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AIによる業務効率化ガイド部門別の活用アイデアと成功事例を紹介

日付のアイコン2025/09/12
AI活用
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「毎日、山積みの書類に追われて本当にやりたい仕事に時間が取れない...」「人手不足で一人ひとりの負担がどんどん重くなっている...」

そんな悩みを抱えながらも、AIの導入など業務効率化への投資を後回しにしてしまっているケースがあります。

実は、AIによる業務効率化は、もはや大企業だけのものではありません。今日からでも始められる、現実的な解決策となっています。

本記事では「明日の会議で提案できる」レベルの具体的なAI活用アイデアを、部門別に厳選してご紹介します。

この記事の目次

    なぜ今、AIによる業務効率化が求められるのか?

    AIによる業務効率化は、もはや選択肢ではなく、企業の競争力を左右する必須の経営戦略となっています。

    その背景には、すべての企業が直面している「人手不足」「DX推進」「技術革新」という、避けては通れない3つの大きな環境変化があります。

    それぞれ、詳しく見ていきましょう。

    背景1:深刻化する労働人口の減少と生産性向上の必要性

    AIは深刻化する人手不足を補い、生産性を向上させるための解決策として注目されています。

    総務省の統計によると、日本の生産年齢人口は2050年に2021年時点と比較して、約3割減少すると予測されています。

    限られた人員で従来以上の成果を出すためには、従業員一人ひとりの生産性向上が不可欠です。

    AIによって、メモやデータ入力などの定型業務を自動化することで、従業員をより創造的なコア業務へ集中させることができます。

    背景2:DX(デジタルトランスフォーメーション)と働き方改革の加速

    「DXって結局何をすればいいの?」と疑問に思う方も多いでしょう。

    DXは単なるデジタルツールの導入ではなく、AIなどの技術でビジネスモデルや業務プロセス自体を変革する取り組みです。そして、AIはそのDX推進の中核を担う技術として位置づけられています。

    従来は人間の経験と勘に頼っていた意思決定を、データにもとづく客観的な判断に変えることで、業務の精度と効率を大幅に向上できます。

    また「働き方改革」の観点からもAIは重要視されています。長時間労働の是正と生産性向上の実現に向けて、AIによる業務の自動化・効率化が注目されています。

    背景3:生成AIの登場による技術的ブレークスルー

    従来のAIは主に、特定の用途に特化したシステムでした。しかし、2022年のChatGPTの登場により、生成AIは自然言語による指示で様々な業務に柔軟に対応できるようになりました。

    つまり「コンピュータ言語」ではなく「日本語」で指示するだけで、文章作成やアイデア出しといった創造的な業務まで支援してもらえるようになったのです。これにより、業務効率化の対象範囲が劇的に拡大しました。

    「AIは大企業や技術者だけのもの」という認識から、手軽にAI活用を始められる環境が整ってきています。

    AIはどこまでできる?業務効率化の3つのインパクトレベル

    社会全体でAI活用が求められる中、AIが具体的にどのようなことができるのかを3つのレベルに分けて見ていきます。

    下記の表で、AI活用の段階と期待できる効果を整理しました。

    レベル 内容 具体例 効果 導入難易度
    レベル1 定型業務の自動化 会議の文字起こし
    データ入力
    定型メール作成
    反復作業からの解放
    創造的な時間創出
    ★☆☆
    レベル2 分析・予測の高度化 売上予測
    需要予測
    顧客行動分析
    データにもとづく意思決定
    ビジネス機会の発見
    ★★☆
    レベル3 創造性の拡張 キャッチコピー生成
    企画立案支援
    デザイン作成
    アイデア創出の加速
    クリエイティブ品質の向上
    ★★★

    レベル1:定型業務の自動化(例:データ入力、議事録作成)

    レベル1は、AI活用の第一歩としてイメージしやすく、効果も実感しやすいのがこのレベルです。ルールが決まっている反復作業をAIに任せることで、人間は他の業務などに活用できる時間を創出できます。

    身近な例として以下があります。

    • 会議音声の文字起こし:数時間の会議内容を数分で議事録化
    • 請求書のデータ入力:月末の膨大な入力作業からの解放
    • 定型メールの作成:「いつものあの文面」を数秒で生成

    レベル2:分析・予測の高度化(例:売上予測、需要予測)

    次はレベル1で創出した時間と、蓄積されたデータを活用する、より高度な段階です。人間では処理しきれない大量のデータや、経験に頼っていた判断をAIが分析し、より良い意思決定を支援します。

