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AIを活用したヘルプデスク導入ガイド|選び方や事例も紹介

日付のアイコン2025/09/29
AI活用
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「また同じ質問が来た」「マニュアルを探すのに時間がかかる」。
社内・社外を問わず、ヘルプデスク業務は定型的な問い合わせに追われがちです。

この、繰り返される定型的な問い合わせこそ、AIヘルプデスクが得意とする領域です。AIが24時間体制で一次対応を自動化することで、担当者は単純作業から解放されます。その結果、本来注力すべき、より高度で専門的な業務に集中できる環境が整うのです。

本記事では、AIで問い合わせ対応の工数を削減する方法、失敗しないツールの選び方などを解説します。

この記事の目次

    AIヘルプデスクとは?

    AIヘルプデスクは、問い合わせ対応をAIで効率化するツールです。顧客や社内からの質問に答える「ヘルプデスク業務」を指し、企業によっては「サポートデスク」と呼ばれることもあります。

    従来型のヘルプデスクでは人手に頼る部分が多く、対応に時間と工数がかかるのが課題でした。

    しかし、AIヘルプデスクを導入することでよくある質問の自動応答や対応履歴の活用が可能になり、効率化と品質向上を同時に実現できます。

    ここからは、AIヘルプデスクが解決できる課題や、従来型の仕組みとの違いを解説します。

    AIヘルプデスクが解決する3つの課題

    AIヘルプデスクが解決できる代表的な課題を3つに整理して解説します。

    課題1:同じ内容の問い合わせへの繰り返し対応

    AIヘルプデスクは、同じ内容の問い合わせへの繰り返し対応を自動化することで、担当者の負担を軽減できます。

    なぜなら、ヘルプデスク業務の大半を占める定型的な質問が担当者の時間を奪っているからです。例えば、社内のパスワード再発行依頼や、顧客からの基本的な問い合わせの一次対応などです。

    AIヘルプデスクの活用で、単純業務への対応から複雑な問題解決に集中できます。

    課題2:回答までの待ち時間と属人化

    AIヘルプデスクは、回答までの待ち時間の改善と属人化の防止によって迅速かつ正確な回答が可能です。

    従来のヘルプデスクでは担当者のスキルや知識によって回答の速度や質にバラつきが生じていました。さらに、特定の担当者しか答えられない「ナレッジの属人化」の発生で回答に時間を要し、ユーザーを待たせることもありました。

    一方でAIヘルプデスクは、生成AIによる安定した回答速度と膨大な知識によって、質問者の利用満足度を高められます。これにより、誰がいつ利用しても一定品質のサポートを受けられる環境を実現できます。

    課題3:ナレッジの形骸化

    AIヘルプデスクは、情報の更新が滞ることで生じるナレッジの形骸化を解消します。

    従来のヘルプデスクではマニュアルやFAQは存在していても更新が遅れたり、整理がされてなかったりと活用されないことが多いからです。

    例えば「情報の更新が古いまま残っている」や「内容が整理されておらず見づらい」などです。

    AIヘルプデスクは、AIによる情報の更新や整理を行うことで形骸化を防ぎ、常に最新の指針で業務を遂行できます。

    AI搭載型と従来型(シナリオ型)の違い

    従来型ヘルプデスクは「決められた道を案内する」ようにあらかじめ設定された分岐(シナリオ)に沿って回答する仕組みでした。

    ただし、キーワードが完全一致しないと回答できないといった、柔軟性に欠ける点が課題でした。

    一方で、AI搭載型は「目的地を聞いて適切な道を自分で考えて案内する」ように質問文の意図や文脈を理解してAIが回答します。

    これにより、表記ゆれや曖昧な表現にも対応でき、ユーザーは自然な言葉で質問できます。

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    【シーン別】AIヘルプデスクはこう使う!具体的な活用法4選

    AIヘルプデスクを導入すると「どのような場面で効果を発揮するのか」を具体的な4つのシーンに分けて紹介します。

    シーン1:よくある質問に24時間365日、自動で回答したい

    よくある質問に24時間365日、自動で回答したい場合はAIチャットボットの活用で実現できます。社内ポータルやWebサイトに設置したAIチャットボットが、定型的な質問に24時間体制で一次対応が可能です。

