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FAQの作り方|6つの手順と問い合わせ削減につながる作成のポイント

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「FAQを作ろうとするものの、何から手をつければよいか分からない」「一度作ったFAQが使われないまま形骸化してしまったため、正しい作り方を知りたい」という方は少なくありません。FAQは単に質問と回答を並べるだけではユーザーに使われず、正しい手順を踏んで作成する必要があります。

本記事では、FAQの作り方を6つの手順で整理し、FAQ作成のメリットや作成のポイント、活用できるツールを解説します。作成時のポイントを押さえることでユーザーの自己解決を促し、問い合わせ件数を削減する仕組みを構築できます。

この記事の目次

    FAQとは?

    FAQはFrequently Asked Questionsの略で、よくある質問とその回答をひとまとめにした情報のことです。

    問い合わせ対応の現場では、顧客や社内から毎日のように同じ内容の質問が届くだけでなく、オペレーターは多岐にわたる幅広い質問への対応を求められます。1件あたりの対応にかかる工数は少ないものの、件数が蓄積すると大きな負担になりかねません。

    FAQは、こうした業務負担を軽減するために作成されるものです。ユーザー自身が読んで疑問を解決したり、オペレーターが応対時の参考資料として使ったりと、用途に応じて活用されます。

    FAQとQ&Aの違い

    FAQとQ&A(Question and Answer)は、どちらも質問と回答を対にして示す点は共通していますが、何を載せるかという基準が異なります。

    特徴
    FAQ
    • 実際に多く寄せられる質問を主とする
    • 多くのユーザーが知りたい情報を効率よくまとめている
    Q&A
    • 頻度を問わず、幅広い情報を取り扱う
    • 取り上げる範囲が広く、情報量が多くなりやすい

    ただし、実際の現場では、両者を厳密に分けて使っているわけではありません。

    明確な線引きをしないまま、ほぼ同じ意味で使われていることも多いのが実情です。呼び方の違いにこだわるよりも、ユーザーが疑問を解決できる状態を作ることの方が大切だといえます。

    FAQの主な種類(顧客向け・社内向け・コールセンター向け)

    FAQは誰が使うかによって、顧客向けや社内向け、コールセンター向けの3つに分けられます。

    設置場所 特徴
    顧客向け 自社のWebサイト 製品の使い方や料金、解約方法などを掲載し、顧客の自己解決を促す
    社内向け 社内ポータルサイトなど 経費精算や各種申請の手順などを掲載し、バックオフィス部門(総務や経理など)への問い合わせを減らす
    コールセンター向け オペレーターが応対中に参照するシステムなど 電話などで応対する際の参考資料として使用し、担当者ごとの回答のばらつきを抑える

    FAQを作成するメリット

    FAQを作成するメリットは、問い合わせ対応の負担を減らすことだけではありません。回答の品質や業務の進め方、さらには商品やサービスの改善など、複数の効果が得られます。

    ここでは、FAQを作ることで得られる代表的なメリットを順に説明します。

    問い合わせ件数と対応工数の削減

    一番大きなメリットは、問い合わせの件数と対応にかかる工数の削減です。

    ユーザーがFAQを見て疑問を解決できるようになり、メールや電話での問い合わせそのものが減るためです。また問い合わせを受けた場合でも、オペレーターはFAQを参照して回答できるため、ゼロから回答を考えるよりも対応時間が短くなります。

    こうして削減できた工数は、クレーム対応や個別判断が必要な有人対応、バックオフィス部門であれば人事評価制度の改善や労務対応などのコア業務に振り分けられます。

    回答品質の均一化

    FAQが整備されていれば、担当者の経験やスキルに関わらず、誰でも質の高い回答ができるようになります。

    担当者によって案内の内容が異なるとユーザーの不信感が増し、クレームを引き起こしかねません。FAQで標準的な回答を示すことで、こうした回答のばらつき防止につながります。

    さらに「必ず伝えるべき重要なポイント」や「誤解しやすいポイントへの補足」を記載できるため、案内漏れや説明不足を防ぎ、高い応対品質を維持できます。

    属人化の防止

    FAQは、特定の担当者しか対応方法を知らないという属人化を解消するのに役立ちます。

    ある問い合わせへの対応手順を一人の担当者しか把握していないと、その担当者が異動や退職などで不在になった場合に業務が止まってしまうリスクがあります。FAQは個人が持つ知識や対応のコツを組織の共有資産に変えるため、担当者の不在時でも社内全体の対応レベルを落とさずに済みます。