    実用的な例として以下があります。

    • 過去3年の販売データから来月の売上を予測
    • 顧客の行動パターンから適切なアプローチタイミングを特定
    • 在庫データから適正な発注量を自動算出

    レベル3:創造性の拡張(例:企画立案、コンテンツ生成)

    レベル3では、AIを単なる効率化ツールではなく、新たな価値を生み出すための「創造的なパートナー」として活用します。

    人間だけでは思いつかないような多様なアイデアを得たり、コンテンツ制作のプロセスそのものを変革したりできます。

    主な活用例として以下があります。

    • 商品名・ターゲットを分析してキャッチコピー案を生成
    • 簡単な指示で高品質のWebサイトデザインを作成
    • 企画会議の壁打ち相手として、競合に勝つための施策案の提供

    AIとRPAは何が違う?

    AIとRPA(Robotic Process Automation)は解決できる課題の種類が違います。業務効率化を検討する際によく比較される両者の違いを、分かりやすく解説します。

    項目 AI RPA
    役割 脳(判断・学習) 手足(実行・処理)
    得意分野 非定型業務・判断が必要な作業 定型業務・ルールが明確な作業
    処理内容 文章理解、画像認識、予測分析 クリック、入力、コピー&ペースト
    学習能力 データから学習し、精度が向上 設定されたルール通りに実行
    コスト 月額数千円〜数万円 月額数万円〜数十万円
    導入期間 即日〜数週間 数週間〜数カ月

    判断能力の有無が最大の違い

    分かりやすく例えると、RPAは「優秀な事務スタッフの手足」、AIは「優秀な事務スタッフの頭脳」と考えるとよいでしょう。

    RPAの場合、「A列のデータをB列にコピーして、C列に今日の日付を入力する」といった、決められた手順を人間の数十倍の速度で正確に実行できます。しかし、データが正しいかどうか判断することはできません。

    AIの場合、「この問い合わせメールは緊急対応が必要そうか?」「この請求書の金額は妥当か?」といった判断能力を持っています。

    組み合わせ方と連携事例

    AIとRPAを組み合わせると、これまで自動化が困難だった、より高度で複雑な業務を自動化できます。

    以下が、AIとRPAを組み合わせて会計処理を行う例です。

    1. AI-OCRが請求書の内容を読み取って「取引先:A社、金額:50万円、支払い期限:月末」と判断
    2. AIがその内容の妥当性をチェック(「A社との通常取引金額と照合して妥当」)
    3. RPAがその情報を会計システムに正確に入力

    このような連携により、人間が手を動かさずに業務プロセスを自動化できます。

    【部門別】AIを活用した業務効率化の成功事例8選

    AIで実現できることのレベル感が分かったところで、部門別の具体的な成功事例を見ていきましょう。

    【経理】請求書・領収書のデータ入力自動化(活用ツール例:AI-OCR)

    藤木サッシ株式会社では、各拠点から本社に郵送されてくる大量の請求書に対し、開封や内容確認、支払い依頼の起票といった手作業に多くの時間がかかっていました。

    同社では「RICOH 受領請求書サービス」を導入し、請求書の受け取りからデータ化、承認プロセスまでをデジタル化しました。結果として、請求書処理にかかる作業時間が月120時間から60時間へと半減。創出された時間を、より専門的な業務に充てることができるようになりました。なお、この技術は、領収書や発注書の処理にも応用できます。

    【人事】履歴書の自動スクリーニング(活用ツール例:採用管理システムAI)

    中古住宅再生事業で国内トップクラスのシェアを誇る株式会社カチタスでも、事業拡大にともなう採用数の増加により、膨大な数の応募書類の確認に多くの工数がかかり、人事担当者の大きな負担となっていました。

    同社では、AIが応募書類を分析し、自社で活躍する人材との類似度をスコア化する採用管理システム「PERSONA」を導入しました。これにより、書類選考の時間が大幅に削減されただけでなく、候補者のポテンシャルを可視化し、採用のミスマッチを防止しています。

    【営業】商談の議事録作成と報告の自動化(活用ツール例:文字起こしAI)

    株式会社NTTドコモでは、商談後の議事録作成やCRM(顧客管理システム)への入力に追われ、コア業務である「次の営業活動の準備」や「戦略立案」の時間が圧迫されていました。

    同社は、会議の音声から「誰が・いつ・何を発言したか」を自動で記録する議事録作成支援AI技術を開発。議事録作成にかかる工数を大幅に削減し、営業チーム全体の連携強化も実現しています。

    【マーケティング】広告・SNSコンテンツの自動生成(活用ツール例:Canva, 画像生成AI)