    例えば「パスワードをリセットしたい」や「経費精算の方法は?」といったよくある質問に、即座に回答できます。

    これにより、担当者は夜間や休日の対応から解放され、ユーザーは待ち時間なく疑問を自己解決できます。

    シーン2:マニュアルから欲しい情報がなかなか見つからない

    マニュアルから欲しい情報がなかなか見つからない場合はAIサジェスト(意図予測検索)の活用がおすすめです。ユーザーが「パソコン固まった」のような曖昧な言葉で検索しても、AIが検索意図を予測できます。

    例えば「フリーズ時の対処法」や「再起動の手順」といった関連性の高いFAQ記事を自動で提示します。

    これにより、従来のFAQ検索などで発生していた「欲しい情報が見つからない」という問題を解決できます。

    シーン3:複雑な問い合わせの引き継ぎと回答作成に時間がかかる

    複雑な問い合わせの引き継ぎと回答作成に時間がかかる場合は、生成AIによる要約・回答文案作成を活用すると効果的です。

    作成担当者は瞬時に状況を把握でき、顧客が同じ説明を繰り返す負担を減らすことができます。さらに、担当者が返信する際はAIが関連マニュアルを参照しながらドラフトを提示するため、作業時間を短縮できます。

    これにより、顧客対応のスピードと品質を両立でき、サポート全体の効率化につながります。

    なお、メール対応に特化してこのプロセスを効率化するのが、AI機能を搭載したメール共有・管理システム「メールディーラー」です。

    AIが要点から返信文案を作成する「カスタム生成」や、社内のナレッジをもとに自動で返信文を自動生成する「自動生成」(2025年10月リリース予定)などの機能が搭載されております。

    シーン4:FAQやマニュアルの情報が古く、更新が追いつかない

    FAQやマニュアルの情報が古く、更新が追いつかない場合は、AIによるナレッジベースの自動構築・更新が効果的です。AIが担当者とユーザーのチャット履歴や日々更新される社内ドキュメントを自動で解析できます。

    また、そこから新たなQ&Aを抽出し「この内容をFAQに追加しませんか?」と管理者に提案が可能です。

    これにより、手間のかかるナレッジベースの構築・メンテナンス作業を効率化し、常に最新の情報を利用できる環境を保てます。

    AIヘルプデスク導入で得られる4つのメリット

    AIヘルプデスクを導入することで、どのような効果があるのかを4つのメリットに分けて解説します。

    メリット1:問い合わせ対応工数を削減

    AIが一次対応を自動化することで、問い合わせ対応の工数を削減できます。

    例えば、全体の問い合わせの多くを占める「よくある質問」を自動応答に置き換えることで、効率化を実現できます。

    これにより、担当者は複雑な問い合わせに集中でき、顧客対応の質とスピードを同時に高められます。

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    メリット2:24時間365日の自己解決を促進し、従業員・顧客満足度を向上

    AIヘルプデスクの導入は、24時間365日の自己解決を促進し、従業員・顧客満足度の向上につながります。これは、担当者の勤務時間に依存せず、深夜や休日でもユーザーがいつでも疑問を解決できる環境を提供できるためです。

    例えば、次のような事例が挙げられます。

    • プリンターが使えない、VPNに接続できないといった初歩的なITトラブルを解決
    • ECサイトで注文履歴や配送状況を即時に照会できる。

    このように「待ち時間ゼロ」で問題を即時解決できる体験によって、社内向けなら従業員満足度(EX:Employee Experience)、社外向けなら顧客満足度(CX:Customer Experience)の向上に直結します。

    メリット3:回答品質の標準化とナレッジの属人化を防止

    AIヘルプデスクは回答品質の標準化とナレッジの属人化を防止します。

    AIは承認された情報源(ナレッジベース)から回答を生成し、担当者による回答のばらつきを解消できます。

    さらに、ベテラン担当者の頭の中にあった暗黙知をAIに学習させることで、組織全体で知識の共有が可能です。その結果、特定の担当者に依存して業務が停滞するリスクを解消できます。