    ユーザーの声の可視化

    どの質問がよく見られているか、どのような言葉で検索されているかを分析すると、ユーザーの関心や困りごとがどこにあるのかが可視化できるのもFAQのメリットです

    例えば特定の質問にアクセスが集中していれば、その内容への関心が高いことや多くの人が同じ点でつまずいていることが読み取れます。また、ユーザーに検索されたのに結果にヒットしない場合、求められた情報を提供できていないことが分かります。

    こうして見えたユーザーの声を活かすのは、FAQの改善だけではありません。顧客向けなら製品やサービスの改善や打ち出し方に、社内向けなら手続きや制度の見直しのきっかけになります。

    FAQの構成要素

    FAQを作成する前に、どのような要素で構成されているのかを理解しておく必要があります。それぞれの要素が果たす役割を押さえておくことで、ユーザーが使いやすいFAQに近づけるためです。

    FAQは大きく分けて、以下のような4つの要素で構成されています。

    質問文

    質問文は、ユーザーが抱く疑問を端的に表した部分です。「送料はいくらか」「解約の方法を知りたい」のように、ユーザーが知りたいことを短く示します。

    質問文の作成時に意識したいのは、ユーザーが検索に使う言葉を使うことです。ユーザーが入力する言葉を自然に入れ込むことで、検索にヒットしやすくなります。

    回答文

    回答文は、その質問に対する答えを記した部分です。ユーザーはこの回答を読むことで、問い合わせをせずに疑問を解消できます。

    回答を書く際は、結論を先に示し、知識のないユーザーでも理解できる表現で簡潔にまとめます。冒頭で答えが分かれば必要な情報に早くたどり着けるため、ユーザーの満足度も上がります。

    カテゴリ・ラベル

    カテゴリとラベルは、多数の質問を整理し目的の項目を探せるようにする仕組みです。「料金」「使い方」といったカテゴリで質問をグループ分けします。

    さらにラベルを付けておくと、検索や絞り込みのキーワードとして活用可能です。カテゴリ分けとラベルを適切に設置することでFAQの数が増えても、ユーザーが目的の質問を見つけやすい状態を保てます。

    参考リンク・関連FAQ

    参考リンクと関連FAQは、いずれも必須ではありませんが、添えることでユーザーが自分で解決できる範囲を広げられます。

    参考リンクは、回答の根拠となる情報源や、より詳しい説明ページへ案内するもので、ユーザーの理解を深められます。関連FAQは、その質問に関係する別の質問へ誘導し、ユーザーが次に知りたい情報へ移りやすくします。1つの疑問が解決した後の動きまで用意しておくことで、使い勝手のよいFAQになります。

    FAQの作成方法

    FAQは思いついた質問と回答を並べればよいというものではなく、作り方によって効果が変わります。手順を踏まずに作ると、質問が実際の問い合わせと合っていなかったり、公開後に放置されて内容が古くなったりして、期待した効果を得られません。

    目的の明確化から公開後の改善まで、順を追って進めることが大切です。

    1. 作成目的を明確にする

    まず取り組むべきは、何のためにFAQを作るのかを明確にすることです。目的が定まると、この後解説する手順において、どのような情報を集めるべきかや回答の書き方も決めやすくなります。

    目的は対象とするユーザーによって変わります。例えば、顧客向けなら問い合わせ件数の削減、社内向けならバックオフィス部門の負担軽減、コールセンター向けならオペレーターの対応工数の削減です。

    目的を決める際には「問い合わせを減らす」とだけ決めるのではなく「解約に関する問い合わせを◯%減らす」のように具体化しましょう。範囲と数値を決めておくと、公開後に効果を測れるようになります。

    2. よくある質問を収集する

    次に、目的に沿ってFAQに載せる質問を収集します。例えば、目的が「解約に関する問い合わせの削減」であれば、解約に関する質問を中心に揃えましょう。

    担当者の予測や経験値だけで作った質問は、実際のユーザーの疑問とずれていることがあります。質問は想像で考えるのではなく、メールや電話、問い合わせフォーム、チャットの履歴など実際に寄せられた問い合わせから集めてください。

    さらに、新商品の発売や手続きが追加された場合は、製品マニュアルや仕様書に目を通し、ユーザーがつまずきそうな点を想定して質問を補うことも必要です。

    3. 収集した質問を分析・分類する

    集めた質問は、FAQに載せるものと載せないものを仕分けたうえで、カテゴリごとに分類します。集めたものをそのまま全部載せるとFAQに向かない質問まで混ざり、かえって使いにくくなるためです。