    広告制作において、効率化だけでなく、時代を象徴する高いクリエイティブ品質をいかにして実現するかが課題でした。

    また、生成AIという前例のない技術を、単なる効率化ツールとしてではなく、新たな表現を生み出すパートナーとして活用する方法が模索されていました。

    株式会社パルコは、2023年冬の広告において、モデル撮影を一切行わず、人物、背景、ナレーション、音楽のすべてを生成AIで制作しました。

    この試みは、第29回 AMD Awardで優秀賞を受賞。生成AIを業務効率化だけでなく、新たなクリエイティブパートナーとして起用し、広告表現の新たな可能性を示しました。

    【CS】問い合わせ内容の分析とFAQ自動生成(活用ツール例:テキストマイニングAI)

    自動空気圧機器メーカーのSMC株式会社では、お客様相談室のテキストデータ分析を担当者が手作業で行なっており、多大な時間がかかっていました。

    同社では、テキストマイニングAIで膨大な相談内容から頻出キーワードを自動抽出・分析。FAQの作成効率が3倍に向上し、FAQページ閲覧数が年間2万件から5万件へ倍増しました。結果として、電話問い合わせを年間約9,000件削減(5万件→4.1万件)に成功しました。

    【開発】プログラミングのコード生成・レビュー支援(活用ツール例:GitHub Copilot)

    株式会社日立製作所では、コーディング時の最初の枠組み作成が開発者の心理的負荷となっているだけでなく、開発速度向上も求められていました。

    そこで同社では、AIコーディング支援ツール「GitHub Copilot」を導入しました。AIがコード候補を提案することで、開発者は定型作業から解放され、200名での評価で平均10〜20%の生産性向上が確認でき、現在では約2,000名の開発者が利用しています。

    【製造】製品の外観検査・検品の自動化(活用ツール例:画像認識AI)

    トヨタ自動車株式会社の工場では、1日に数万個もの部品を目視で検査する工程があり、検査員への負担が非常に大きく、人的ミスによる見逃しが課題となっていました。

    同社では、画像認識AIを搭載した外観検査装置を導入し、2交代制の目視検査工程を完全自動化しました。結果、異常の見逃し率0%を達成し、工場内で初となる検査の省人化も実現し、現場からも「負担が軽くなった」と喜びの声が上がっており、品質向上と従業員の負担軽減を両立しています。

    【全社共通】アイデア出しとブレインストーミング支援(活用ツール例:ChatGPT, Gemini)

    パナソニック コネクト株式会社では、新サービス企画の会議などで議論が停滞し、新しいアイデアが出にくい状況にありました。

    同社では、全社員向けに自社開発した生成AIアシスタントを展開して、新商品企画のブレインストーミングや業務課題の解決策のアイデア出しに活用しています。

    実際に日本特殊陶業株式会社では同様の活用により、従業員一人あたり週平均3.1時間の業務時間削減を実現しました。AIをアイデアの壁打ち相手にすることで、企画立案を効率化できます。

    業務効率化を加速する代表的なAIツール

    実際に業務などに活用できる代表的なAIツールをご紹介します。

    下記の表で、各ツールの特徴と導入の検討材料を確認できます。

    ツール種類 代表例 主な用途 無料プラン※1 有料プラン※2
    テキスト生成AI ChatGPT
    Gemini
    Claude
    メール作成
    議事録要約
    企画書作成
    ChatGPT:月20ドル(約3,000円)〜
    Gemini:月2,900円〜
    Claude:月20ドル(約3,000円)〜
    画像・デザイン生成AI Midjourney
    Canva AI
    DALL-E
    広告バナー
    SNS画像
    プレゼン資料
    △※1 Midjourney:月10ドル(約1,500円)〜
    Canva AI:月1,180円〜
    DALL-E:月20ドル(約3,000円)〜
    AI-OCR 各社提供サービス 請求書読み取り
    契約書電子化
    △※1 提供会社により異なる
    AIチャットボット 各社提供サービス 問い合わせ対応
    社内ヘルプデスク
    △※1 提供会社により異なる

    ※1:多くのサービスが、本格導入を検討するための「期間限定の無料トライアル」や「機能制限付きの無料デモ」を提供しています。
    ※2:料金は2025年8月時点のものです。

    テキスト生成AI(ChatGPT・Geminiなど)

    テキスト生成AIは、自然な日本語で指示するだけで、様々な文章を作成してくれる生成AIツールです。

    【主な用途とプロンプト例】

    • メール作成:「クレーム対応のメールを丁寧な文面で作成して」
    • 議事録要約:「3時間の会議録音から重要ポイントを5つ抽出して」
    • 企画書の壁打ち:「新商品のターゲット層についてブレスト相手になって」