    これにより、誰が対応しても一定品質のサポートを提供でき、組織全体の安定した運営につながります。

    メリット4:蓄積された問い合わせデータをナレッジ資産として活用

    AIヘルプデスクの導入で、蓄積された問い合わせデータをナレッジ資産として活用できます。

    AIヘルプデスクに寄せられる質問は「ユーザーが本当に困っていること」が集約された貴重なデータです。例えば「どのような質問が多いか」や「FAQで解決できなかった質問は何か」の分析で、マニュアルの改善点や製品・サービスの改善のヒントを得られます。

    これにより、サポート対応にとどまらず、事業全体の品質改善や顧客満足度向上に直結します。

    【2025年最新】おすすめAIヘルプデスクサービス比較13選

    次に、おすすめのAIヘルプデスクサービス13選を紹介します。
    それぞれの特徴や強みをわかりやすく解説するので、自社に合ったサービス選びの参考にしてください。

    メールディーラー

    メールディーラー公式Webサイト

    出所:メールディーラー公式Webサイト

    メールディーラーは、AIを搭載したメール共有システムです。特徴は、問い合わせ対応のムダを排除し、AI活用で業務効率を最大化する点です。

    例えば、「リスク検知」機能は問い合わせを自動的に優先順位付けし、「カスタム生成」機能で返信文の下書きを支援します。

    16年連続売上シェアNo.1を獲得しており、導入社数8000社以上のメールディーラーの導入により、メール対応の管理基盤とAIによる効率化を両立できます。そのため、顧客からのメール問い合わせが多い企業やチームでの対応品質を高めたい組織におすすめです。

    PKSHA AI ヘルプデスク

    PKSHA AI ヘルプデスク公式Webサイト

    出所:PKSHA AI ヘルプデスク公式Webサイト

    PKSHA AI ヘルプデスクは、FAQ型チャットボットです。

    特徴は、Microsoft Teams連携に強みを持ち、従業員が日常的に利用するツール上で完結する点です。また、FAQが0件の状態からでも、Teams上のやり取りをAIが学習してナレッジを自動構築します。

    そのため、Microsoft Teamsを全社的に導入している企業などにおすすめです。

    Helpfeel

    Helpfeel公式Webサイト

    出所:Helpfeel公式Webサイト

    Helpfeelは、FAQ検索型のAIヘルプデスクです。

    特徴は、特許技術「意図予測検索」により、圧倒的に検索精度が高い点です。曖昧な表現やスペルミスでもユーザーを正解に導き、自己解決率を最大限高めることに特化しています。

    そのため、問い合わせ件数が多く、自己解決率を高めたい企業におすすめです。

    CorporateOn

    CorporateOn公式Webサイト

    出所:CorporateOn公式Webサイト

    CorporateOnは、チャットボット型のAIヘルプデスクです。

    特徴は、法務・人事・労務など管理部門の専門知識を学習している点です。社内規定だけでなく、法律に関する専門的な質問にも高い精度で回答できます。

    そのため、法務や人事の問い合わせが多く、専門知識にもとづいた正確な対応を求める企業におすすめです。

    AIサポートデスク

    AIサポートデスク公式Webサイト

    出所:AIサポートデスク公式Webサイト

    AIサポートデスクは、チャットボット型のAIヘルプデスクです。

    特徴は、企業ごとに専用のセキュリティ環境を構築している点です。社内文書をアップロードするだけで、社内固有情報にもとづいた正確な回答をAIが生成します。

    そのため、機密性の高い社内情報を扱う企業や、セキュリティを重視する組織におすすめです。

    Zendesk

    Zendesk公式Webサイト

    出所:Zendesk公式Webサイト

    Zendeskは、FAQ型のチャットボットです。

    特徴はチャットやメール、電話など複数チャネルを一元管理する機能に加え、強力なAI機能が統合されている点です。また、世界10万社以上が導入する、高いシェアを誇るサポートプラットフォームになっています。

