカイブとは、メールを削除することなく、特定のメールを受信トレイ上で非表示にすることです。今回は、メールをアーカイブする方法や活用方法、そのほかの便利な機能について紹介します。
Gmailのアーカイブとは
Gmailのアーカイブとは、メールを受信トレイからアーカイブトレイに移動させ、表示させなくする機能です。
そもそもアーカイブとは、すぐには使わないが消去したくないデータを専用の記憶領域に保存することです。バックアップと混同されることが多いですが、バックアップはデータの紛失や破損時に復旧できるよう、データを保存しておくことを指します。
メールは、通常受信トレイに保存されます。1日に膨大なメールが届く場合は、受信トレイがいっぱいになり、必要なメールを探すのが難しくなってしまうでしょう。
そこで役立つのがGmailのアーカイブ機能です。
アーカイブしたメールはどこにある?
アーカイブしたメールは、「すべてのメール」上に残っています。削除されるわけではありません。
アーカイブ機能のメリット
アーカイブ機能のメリットは、受信トレイをすっきりと整理できることです。
メールのやりとりが増えることで、必要なメールを探すのに時間がかかってしまいます。重要なメールが埋もれ、見逃してしまうこともあるでしょう。
アーカイブ機能を使えば、重要なメールのみを受信トレイに残し、後で読み返したいメールを専用のトレイに保管できます。
また、いつでも内容を確認し、適宜受信トレイに戻すことも可能です。受信トレイを整理したいがメールは削除したくない、という時はアーカイブ機能を活用しましょう。
アーカイブ機能とミュート機能の違い
ミュート機能も、同じくメールを受信トレイ上に表示させないための機能です。
アーカイブ機能との違いは、返信があった時のメールの位置です。アーカイブしたメールに返信があった際、そのメールは自動で受信トレイに戻ります。一方、ミュートしたメールは返信があっても受信トレイには戻りません。
そのため、返信がくるまで必要ないメールはアーカイブ、CCやBCCに入れられて届いたメールはミュート、のように使い分けるのがおすすめです。
Gmailのアーカイブ機能の操作方法
Gmailのアーカイブ機能を使いこなすためには、以下の操作方法を理解しましょう。
- メールをアーカイブする方法
- 特定のメールを自動でアーカイブする方法
- アーカイブしたメールを確認する方法
- アーカイブしたメールを戻す方法
それぞれの操作方法を解説します。
メールをアーカイブする方法
Web版のGmailでメールをアーカイブする際は、アーカイブするメールを開き、上部にあるアーカイブアイコンをクリックしましょう。複数のメールをアーカイブしたい場合は、各メールの横にあるチェックボックスをオンにした後、アーカイブアイコンをクリックしてください。
アプリ版のGmailでメールをアーカイブする際は、メールの左側にある送信者のプロフィール画像をタップし、上部のアーカイブアイコンをクリックします。複数のメールをアーカイブしたい場合は、アーカイブする各メッセージを長押しした後、アーカイブアイコンをタップしてください。
アプリ版では、スワイプ操作でアーカイブできるよう設定を変更できます。設定を変更したい場合は、「設定」から「受信トレイのカスタマイズ」、「メールのスワイプの動作」をタップしましょう。そして、「右スワイプ」または「左スワイプ」をタップし、「アーカイブ」をタップしてください。
特定のメールを自動でアーカイブする方法
Gmailの振り分け機能を使うことで、特定のメールを受信した時点で自動的にアーカイブできます。
振り分け機能を使うためには、検索ウィンドウの下部にある「フィルタを作成」をクリックしてフィルタを作成しましょう。アーカイブしたいメールの条件を入力した後、「受信トレイをスキップ(アーカイブする)」をチェックすることで、条件を満たすメールが自動でアーカイブされるようになります。
アーカイブしたメールを確認する方法
アーカイブしたメールは、「すべてのメール」から確認できます。
Web版のGmailでは、左側の「もっと見る」をクリックし、「すべてのメール」をクリックしてください。
アプリ版のGmailでは、左上のメニュー アイコンから「すべてのメール」をタップします。
ただし、どちらもアーカイブしたメールのみを確認できるわけではありません。削除したメールや迷惑メールを除き、すべてのメールが表示される点に注意が必要です。
アーカイブしたメールを戻す方法
メールをアーカイブした直後であれば、下部にしばらくの間表示される「元に戻す」を押しましょう。