    まず、その質問をFAQに載せるかどうか判断します。回答が1つに決まっている質問はFAQに向いていますが、個別の事情をヒアリングしないと答えられない質問は向きません。料金の個別見積もりや、契約内容によって対応が変わる質問などが、これにあたります。

    次に、FAQに載せると決めた質問を「料金について」「返品手続き」などのカテゴリに分類してください。グループ分けしておくことで、ユーザーが検索する際にキーワードだけではなく分類からも探せるようになります。

    4. 回答を作成する

    掲載する質問を決めたら、対応履歴や業務マニュアル、製品資料を参考にしながら、それぞれの質問に対する回答を作成します。

    回答を書くうえで意識したいのは、ユーザーに合わせた表現にすることです。顧客向けやオペレーター向けは専門用語を避けて平易に書く必要がありますが、社内向けであれば専門用語や社内用語を使ったほうが分かりやすいケースも多くあります。

    回答作成者が複数いる場合は、書き方や説明の詳しさにばらつきが出やすくなります。ばらつきを防ぐには、書き始める前に以下のような共通のルールを決めておくことが必要です。

    • 文末は「です・ます」で揃える
    • 手順は番号付きで示す
    • 結論を先に書き、理由や手順は後に記載する

    また、補足があると理解が深まる質問には参考リンクや関連FAQを追加します。

    5. テスト運用・修正を経て公開する

    質問と回答が一通り揃ってもすぐに公開せず、部署や利用者を限定してテスト運用し、その結果を踏まえて修正してから本公開します。

    作成者本人は内容を分かっており、説明の不足や分かりにくさに気づきにくいためです。第三者に使ってもらうと用語や表現の不統一、内容の矛盾や漏れ、検索してもヒットしない質問など、作成者が気づけなかった問題が見えてきます。

    特に料金や規定など、内容を誤ると影響が大きい質問については、必ず複数人に確認を依頼してください。テスト運用で見つかった問題を修正してから本公開することで、誤った情報や使いにくい状態のまま広く公開してしまうという事態を防げます。

    6. 定期的な見直しと改善を行う

    FAQは、公開後の効果測定と改善を継続し、よりユーザーの役に立つFAQに近づけることが大切です。

    公開後は、FAQ全体のアクセス数や問い合わせ件数の変化を見て、FAQがきちんと機能しているかを確認します。質問ごとにどれがよく見られているか、検索されたのに回答がなかった言葉は何かを分析し、ユーザーの関心や困りごとの原因を可視化しましょう。

    例えばアクセスが少ない質問は、検索の言葉と質問文が合っていないか、ユーザーが見つけにくい場所に置かれている可能性があります。よく見られているのに問い合わせが減らない質問は、回答がユーザーの知りたい内容と合っていないか、説明が分かりにくいのかもしれません。

    こうした気づきをもとに「配置を変える」「キーワードを足す」「回答を書き直す」といった改善を加え、FAQを育てていきます。

    FAQを作成する際のポイント

    ここまでの手順に沿ってFAQを作るだけでも形にはなりますが、問い合わせ件数の削減効果を早期に得られるようにするには、いくつか意識しておきたい点があります。

    ここでは、特に意識したい4つのポイントを紹介します。

    問い合わせの多い順に作成する

    FAQはすべての質問を一度に網羅しようとせず、問い合わせの多いものから着手します。

    すべてを揃えてから公開しようとすると、作業量が膨大になりいつまでも公開できません。網羅性を意識して着手が遅れるよりも、効果の高い質問から先に公開するほうが、早く成果につながります。

    まずは件数の多い質問や問い合わせ対応に時間のかかる質問を優先して公開し、運用しながら少しずつ対象を広げていくことを意識してください。

    表記ゆれを考慮しキーワードを設定する

    ユーザーが検索に使う言葉を想定し、表記のゆれを考慮してキーワードを設定する必要があります。ユーザーが検索に使う言葉と質問文やラベルの言葉がずれていると、検索しても引っかからず答えにたどり着けません。

    例えば、以下のような表記ゆれがあります。

    • 同じ意味でも異なる言葉:解約、キャンセル、退会
    • 送り仮名の違い:取消、取り消し、取消し
    • 表記の違い:Webサイト、WEBサイト、ウェブサイト

    こういった表記ゆれも想定してラベルやキーワードを設定しておくと、検索でヒットする確率が上がります。

    1問1答を徹底し情報を詰め込みすぎない

    1つのFAQには1つの疑問と答えだけを載せ、情報を詰め込みすぎないようにします。詳しく説明しようと情報を詰め込みすぎると、ユーザーが理解するのに時間がかかるため、解決できたという実感を得にくくなります。