    そのため、グローバル展開している企業や複数チャネルでの顧客対応を効率化したい企業におすすめです。

    AIさくらさん

    AIさくらさん公式Webサイト

    出所:AIさくらさん公式Webサイト

    AIさくらさんは、チャットボット型のAIヘルプデスクです。

    特徴は、アバター形式での対話が可能なAIを利用している点です。また、社内外の問い合わせ対応やWebサイトの接客・受付、サイネージなど、幅広い用途に活用できます。

    そのため、顧客体験を重視する企業や接客・受付業務を自動化したい組織におすすめです。

    SELFBOT

    SELFBOT公式Webサイト

    出所:SELFBOT公式Webサイト

    SELFBOTはチャットボット型のAIヘルプデスクです。

    特徴は、Googleドライブや各種ドキュメントと連携し、迅速な学習が可能な点です。
    社内向けと社外向けの設定を一つの管理画面で行えるため、効率的にAI活用を進められます。

    そのため、社内問い合わせと顧客サポートの両方を効率化したい企業におすすめです。

    SolutionDesk

    SolutionDesk公式Webサイト

    出所:SolutionDesk公式Webサイト

    SolutionDeskは、FAQ型のチャットボットです。

    特徴は、マニュアルや過去の対応履歴、個人のノウハウまで統合的に活用した「超FAQ」を提唱している点です。また、組織や部門を超えたナレッジの最大活用を目指しています。

    そのため、情報共有を強化したい大企業や属人化した業務知識を全社的に展開したい企業におすすめです。

    ミライAI

    ミライAIはFAQ型のチャットボットです。

    特徴は、Googleの音声技術をベースにしたAIを搭載し、電話業務の効率化に強みを持つ点です。代表電話の一次取次やFAQ対応など、音声での自動応答シナリオを自由に設定できます。

    そのため、代表電話の対応負担を減らしたい企業やコールセンター業務の効率化を目指す組織におすすめです。

    VOC.AI AIエージェント

    VOC.AI AIエージェント公式Webサイト

    出所:VOC.AI AIエージェント公式Webサイト

    VOC.AI AIエージェントはチャットボット型のAIヘルプデスクです。

    特徴は、顧客の問い合わせ意図を理解する精度に強みを持つ点です。
    AIの性格や思考プロセスを設定でき、人間のような自然なコミュニケーションを実現します。

    ECやカスタマーサポートなど、顧客との会話品質を重視する企業におすすめです。

    ヘルプドッグ

    ヘルプドッグ公式Webサイト

    出所:ヘルプドッグ公式Webサイト

    ヘルプドッグはFAQ検索型のAIヘルプデスクです。

    特徴は、FAQサイトの構築から運用改善までを支援する点です。ユーザーの検索行動からAIが分析した改善案を自動で提示するため、FAQの品質を継続的に高められます。

    そのため、FAQ運用に課題を感じている企業や顧客の自己解決率を高めたい組織におすすめです。

    MOBI BOT

    MOBI BOT公式Webサイト

    出所:MOBI BOT公式Webサイト

    MOBI BOTは、チャットボット型のAIヘルプデスクです。

    特徴は、ノーコードで応答シナリオを簡単に管理できる点です。AIエンジンを複数の選択肢から選べるなど、柔軟なシステム構成ができます。

    そのため、要件に合わせてスピーディーにチャットボットを導入したい企業や専門知識がない部門でも運用したい組織におすすめです。

    AIヘルプデスクの選び方【5つのポイント】

    数あるAIヘルプデスクの中から自社に合うツールを選ぶためには、明確な基準を持つことが不可欠です。ここでは、導入の成否を分ける5つの重要な選定ポイントを解説します。

    ポイント1:利用目的(社内向けか社外向けか)は明確か?

    まず、ヘルプデスクの利用目的が「社内向け」なのか「社外の顧客向け」なのかを明確に定義することが重要です。

    なぜなら、目的によって求められる機能や連携すべきシステムが全く異なり、ここを間違うと導入後のミスマッチに直結するためです。

    例えば、社内向けであれば、従業員が日常的に利用するSlackやTeamsといったビジネスチャットツールとの連携が不可欠です。

    社外向けであれば、Webサイトへの埋め込みやすさや、顧客情報を管理するCRMとの連携機能が重要になります。

    このように、誰のどのような課題を解決したいのかという利用目的を明確にすることが、ツール選定の出発点となります。

    ポイント2:AIのタイプ(FAQ検索型かチャットボット型か)は自社に合っているか?

