顧客対応力とは、満足度向上を目的にお客様からの問い合わせに対して対応する際に必要な力を指します。顧客対応力を向上させるには、お客様との接点を増やすことなどがポイントです。
本記事では、顧客対応が求められる場面や、従業員の顧客対応力を向上させる方法などを紹介します。
顧客対応・顧客対応力の意味とは?
一般的に、顧客対応は自社のプロダクト(製品)やサービスに関する問い合わせに対して、お客様の満足度を向上させるために従業員が対応する業務を指します。また、顧客対応力とは、十分な顧客対応を遂行するために求められるスキルのことです。
顧客対応力の具体例として、お問い合わせメールに丁寧に対応し、お客様が抱える課題や悩みを解決できる力が挙げられます。
ビジネスで顧客対応が重要な理由
顧客満足度の向上につながることが、ビジネスにおいて顧客対応が欠かせないとされる主な理由です。
顧客満足度とは、お客様が会社の製品やサービスに対してどれだけ満足しているのかを示した指標を指します。会社のイメージがアップしてリピーターが生まれたり、新規のお客様の獲得につながったりする点が顧客満足度を向上させるメリットです。
とくに、サブスクリプション型のSaaSビジネスでは、顧客満足度が重視されています。なぜなら、顧客満足度を向上させることが解約率(チャーンレート)の抑制にもつながるためです。
顧客満足度を高めるためには、まずお客様の声に耳を傾けなければなりません。お客様の希望や悩み、抱える課題などをうまくヒアリングし、迅速かつ丁寧な顧客対応ができれば、顧客満足度は自ずと高まるでしょう。
一方、顧客対応を疎かにして、問い合わせなどへの対応が遅れると、クレーム対応に追われて顧客満足度も低下することになりかねません。また、サービスの解約が増加して売上が低下することにもつながるでしょう。
なお、会社が質の高い顧客対応をするためには、従業員に十分な顧客対応力が備わっていなければなりません。
顧客対応力の具体的な影響は?
顧客対応力は、企業の成功において重要な要素です。2022年のZendeskの調査によれば、顧客の約60%が1回でも不愉快な思いをすれば、他社に乗り換えるとしています。また、2回になると約76%にまで上昇しています。さらに、顧客の93%がカスタマーサービスに、チャットなどの利便性の高い連絡方法がある企業を優先するとしています。
顧客が製品やサービスに満足するには、迅速かつ丁寧な対応が欠かせません。また、顧客対応力が高い企業は、リピート購入率が高く、顧客の推奨を受けやすいことがデータからも明らかです。
具体的には、優れた顧客対応があると、顧客の解約率が減少し、アップセルやクロスセルの機会も増加します。顧客が満足していると感じれば、口コミによる紹介案件の発生が見込めるようになり、新規顧客が増加する可能性も上がるでしょう。このように、顧客対応力は単なる対応の質だけでなく、企業全体の成長にも大きな影響を及ぼします。
参考:https://www.zendesk.co.jp/blog/customer-service-statistics/
電話・メール・対面で顧客対応する場面
主に電話・メール・対面において、顧客対応の機会があります。具体的な場面は、以下のとおりです。
- 自社商品・サービスの問い合わせへの対応
- 営業・セールスでの対応
- お客様からのクレームへの対応
各場面において、具体的にどのようなことをするのかを詳しく解説します。
自社商品・サービスの問い合わせへの対応
自社商品やサービスに関する問い合わせに対して、顧客対応することがあります。お客様からの主な問い合わせ内容は、以下のとおりです。
- 商品やサービスの使い方・利用方法
- 商品の購入方法やサービスの新規契約方法
- 注文内容の変更・キャンセル方法
問い合わせに対してスムーズかつ適切に回答することで、お客様からの信頼を得られます。そのため、問い合わせに対して上手に顧客対応したことが、新規契約や自社サービスの利用継続などにつながることもあるでしょう。
従業員に顧客対応力が備わっていない場合、お客様からの問い合わせに素早く対応できない、それぞれ対応の内容・質が異なる、社内で十分な情報共有ができないなどの課題が生じる可能性があります。
営業・セールスでの対応
営業やセールスでの対応も、顧客対応のひとつです。
お客様との関係を強化して自社の商品やサービスをアピールするため、イベントを開いたり、キャンペーンを展開したりします。うまく顧客対応して販売促進できれば、売上増加につながるでしょう。
また、取引先と価格を交渉する場面や、スケジュールを調整する場面などでも顧客対応力が求められます。顧客対応次第で、自社が望む方向に営業を進められるでしょう。