    内容が多岐にわたる場合は、質問を分けてそれぞれに端的な回答を用意するか、関連ページへのリンクを活用しましょう。

    更新日と担当者を明記して情報の鮮度を保つ

    FAQには更新日と管理する担当者を明記し、最新の状態を保てるようにしてください。

    更新日を明記すると、以下のようなメリットがあります。

    • ユーザーはその情報が古くないことが分かり、情報の信頼度が上がる
    • 運用ルールやサービス仕様に変更が生じた際に、すでに最新のルールが反映済みであることが明確になる
    • FAQ全体を棚卸しして見直す際に、最終更新日が古い順に並び替えを行うことで、効率よく点検できる

    また、管理する担当者を決めることで、担当者が分からないまま放置され内容が古くなっていくという事態を防げます。

    FAQ作成に使えるツール

    FAQ作成に活用できるツールは複数あり、それぞれに強みや注意すべき点があります。

    ここではFAQによく使われているExcelやスプレッドシート、FAQシステム、生成AIについてそれぞれの特徴を説明します。

    Excel・スプレッドシート:手軽に導入できるが検索性が低い

    Excelやスプレッドシートを使ったFAQは、すでに使い慣れたソフトをそのまま使えるため、導入コストがかからないという点が一番のメリットです。まずはFAQを作って効果を確かめたい、という場合に向いています。

    一方で、データ量に比例して動作が重くなる、検索性が低いという弱点があります。そのファイルの中に書かれている文字を検索する仕様上、キーワードが一致しないと検索でヒットしないためです。

    FAQシステム:検索性に優れ作成も効率化できる

    FAQシステムは検索性に優れ、作成から分析までを効率よく進められる専用ツールです。

    テンプレートや作成をサポートする機能が用意されていることが多く、簡単に見やすいFAQページを作れるのがメリットです。キーワード検索やカテゴリ分けの機能も備わっているため、Excel・スプレッドシートに比べて検索性にも優れています。

    さらに、どの質問がよく見られ、どのような言葉で検索されているかをアクセス解析で把握できます。これにより、読まれていない質問の見直しなど、データにもとづいて改善につなげられるのも強みです。

    生成AI:過去の対応データから質問・回答案を生成する

    最後に紹介するのは、生成AIを使って、質問と回答の案を自動で生成する方法です。蓄積された問い合わせ履歴やチャットのやり取りをAIが解析し、よくある質問とその回答の案を自動で作成するため、FAQ作成を効率化します。

    回答文を作成する際も「顧客が理解できる平易な言葉で」や「オペレーターが対応中に読みやすいよう簡潔に」など、AIへのプロンプト(指示文)に含めることで、回答文のトーンが統一できます。

    ただしAIが生成した回答には、事実と異なる内容(ハルシネーション)が混じることがあり、注意が必要です。この現象は学習データの偏りや、知識の断片を組み合わせてそれらしい回答を構成するというAIの仕組みが原因で起こります。

    そのまま公開すると誤った情報を伝えてしまう恐れがあるため、公開前に内容を確認する工程は欠かせません。AIに任せるのはよくある質問の抽出と回答案の生成に留め、最終的な判断は人が担うという前提で使うことが大切です。

    まとめ:FAQは手順に沿って作り、運用しながら改善する

    問い合わせ件数や工数の削減を目的として作成するFAQは、目的を明確にする段階から、質問の収集、回答の作成、公開後の改善まで、正しい手順を踏まなければなりません。

    手順に沿って作り込むほど、問い合わせ件数や工数の削減だけでなく、回答品質の均一化や属人化の防止といった効果が得られやすくなります。さらに、問い合わせの多い質問から着手したり、表記のゆれを意識したキーワードを設定したりと、実際に使われる形を意識することで、こうした効果を早い段階から得られるようになります。

    FAQは一度作って終わりではなく、公開後にユーザーの反応を見ながら改善を重ねていくものです。自社の目的や課題に合わせて、無理なく続けられる仕組みを作っていきましょう。

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    この記事を書いたライター

    メールディーラー通信編集部

    メールディーラー通信編集部

    問い合わせ管理に役立つ情報の執筆・案出しをしています。問い合わせ業務でのトラブルを少しでも減らせるような記事を作成できるよう日々編集を行っています。
    得意な整理術は「Gmailの検索演算子を駆使したラベル付け」です。

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