    次に、自社の目的に合わせて、AIのタイプが「FAQ検索型」と「チャットボット型」のどちらが適しているかを見極めましょう。

    それぞれのタイプで得意なことやユーザー体験が異なるため、目的と合わないタイプを選ぶと、期待した効果が得られない可能性があります。

    例えば、ユーザー自身に素早く答えを見つけてもらい自己解決率をとにかく高めたい場合は、検索精度に優れた「FAQ検索型」が効果的です。

    一方、対話を通じて手続きを案内したり、最終的に有人対応へスムーズに引き継いだりしたい場合は、「チャットボット型」が適しています。

    自社が提供したいサポート体験から逆算して、AIのタイプを選定することが重要です。

    ポイント3:既存ツール(Slack、Teamsなど)とスムーズに連携できるか?

    導入したいAIヘルプデスクが、現在社内で利用している既存ツールとスムーズに連携できるかどうかの確認は大切です。

    もし、既存ツールと連携ができないと、従業員は新しいツールを別途立ち上げる手間が発生し、利用が定着しない大きな原因となります。また、情報が分断され、かえって業務が非効率になるリスクもあります。

    例えば、社内問い合わせの多くがSlack上で発生しているのであれば、Slack内で完結するAIヘルプデスクが理想的です。API連携の実績が豊富か、追加開発なしで連携できるかなどを具体的に確認しましょう。

    このように、従業員が日常の業務フローの中で自然に使えるよう、既存ツールとの連携性をチェックしましょう。

    ポイント4:セキュリティ対策とサポート体制は万全か?

    法人利用である以上、ベンダーのセキュリティ対策が信頼できるか、そして導入後のサポート体制が手厚いかは、重要な選定基準です。

    ヘルプデスクは社内外の情報を取り扱うため、万が一のセキュリティインシデントは企業の信頼を損なう危険性があります。また、導入後の運用で発生する疑問や問題を迅速に解決できなければ、ツールの活用はスムーズに進みません。

    具体的には、ISMS(ISO27001)認証の有無やデータの暗号化といったセキュリティ対策を確認します。同時に、導入時の設定支援や、電話・メールでの問い合わせに迅速に対応してくれるかといったサポート体制も評価しましょう。

    したがって、安心して長期間にわたって運用を任せられるパートナーとして信頼できるベンダーかどうかを、厳しく見極める必要があります。

    ポイント5:AIの回答精度とチューニングのしやすさは?

    AIの回答精度はもちろんのこと「専門家でなくても簡単にメンテナンス(チューニング)できるか」という視点でツールを評価することが重要です。

    なぜなら、AIヘルプデスクは導入して終わりではなく、新しい情報(FAQ)の追加や回答の修正を繰り返して「育てていく」必要があるからです。この改善作業が複雑だと、担当者の負担が大きく、やがて更新が滞ってしまいます。

    そのため、無料トライアルを利用して実際の回答精度を試すだけでなく、管理画面の使いやすさを必ず確認しましょう。直感的な操作でFAQを追加・修正できるか、ユーザーの利用状況が分かりやすく分析できるか、といった点がポイントです。

    このように、日々の改善活動を無理なく続けられる「チューニングのしやすさ」こそが、AIヘルプデスクの価値を長期的に高める鍵となります。

    失敗しないAIヘルプデスク導入の5ステップ

    AIヘルプデスク導入を成功させるための具体的なプロセスを、5つのステップに分けて解説します。

    ステップ1:目的とKPIの明確化(誰の、何の課題を解決するか)

    AIヘルプデスクの導入目的とKPIを明確にしましょう。導入目的が「社内(従業員)向け」「社外(顧客)向け」かによって、システムの設計や運用方針が変わります。

    さらに「問い合わせ件数を30%削減」や「自己解決率を60%に向上」など、具体的な数値目標(KPI)を設定します。目標が定まれば効果測定がしやすくなり、導入の成果を客観的に評価できます。