従業員に顧客対応力が備わっていない場合、営業・セールスの場面で自社の商品やサービスの魅力を伝えられないため、成約まで結びつけることが難しいです。成約に至るケースでも、交渉がうまくできず、自社にとって不利な契約になる可能性があります。
既存顧客との関係性強化での対応
既存顧客との関係性の強化は、企業の持続的な成長において非常に重要です。顧客対応の際には、電話、メール、対面の各チャネルの活用が効果的です。これにより、顧客との信頼関係を築くことができ、結果としてユーザーの生の声を収集できるようになるでしょう。
まず、電話対応では、顧客とのリアルタイムのコミュニケーションが可能です。問題解決や質問に迅速に応じれば、顧客の信頼感を高められます。また、声のトーンや対話の仕方が顧客の感情に直接影響を与えるため、丁寧で親しみやすい対応が求められるなど対応者のスキルが重要になります。
次に、メール対応では、顧客に対してフォローアップや定期的な情報提供が可能です。顧客が抱える問題や要望に対して丁寧な対応を心がければ、信頼を築き、再購入やリファラルにつなげられます。特に、パーソナライズされたメッセージは顧客に特別感を与え、関係性を深めるのに効果的です。
最後に、対面での対応は信頼関係を構築する最も強力な手段の一つです。顧客と直接顔を合わせることで、担当者間に信頼関係を築くことにもつながります。定期的な面談やイベントの開催を通じて顧客の声を直接聞き、ニーズに応えることができれば、長期的な関係を育むことが可能です。
このように、さまざまなチャネルを活用すれば、既存顧客との関係性を強化し、より深い信頼を築けるでしょう。結果として、顧客満足度やブランドイメージの向上につながります。
お客様からのクレームへの対応
お客様からのクレームに対応することも、顧客対応する場面として挙げられます。お客様が自社の商品やサービスに不満を感じた場合に、適切かつ真摯な対応が必要です。
クレームは、単なる「苦情」とは限りません。場合によって、自社の商品やサービスに対して他のお客様も感じている不満を明らかにしてくれていることもあるでしょう。クレームをフィードバックととらえて改善することで、商品やサービスの質を上げられる可能性があります。
また、クレームを真摯に受け止めて丁寧な顧客対応を心がければ、クレーマーを「自社のファン」に変えられることもあるでしょう。なぜなら、クレームを伝えるということは、それだけ自社の商品やサービスに期待や関心を抱いている可能性があるためです。
従業員に顧客対応力が備わっていない場合、クレームを伝えてきたお客様を怒らせてしまったり、サービスの利用を解約されたりする可能性があります。
顧客対応に必要なスキル
顧客対応に必要なスキル(顧客対応力)は、主に以下のとおりです。
- お客様のニーズを掴む力
- 自社の商品・サービスへの理解力
- コミュニケーション力・ヒアリング力
- ビジネスマナーやおもてなしの心
- 課題を解決する力
各スキルの内容を詳しく解説します。
お客様のニーズを掴む力
顧客対応に必要なスキルのひとつとして、お客様のニーズを把握する力が挙げられます。今お客様が何で困っているか、どのような商品・サービスを求めているのかを理解できれば、営業・セールスやクレームに対して適切な処理方法・交渉方法がわかるでしょう。
また、お客様の顕在ニーズだけでなく潜在ニーズまで掴めると、より交渉が進めやすくなります。潜在ニーズとは、お客様自身が自覚していないにもかかわらず、漠然と存在する何かしらの欲求のことです。
なお、お客様のニーズを掴む具体的な方法として、お客様との接点を持ち聞き取りする、アンケートを実施する、インターネットやSNSなどを通じて調査する、自社のデータを分析するなどの方法があります。
自社の商品・サービスへの理解力
自社の商品やサービスへの理解力も、顧客対応に必要なスキルとして挙げられます。商品やサービスを理解していなければ、適切な顧客対応は困難です。
理解力が高い従業員は、自身がその商品やサービスのファンである傾向にあります。なぜなら、自分自身が商品・サービスを好み、毎日使っていればどこが素晴らしい点なのか、何を改善すればよりよくなるかが自ずと見えてくるからです。
たとえば、顧客対応でサービスを説明している際、お客様から魅力を尋ねられた際にすぐ回答できます。心がこもっていて説得力も増すため、成約につながりやすくなるでしょう。
また、お客様からクレームを受けた際も、自分も商品・サービスの改善点と感じている部分であれば共感を示せます。お客様の気持ちに寄り添うことで、相手の感情をなだめられるでしょう。