    多くのサービスが無料プランを提供しており、今すぐにでも試すことができます。なお、ChatGPTの無料版は、アカウント登録するだけで利用を開始できますが、一定期間の利用回数に制限がある点には注意が必要です。

    画像・デザイン生成AI(Midjourney・ Canvaなど)

    画像・デザイン生成AIは、プロンプトだけで、プロ品質の画像を生成してくれるAIツールです。デザインの知識がなくても、高いクオリティの画像やデザインを作成できます。

    【主な用途とプロンプト例】

    • マーケティング用クリエイティブ:「広告バナーの画像を作成して」
    • プレゼン資料の挿絵:「説明資料や提案書を視覚的に分かりやすくして」
    • Webサイト用素材:「現在のWebサイトのコンセプトに合うヘッダー画像を作成して」

    なお、Canva AIなら無料プランでも多くの機能を利用できます。

    AI-OCR(各社提供サービス)

    AI-OCRは、紙の書類やPDFファイルを「見て」、文字を読み取ってデジタルデータに変換してくれるツールです。手書き文字や複雑なレイアウトでも、人間並みかそれ以上の精度で認識できます。

    【主な用途】

    • 経理業務の自動化:請求書、領収書、経費明細の自動データ化
    • 契約書の電子化:紙の契約書をデジタルデータベースに一括変換
    • アンケート回答の集計:手書きアンケートの自動読み取り・集計

    多くのサービスが従量課金制を採用しており、少量から試すことができます。まずはスモールスタートして、効果を確認してみましょう。

    AIチャットボット(各社提供サービス)

    AIチャットボットは、Webサイトや社内ポータルに設置し、よくある質問に24時間365日自動で回答してくれる「デジタル案内係」です。人間が対応する前の一次対応を担当し、対応工数を大幅に削減できます。

    【主な用途】

    • カスタマーサポート:営業時間外の問い合わせ対応、よくある質問への自動回答
    • 社内ヘルプデスク:経費精算、休暇申請、システム利用方法の案内
    • 予約受付の自動化:レストラン、美容院、会議室予約の自動受付

    無料プランを提供するサービスも多く、小規模から始めて効果を確認できます。まずは社内の簡単な問い合わせ対応から試してみることが推奨されます。

    失敗しないAI導入ロードマップ【4ステップで解説】

    AIツールを自社に導入するための4つのステップをご紹介します。

    下記の表で、各ステップの要点と所要期間を確認してから、詳細を見ていきましょう。

    ステップ 内容 所要期間 重要ポイント 成功の指標
    ステップ1 課題特定・KPI設定 1〜2週間 数値で測れる目標設定 明確なKPIの確定
    ステップ2 業務選定・スモールスタート 1週間 失敗しても影響の少ない業務から 対象業務の明確化
    ステップ3 ツール選定・PoC実施 2〜4週間 複数ツールの比較検討 効果の客観的確認
    ステップ4 本格導入・運用体制構築 1〜3カ月 継続的改善の仕組み構築 安定運用の実現

    ステップ1:課題の特定と目的(KPI)の明確化

    AI導入で重要なのは、「何のために導入するのか」という目的を明確にし、効果を数値で測れるKPIを設定することです。

    【具体的な進め方の例】

    • 現在の業務で特に時間がかかっている作業を洗い出す
    • 「問い合わせ対応時間を平均30%削減する」「データ入力作業を週10時間から3時間に短縮する」など、具体的な数値目標を設定
    • 達成期限もあわせて設定(例:3カ月後までに)

    「なんとなく効率化したい」ではなく、「月末の残業時間を5時間減らしたい」といった、定量的な目標設定が重要です。

    ステップ2:対象業務の選定とスモールスタート

    次に、効果が出やすく失敗しても影響が少ない業務から小さく始める(スモールスタート)ことが成功の鍵です。

    【選ぶべき業務の特徴】

    • ルールが明確で判断基準が統一されている
    • 失敗しても他の業務に大きな影響を与えない
    • 効果が目に見えて分かりやすい
    • 現場担当者が協力的である

    【具体例】

    • ◯ よくある質問への自動返信(効果が分かりやすい)
    • ◯ 議事録の文字起こし(失敗しても修正可能)
    • × 重要な契約書の自動作成(失敗時のリスクが大きい)

    ステップ3:適切なAIツールの選定とPoC(概念実証)