アーカイブしてから時間が経った場合も、いつでも受信トレイにメールを戻せます。
Web版のGmailでは、アーカイブしたメールを検索し、メールの横にあるチェックボックスをオンにします。そして、上部にある「受信トレイに移動」をクリックしましょう。
アプリ版のGmailでは、アーカイブしたメールの左側にある送信者のプロフィール画像をタップします。その後、右上のその他アイコンから「受信トレイに移動」をタップしてください。
Gmailのアーカイブ機能の活用方法
Gmailのアーカイブ機能を活用することで、受信トレイをToDoリストのように活用できるのが魅力です。
たとえば、まだ対応していないメールは受信トレイに残したまま、すでに対応したメールはアーカイブ、不要なメールは削除することで、対応が必要なメールのみを受信トレイに残せます。
受信トレイが整理されるため、メールの対応を忘れてしまうリスクを防げ、必要なメールもすぐに見つけられるでしょう。
Gmailのアーカイブ機能に関する注意点
Gmailのアーカイブ機能を使う際は、以下の点に注意が必要です。
- アーカイブしても空き容量は増えない
- 返信がくるとアーカイブが解除される
それぞれのポイントについて解説します。
アーカイブしても空き容量は増えない
メールをアーカイブしたからといって、Gmailの空き容量が増えるわけではありません。空き容量を増やすためには、メールをアーカイブやミュートではなく、削除する必要があります。
1つのGoogleアカウントが無料で使える容量は15GBです。容量を超過した場合、メールの送受信機能に影響があります。定期的に受信トレイを確認し、不要なメールはアーカイブではなく削除しましょう。
Web版のGmailであれば、検索画面下の「削除」をクリックし、削除したいメールにチェックを入れることで不要なメールを一括削除できます。
返信がくるとアーカイブが解除される
アーカイブしたメールに返信がくると、アーカイブが自動的に解除される点にも注意が必要です。元のメールと返信を含む1つのスレッドが、すべて受信トレイに移動します。返信の必要性がないメールの場合は、元のメールを合わせて再びアーカイブし直さなければなりません。
返信がきてもそのままアーカイブし続けたい場合は、アーカイブ機能ではなくミュート機能を使いましょう。
Gmailをさらに使いこなすための機能
Gmailには、アーカイブ機能以外にも便利な機能が以下のように多数搭載されています。
- ラベル機能
- スヌーズ機能
- 送信予約機能
- 送信取り消し機能
ここでは、Gmailをさらに使いこなすために知っておきたい機能を紹介します。
ラベル機能
ラベル機能とは、メールの保存先となるラベルを作成できる機能です。
たとえば、「社内」「プロジェクトA」といったラベルを作成し、該当するメールにラベルをつけることで、メールを効率よく管理できます。
ラベル機能を使うためには、Gmailのメニューにある「ラベル」の横にある+マークを押し、ラベルを作成しましょう。ラベルは、色を変えたり階層化したりすることも可能です。
また、アーカイブ機能と同様に、「メールの自動振り分け設定」 を活用することで、条件に合うメールに対して自動でラベルをつけられるようになります。
スヌーズ機能
スヌーズ機能は、特定のメールを一時的に非表示にし、指定した日時に受信トレイの上部に再表示する機能です。「今すぐに返信する必要はないが、1週間後までには返信をしたい」という場合に、指定した日時でもう一度通知してくれます。スヌーズ機能を活用することで、忘れずにメールに対応できるでしょう。
Web版のGmailでは、メールにカーソルを合わせてスヌーズアイコンをクリックしましょう。アプリ版の場合は、メールを開いて右上にあるその他アイコンから「スヌーズ」をタップしてください。
送信予約機能
送信予約機能は、指定した日時に自動でメールを送信してくれる機能のことです。「深夜にメールを作成し、翌日の始業時刻に合わせてメールを送信したい」という時に活用できます。
Gmailでは、100件まで送信日時を設定可能です。また、送信前であれば送信予定日時の変更やキャンセルもできます。
Web版のGmailでは、メールを作成した後に左下の 「送信」の横にある下矢印アイコンをクリックし、「送信日時を設定」をクリックしましょう。アプリ版の場合は、メールを作成した後に画面右上のその他アイコンをタップし、「送信日時を設定」からオプションを選択してください。
送信取り消し機能
送信取り消し機能とは、送信した直後であれば送信を取り消せる機能です。メールを間違った相手に送ってしまったり、メール本文に誤字を見つけたりした際などに活用できます。