コミュニケーション力・ヒアリング力
コミュニケーション力も、顧客対応に必要なスキルとして挙げられます。なぜなら、顧客対応において、お客様と意思疎通を図りながら信頼構築することが大切だからです。
コミュニケーション力とは、主に対人間の意思疎通をスムーズに行うことを指します。コミュニケーション力を高めるためには、相手にわかりやすく自分の意見を伝えなければなりません。
また、コミュニケーション力にはヒアリング力も必要です。ヒアリング力とは、相手の話を聞く力を指します。
「お客様が何で困っているのか」「課題をどのように解決したいと考えているのか」などを聞き取りすることで、単に自社商品・サービスを提案するだけでなく、相手のことを考えた顧客対応ができるようになるでしょう。
ビジネスマナーやおもてなしの心
ビジネスマナーも、顧客対応に必要なスキルです。ビジネスマナーを理解せず、お客様に失礼な印象を与えてしまうと、顧客満足度が下がるでしょう。
ビジネスマナーとは、「報連相」の実行や「守秘義務」の徹底のように、ビジネスにおいて物事をスムーズに進めるための礼儀や作法のことです。ビジネスマナーを守ることで、お客様からの信頼を得やすくなります。
また、おもてなしの心(ホスピタリティ)も顧客対応に必要です。おもてなしの心で顧客対応すれば、顧客満足度の向上にもつながるでしょう。
おもてなしでは、お客様が心地よく感じられるように素早く配慮や気遣いを見せなければなりません。そのためには、お客様の心理や状況を素早く掴み取ることが大切です。
課題を解決する力
顧客対応には、課題解決力も備えていなければなりません。どれだけニーズを掴んだり、うまくヒアリングできたりしても、問題解決力や提案力がなければお客様を満足させることは困難です。
課題解決力とは、現状とお客様が目指すべき地点とのギャップを明確にし、乗り越えるための現実的な案を考えられる力のことを指します。一般的に、論理的思考ができる人や仮説を立てられる人は課題解決力も備わっている可能性が高いです。
また、提案力とは考え出した解決策をお客様にわかりやすく説明する能力を指します。課題解決力と同様に、論理的思考ができる人は提案力も備わっている可能性が高いです。
顧客対応力を向上させる8つのポイント
顧客対応力を向上させる主なポイントは、以下のとおりです。
- 相手の立場に立って考える・行動する
- 会社全体の環境を整える
- お客様との接点を増やす
- 社内でノウハウやマニュアルを共有する
- 従業員の質を上げる
- 迅速に対応する
- 継続的にフォローする
- ツールを活用する
ここから、8つのポイントについて詳しく解説します。
1. 相手の立場に立って考える・行動する
顧客対応力を向上させるには、従業員が相手の立場で考えたり、行動したりするよう心がけることがポイントです。お客様の立場で考えれば、「何がわからなくて問い合わせをしているのか」「なぜ、クレームをするに至ったのか」が見えてきます。
その結果、お客様のニーズを掴む力も高まるでしょう。また、相手の気持ちを理解できるようになるため、コミュニケーション力やヒアリング力も高まります。
2. 会社全体の環境を整える
会社全体の環境を整えることも、顧客対応力の強化につながります。
たとえば、お客様対応窓口における顧客対応力を伸ばす場合、関連機材の導入や最新機材への入れ替えを検討することがポイントです。古い機材を使用して通信インフラが不安定になったり、トラブルが発生したりすると、お客様と満足なやり取りができません。
また、お客様が伝えたいことを伝えられなければ、顧客満足度は低下します。お客様を待たせず、スムーズにやり取りできるような設備・システムの導入を検討しましょう。
さらに、顧客対応力を上げるためには従業員満足度も考慮しなければなりません。職場環境が悪く従業員に過度な負担をかけていると、満足のいく顧客対応はできないでしょう。従業員満足度を高めるには、会社側が風通しのよい雰囲気を作る、生産性を向上させる、福利厚生を充実させるなどの対策を進めることが大切です。
3. お客様との接点を増やす
お客様との接点を増やすことも、顧客対応力を向上させるポイントです。接点が増えることにより、お客様との信頼関係を構築してコミュニケーションが取りやすくなります。
また、接点が増えれば、お客様の考え方や行動パターンが見えてくるため、ニーズをとらえやすくなります。それにより、今まで以上にお客様にあった提案をできるようになるため、顧客満足度の向上につながるでしょう。
4. 社内でノウハウやマニュアルを共有する