    これにより、導入効果を曖昧にせず、組織全体で納得感のある改善サイクルを回せるようになります。

    ステップ2:データ(FAQ・マニュアル)の棚卸しと整備

    AIヘルプデスクに使用するデータ(FAQ・マニュアル)の棚卸しと整備を行いましょう。

    まずは、AIの回答精度のもとになる既存のFAQやマニュアル、手順書などのドキュメントを洗い出す棚卸しを行います。

    さらに「情報が古い」や「内容が間違っている」といった箇所を修正・更新し、AIが学習できる状態にデータを整備します。

    これにより、AIが常に正確で信頼性の高い回答を返せる環境が整い、導入効果の最大化が可能です。

    ステップ3:ツール選定と無料トライアル

    AIヘルプデスクに搭載されたツールの選定と無料トライアルを行いましょう。

    まずは、目的に合った機能や既存システムとの連携性を考慮して、複数のツールを比較検討します。

    さらに、無料トライアルやデモを申し込み、実際の操作感や管理画面の使いやすさを確認します。

    これにより、導入後に「期待していた機能が使いづらい」といったミスマッチを防ぐことが可能です。

    ステップ4:スモールスタートと効果検証(PoC)

    AIヘルプデスクを導入する際は、スモールスタートで始めて効果検証(PoC:Proof of Concept)を行いましょう。

    まずは、情報システム部などの特定部署や特定の問い合わせ内容に限定して試験的に導入すると効果的です。

    さらに、一定期間運用し「設定したKPIが達成できるか」や「ユーザーからどのようなフィードバックがあるか」を検証します。

    これにより、リスクを最小化しつつ導入効果を客観的に把握でき、本格展開に向けた改善点を明確にできます。

    ステップ5:本格導入と継続的なメンテナンス

    ステップ1〜4を終えた後は、いよいよAIヘルプデスクの本格導入です。PoCの結果をもとに改善を行い、対象範囲を徐々に拡大していきましょう。

    導入後は定期的に利用状況を分析することが重要です。回答できなかった質問をFAQに追加するなど継続的にメンテナンスを行うことで運用体制が構築できます。

    まとめ:AIヘルプデスク活用の第一歩は「メール対応の変革」から

    本記事では、AIヘルプデスクのメリットから具体的な導入ステップまでを網羅的に解説しました。成功の鍵は、明確な目的設定と、導入後の継続的な改善にあります。

    AIを賢く活用することで、担当者は単純な問い合わせ対応から解放され、より付加価値の高い業務に集中できる働き方を実現できます。

    そして、その変革の第一歩として多くの企業が取り組むべきことは、「メールでの問い合わせ対応」の最適化です。

    この領域において、特にチームでの対応に課題を抱えている企業におすすめなのが、AI機能を搭載したメール共有・管理システム「メールディーラー」です。チームのミスを防ぐ管理基盤と最新AIがどのように連携するのか、その具体的な機能を見ていきましょう。

    チームのミスを防ぐ管理体制

    16年連続売上シェアNo.1の実績を持つ「メールディーラー」は、チームのメール対応における課題を解決します。

    「誰がどのメールに対応中か」「未返信・返信済みなどのステータスはどうか」を全員で共有することで、返信漏れや二重対応といった致命的なミスを防止できます。

    メール対応業務の属人化を防ぎ、安定した顧客対応体制を構築します。

    最新AI機能による対応の高度化

    「メールディーラー」は、最新のAI機能が搭載されており、担当者の業務をサポートします。

    AIがクレームの可能性を自動で検知する「リスク検知」や、要点入力だけで質の高い返信文案を作成する「カスタム生成」により、担当者のスキルに依存しない、迅速で高品質な対応を実現します。

    さらに2025年10月には「自動生成」機能がリリース予定であり、社内のナレッジをもとに自動で返信文を自動生成することができます。

    要点入力だけで返信文を自動生成する「カスタム生成」は、無料のデモ画面で今すぐ操作感を確かめていただけます。

    複数名での「問い合わせ対応業務」がラクになる?

    ※本サイトに掲載されている情報は、株式会社ラクス(以下「当社」といいます)または協力会社が独自に調査したものであり、当社はその内容の正確性や完全性を保証するものではありません。

    この記事を書いたライター

    メールディーラー通信編集部

    メールディーラー通信編集部

    メールや問い合わせ対応を効率化する情報の執筆・案出しをしています。メール業務をより良いものにできるようお得な情報を発信できればと思い、編集を行っています。
    お気に入りの便利機能は「Wチェック時の差分チェック機能」です。

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