    課題と業務に合ったツールを選定し、本格導入前にテスト運用(PoC)で効果を客観的に検証します。

    【PoC期間中にチェックすべきポイント】

    • 設定したKPIが実際に改善されているか
    • 現場での使いやすさは十分か
    • 期待していた精度が出ているか
    • 導入コストに見合う効果が得られるか

    まずは無料トライアルなどを活用して、費用を抑えて複数のツールを比較することをおすすめします。

    ステップ4:本格導入と運用体制の構築

    PoCで効果が確認できたら、本格導入に進み、継続的に改善していく運用体制を構築します。

    【構築すべき運用体制】

    • 定期的な効果測定:月1回、KPIの達成状況をチェック
    • トラブル対応手順:システム障害時の代替手段を事前に準備
    • 利用者サポート:操作方法の研修、継続的な質問対応
    • 改善の仕組み:利用者からのフィードバックを収集し、設定を調整

    AI導入は「導入して終わり」ではありません。継続的にデータを蓄積し、精度を向上させることで、長期的な投資価値を最大化できます。

    導入前に学ぶ、AI業務効率化でよくある失敗と3つの対策

    業務効率化を目的としたAIの導入において、よくある失敗例と対策法についてまとめました。

    以下が主な失敗事例ですので、それぞれ見ていきます。

    • 失敗1:「AI導入」が目的化してしまい、効果が出ない
    • 失敗2:現場の理解が得られず、ツールが使われない
    • 失敗3:データの質・量が不足し、AIの精度が上がらない

    失敗1:「AI導入」が目的化してしまい、効果が出ない

    よくある失敗パターンの一つ目は、「他社が成功したからうちも導入しよう」「とりあえず話題のツールを契約した」といった、解決したい課題が不明確なまま導入を進めてしまうケースです。

    結果として、現場では「使い方が分からない」という状況になり、1年後には誰も使わなくなってしまいます。

    【対策】
    ステップ1で解説した「課題の特定と目的の明確化」を徹底することが不可欠です。導入前に現場ヒアリングを実施し、「何を」「どの程度」改善したいのかを数値で明確化し、導入の目的を全社で共有しましょう。

    失敗2:現場の理解が得られず、ツールが使われない

    次のよくある失敗パターンは、トップダウンで導入を進め、現場の実際の業務フローを無視した結果、「使いにくい」といった反発を招き、結果的に元の業務方法に戻ってしまうケースです。

    【対策】
    導入の初期段階から現場の担当者を巻き込み、協力体制を築くことが重要です。PoCの段階から現場の意見を積極的に収集し、「このツールであなたの〇〇業務が△△時間短縮される」という個人レベルのメリットを明示しましょう。充実した操作研修と継続的なサポート体制の整備も成功の鍵です。

    失敗3:データの質・量が不足し、AIの精度が上がらない

    最後のよくある失敗パターンは、AIの性能が学習データの質と量に依存することを理解せずに、「データが整理されていない」「過去のデータが不足している」といった状態で導入し、期待した精度が出ないケースです。

    【対策】
    データの現状を正直に評価し、整備に時間がかかる場合は、段階的なアプローチを取ることが重要です。まずは、データが不要なAI活用(文章作成など)から始め、並行してデータ整備を進めましょう。

    データが揃った段階で、予測分析などのより高度な機能を導入するのが成功への近道です。

    まとめ:AI業務効率化は「小さな自動化」から始めよう

    ここまで、AI業務効率化の全体像から具体的な成功事例、導入手順、そして失敗回避方法まで幅広く解説しました。最後に、成功のための重要なポイントを整理しましょう。

    【成功の3つの鍵】

    1. 明確な目的設定:「何を」「どの程度」改善したいかを数値で設定
    2. スモールスタート:効果が出やすく、失敗しても影響の少ない業務から開始
    3. 継続的な改善:導入して終わりではなく、効果を測定し、改善し続ける

    特にAI業務効率化において重要なのは、いきなり大規模な変革を目指すのではなく、メール対応などの身近な業務の「小さな自動化」から成功体験を積み重ねていくことです。

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    ※本サイトに掲載されている情報は、株式会社ラクス(以下「当社」といいます)または協力会社が独自に調査したものであり、当社はその内容の正確性や完全性を保証するものではありません。

    この記事を書いたライター

    メールディーラー通信編集部

    メールディーラー通信編集部

    メールや問い合わせ対応を効率化する情報の執筆・案出しをしています。メール業務をより良いものにできるようお得な情報を発信できればと思い、編集を行っています。
    お気に入りの便利機能は「Wチェック時の差分チェック機能」です。

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