社内でノウハウやマニュアルを共有することも、顧客対応力の向上につながります。なぜなら、各従業員が培った顧客対応力を他の従業員にも伝えられるためです。
ノウハウの具体例として、「どのような対応によってお客様に満足してもらえたか」「どのような説明をすれば、クレームをしてきたお客様が納得してくれたか」などが挙げられます。共有方法をあらかじめ決めておけば、スムーズに情報をまとめられるでしょう。
5. 従業員の質を上げる
従業員の質を上げることも、顧客対応力を向上させるポイントです。質を上げるには、新規の採用基準として顧客対応力も考慮する、従業員教育を充実させるなどの方法があります。
採用基準に顧客対応力を考慮する際は、応募者のコミュニケーション力や課題解決力などを確認するとよいでしょう。顧客対応力を伸ばす従業員教育の具体例として、ビジネスマナーの強化やクレーム対応の訓練などが挙げられます。
6. 迅速に対応する
顧客対応において「対応速度」は極めて重要です。顧客は問題や疑問を抱えた際に、迅速な対応を求めている場合がほとんどです。迅速に対応すれば、顧客満足度を向上させ、信頼関係を築くことにつながるでしょう。顧客が求める対応時間は短く、特にSaaS(Software as a Service)業界においては、リアルタイムで発生している問題やエラーが多く迅速な対応が求められます。そのなかで、迅速な対応ができる企業は、業界においても優位性を持てるといえるでしょう。
迅速な対応を実現するには、まず社内のコミュニケーションを効率化する必要があります。顧客からの問い合わせやフィードバックがあった際、チーム内で迅速に情報共有し、適切なスタッフがすぐにアクションを起こせる体制を整えましょう。また、顧客からの問い合わせに対してテンプレートやFAQを活用することで、初期対応を迅速に行えるように整えるのも効果的です。
さらに、問い合わせ内容の優先順位を設定し、特に緊急度の高いものから優先的に対応する仕組みの導入が重要です。顧客の問題を素早く解決すれば、リピート率を向上させるだけでなく、顧客からの信頼も得やすくなるでしょう。結果として、顧客のロイヤルティを高め、長期的な関係を構築する基盤となります。
7. 継続的にフォローする
顧客との関係性を深めるには、継続的なフォローが不可欠です。単に製品やサービスを提供するだけではなく、顧客のニーズやフィードバックに耳を傾け、定期的にコミュニケーションを図ります。これによって、信頼関係を築けるでしょう。特に、導入後のフォローアップは、顧客が製品を最大限に活用できるかどうかに大きく影響します。
継続的なフォローは、定期的なチェックインやレビューを通じて行います。これにより、顧客が抱える問題や改善点を把握し、適切なサポートの提供が可能になります。たとえば、顧客が新機能を使いこなせていない場合、具体的な操作方法や活用例を提供すれば、彼らの満足度を高められるでしょう。
また、顧客からのフィードバックを収集するために、定期的なアンケートやヒアリングの実施も有効です。顧客が抱えるニーズを把握し、そのニーズに応じたサポートを行えば、顧客は自社との関係が大切にされていると感じられるでしょう。
最終的には、継続的なフォローを通じて顧客との関係を強化し、顧客の期待に応えれば、リピート購入やリファラルにつながるとともに、企業のブランドイメージの向上にもつながります。
8. ツールを活用する
顧客対応力を向上させるためには、適切なツールの活用が重要です。現代のビジネス環境では、さまざまなツールが提供されています。これらを効果的に利用すれば、顧客への対応を迅速かつ効率的に行えます。
まず、カスタマーリレーションシップマネジメント(CRM)ツールの導入が推奨されます。CRMツールを活用すれば、顧客の情報や過去のやり取りを一元管理し、個々の顧客に対する理解を深められるでしょう。これにより、顧客のニーズに応じたカスタマイズされたサポートを提供しやすくなります。
さらに、チャットボットやAI技術を導入すれば、24時間体制での顧客対応が可能となります。チャットボットは一般的な質問に自動で対応できるため、迅速なサポートが実現できます。人手をかけることなく、顧客の問い合わせに対して即座に応答できるため、顧客満足度が向上します。
また、フィードバック収集ツールを使えば、顧客からの意見や要望を効率的に集めて分析が可能です。このデータを基に、顧客ニーズに応じた改善策を講じられ、顧客の期待に応えるプロダクトやサービスの向上につなげられるでしょう。