送信を取り消す場合は、送信直後に画面下に表示される「送信しました」の通知の右下にある「元に戻す」をタップしましょう。
Web版のGmailであれば、この通知が表示される時間を5〜30秒のいずれかに設定できます。
ただし、送信から時間が経ってしまうと、送信取り消し機能は使えません。
メール共有管理システムを導入するのもおすすめ
Gmailのアーカイブ機能を使うことで、受信トレイが見やすくなり、メールを効率的に管理できるようになります。
しかし、1日に大量のメールが届き、管理方法に悩んでいる方もいるでしょう。
「メールの担当者を自動で振り分けたい」「メールの対応状況を見える化したい」などのニーズがある場合は、メール共有管理システムを導入するのがおすすめです。
メールディーラーは、チームでのメール対応を効率化できるメール共有管理システムです。担当者を自動で割り振る機能やメールの対応状況を見える化できる機能、二重対応を防止できる機能などが搭載されています。
よく使う返信文は定型文として登録できるため、返信の効率化や返信メールの品質を均一化できるのもメリットです。外部システムとの連携や複数チャネルへの対応も可能です。
「メールの数が多く管理が難しい」「メールの担当振り分けや進捗管理などが大変」「特定の人に問い合わせが偏ってしまう」といった課題を解決したい方は、メールディーラーの導入を検討してはいかがでしょうか。詳しくは以下をご覧ください。
メール共有管理システムの選び方
最後に、自社に合ったメール共有管理システムの選び方を3つ紹介します。
- 自動化に関する機能が優れているか
- 外部システムと連携できるか
- セキュリティ対策が徹底されているか
メール共有管理システムには多くの種類があるため、自社が抱える課題を解決できる、使いやすいシステムを選びましょう。
自動化に関する機能が優れているか
1つ目は、自動化に関する機能が優れているかです。
担当者の自動振り分けや返信テンプレートの自動提案機能など、自動化に関する機能が豊富に搭載されているシステムであれば、メール対応を効率化できます。また、問い合わせに対して自動で定型文を返信できるシステムなら、確認メールを送信する手間が省けるだけではなく、お客様満足度向上にもつながります。
メール対応にかかる業務をなるべく効率化したい場合は、自動化に関する機能が優れているかを重視しましょう。
外部システムと連携できるか
2つ目は、外部システムと連携できるかです。チャットツールや顧客管理システムなどと連携できるメール共有管理システムを選ぶことで、利便性を高められます。
たとえば、顧客管理システムと連携できるシステムなら、問い合わせを送信したお客様の情報を確認しながら返信できます。
また、電話やメール、LINE、ECサイトなど、自社が問い合わせを受け付けているチャネルに対応しているかも重要なポイントです。システムによって、対応できるチャネルは異なります。複数チャネルからの問い合わせを一元管理できるメール共有管理システムを選びましょう。
セキュリティ対策が徹底されているか
3つ目は、セキュリティ対策が徹底されているかです。
メール共有管理システムでは、自社やお客様の重要な情報を扱うことになります。セキュリティ体制が徹底されており安心して利用できるシステムや、自社のセキュリティポリシーを満たすシステムを選びましょう。
また、メールの誤送信を防げるシステムを選ぶことも大切です。メールの誤送信は、情報漏えいにつながります。送信時に宛先をチェックできる機能や、申請・承認フローを設定できる機能を備えたシステムを選ぶとよいでしょう。
Gmailのアーカイブ機能で受信トレイを整理しよう
Gmailのアーカイブ機能は、メールをアーカイブトレイに移動させて受信トレイを整理できる機能です。メールを削除するわけではなく、アーカイブしたメールはいつでも確認し、元に戻せます。メールの数が多く必要なメールが埋もれてしまっている場合は、アーカイブ機能を活用するのがおすすめです。
Gmailには、ほかにもラベル機能やスヌーズ機能、送信予約機能、送信取り消し機能など便利な機能が多数搭載されています。Gmailを使いこなし、メール対応業務を効率化しましょう。
メール対応業務に課題を抱えている場合は、便利なメール共有管理システムを導入するのも1つの方法です。メールディーラーが気になる方は、以下からお問い合わせください。
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