最後に、チーム内のコミュニケーションツールの活用も重要です。スムーズな情報共有を図れば、顧客への対応に一貫性を持たせ、効果的に行えます。これらのツールを適切に活用すれば、顧客対応力を一層強化することができ、顧客の信頼を獲得できるでしょう。
シーン別顧客対応で気をつけること
顧客満足度を高めるために、顧客対応においていくつか気をつけなければならないことがあります。ここから、電話対応・メール対応・クレーム対応に分けて、従業員が心がけるべきことを確認していきましょう。
電話対応の場合
電話対応の際は、声の雰囲気に気をつけましょう。相手の顔が見えない電話では、お客さまは「声」の印象で対応を判断します。そのため、明るく、親しみやすい声で話すことを心がければ、良い印象を与えられます。ただし、勢いよく話すあまり、早口になってしまうと、お客さまが情報を聞き取りにくくなるため、注意が必要です。定期的にロープレを実施し、内容や会話スピードなどを調整することも1つの手でしょう。
また、お客さまを待たせないことも重要です。電話が鳴った際は、極力3コール以内に受話器を取るよう努めましょう。迅速な対応が、お客さまに対する配慮を示します。もし問い合わせに対してすぐに回答できない場合は、目安の時間を伝えた上で折り返し電話をかけるのがポイントです。急いで回答しようとして誤った情報を伝えないように、慎重な対応を心がけましょう。
また、あいまいな表現も避けるべきでしょう。お客さまに誤解を与えないためにも、具体的で明確な言葉を使用し、質問や説明はできるだけ簡潔にすることが求められます。あいまいな表現は混乱を招き、信頼を損なう可能性があるため、しっかりとした情報提供を心がけましょう。
なお、電話対応は従業員への労力・負担がかかるため、メールなど電話以外の手法(ノンボイス)に誘導する仕組みづくりも大切です。
メール対応の場合
メール対応では、お客様の立場で考えて、読みやすいメールを心がけることが大切です。専門用語をできるだけ減らす、記号や箇条書きを活用する、文章に適宜改行を入れるなどが具体的な方法として挙げられます。
また、問い合わせメールに丁寧に対応することも大切です。好印象を与えるため、お客様からのメールにはできるだけ早く返信しましょう。
さらに、お客様を不快な気分にさせる可能性があるため、メールの見落としや重複での返信は避けなければなりません。ツールを活用して従業員間で情報を共有すれば、見落としや重複返信のリスクを軽減できます。
株式会社ラクスの提供する「メールディーラー」は、info@やsupport@など共有メールアドレスやメーリングリスト宛にくるメールを複数名で対応・管理することに特化したメール共有システムです。複数名でメールを共有する際に起こりがちな、メールの見落としや重複対応を防ぐための機能が備わっています。
クレーム対応の場合
クレーム対応の際、お客様からのヒアリングで得た情報をこまめに記録し、事実確認することを意識しましょう。
事実確認することによって、クレームがなぜ発生したのか、どうすれば解決できるのかを明確にできます。万が一お客様の勘違いでクレームが生じた場合でも、今後同じようなことが起こらないように改善策を講じられるでしょう。
また、クレームに対して真摯に対応することも必要です。状況に応じて、感謝の気持ちを伝えたり、お詫びの言葉を述べたりすることを心がけましょう。
さらに、クレーム対応が完了した後に、社内で情報共有することも必要です。クレームの発生原因や解決策を各従業員が把握しておけば、今後の顧客対応力向上につながります。
顧客対応は顧客満足度の向上に欠かせない
顧客対応は自社のサービスなどに関する問い合わせに対して、お客様の満足度を向上させるために従業員が対応する業務のことです。また、顧客対応力とは、十分な顧客対応を遂行するために求められるスキルを指します。
顧客対応は、顧客満足度を高めるために欠かせない業務です。十分な顧客対応をするためには、従業員が顧客対応力を向上させなければなりません。
とくにメール対応で顧客対応する場面では、お客様からの問い合わせメールの見落としや、重複対応を防ぐことが重要です。見落としや重複対応が発生している場合は、「メール共有システム」などのツールを活用することを検討しましょう。
「メール共有システム」は、チームで分担してメール対応を行う業務のために開発されており、問い合わせ窓口の対応や、カスタマーサポートなど、幅広い分野で利用されています。
ご興味をお持ちの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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