
社内ヘルプデスクには、システムの使用方法やトラブル時の対処など、幅広い内容の問い合わせが数多く寄せられます。
特にテレワークやオンラインでのやり取りが一気に普及したこともあり、新しいツールの導入やネットワークの整備など、社内ヘルプデスクの負担は今まで以上に増えているのではないでしょうか。
この記事では、ヘルプデスクの運用を効率化させるために必要な対策と、おすすめツールについてご紹介します。
ヘルプデスクとは
ヘルプデスクとは、社内のIT機器に関する問い合わせを受けたり、要望や不具合への対処をしたりすることが主な業務です。問い合わせ内容は、製品や設備の使用方法やトラブル対応など多岐にわたります。
情報システム部門がヘルプデスクを兼ねているケースが多いですが、問い合わせの対応に追われるあまり、本来の業務が進行できなくなる事態が増えていることから、ヘルプデスクの業務自体をアウトソーシング(外部委託)する企業も増えてきています。
ヘルプデスク運用がうまくいかない要因
ヘルプデスクの運用がうまくいかない要因には、どんなものがあるでしょうか。
ここでは、考えられる要因をいくつか挙げてご紹介します。
対応範囲が定まっていない
1人あたりの対応範囲が広すぎると担当者の負担が重くなりやすく、ヘルプデスクの運用に失敗する可能性が高くなると考えられます。
そのため、ヘルプデスクのチームメンバー内で担当範囲をある程度切り分けて、各々の専門分野を明確にすることで一人ひとりの負担軽減をはかるなどの工夫が必要です。
マニュアルが活用されていない
社内のIT機器関連のマニュアルを作成している企業は多いですが、従業員から認知されていなかったり、説明が分かりづらかったりなどの理由で利用されず、結局マニュアルに記載していることでもヘルプデスクに聞いてしまうというケースも少なくありません。まずはマニュアルが存在している社内認知を高める。またマニュアル自体の検索性を向上させるなど、ITリテラシーが高くない人が活用しやすいように整備する必要があります。
ヘルプデスクの効率化をはかるためには
ヘルプデスクの効率化をはかるためには、次の3つのポイントに注意して運用を行うことが大切です。
対応範囲を切り分ける
複数人でヘルプデスクを運用していると各々の対応範囲があいまいになってしまい、結果的に「誰も問い合わせに対応していなかった」という事態が起こり得ます。
従業員に「誰かがやるだろうから、自分はやらなくていい」という認識をもたせないためにも、誰がどの範囲の業務を受け持つのかを明確に取り決めて運用することが大切です。
ヘルプデスクの運用マニュアルを整備する
ヘルプデスクを運用する際は、事前に運用マニュアルを整備しておくことをおすすめします。
運用マニュアルを整備することで、ヘルプデスクに携わる従業員全体が共通の意識をもって業務に臨めるだけでなく、社内からの問い合わせへの対応が平準化し、安定的な業務の品質を保てるようになるためです。
社内FAQを作成する
社内FAQを作成しておくことで、従業員からの問い合わせ対応をある程度自動化できるようになります。
よくある質問を取りまとめて社内SNSやポータルサイトなどに掲載しておけば、何度も同じ質問に対応するための時間を他の業務に割り当てられるようになり、業務効率化につながるでしょう。加えて、ヘルプデスクを利用する側である従業員も自分で疑問を解決できるようになるため、問い合わせの手間を軽減することができます。
作成のポイントについては、以下で詳しくご紹介します。
ヘルプデスクの味方「社内FAQ」
ヘルプデスクの運用を効率化させるためには、どのような工夫が必要になるでしょうか。
ここでは、ヘルプデスク運用を成功させるために有効な社内FAQについてご紹介します。
FAQ作成のポイント
社内マニュアルを作成している企業も多いですが、情報量が多いマニュアルは該当情報にたどり着くまでに時間がかかり、問題発生時など迅速に対応が必要な時にタイムロスをしてしまう可能性があります。対してFAQは、よくある質問をまとめているので、スムーズな問題解決をはかることができます。
FAQ作成におけるポイントは、従業員の利用状況を分析し、改善し続けることです。
また、必要な情報を簡単に見つけられるように、カテゴライズし、キーワード検索やあいまい検索ができるようにすると良いでしょう。
社内FAQはUIがおろそかになりがちですが、活用を促すためにはUIの工夫が必要です。見やすいデザインにしたり、検索フォームを用意したりして、利用率の向上をはかってみましょう。
社内周知のポイント
FAQの設置場所はもちろん、正しい使い方や必要な情報に早く辿り着くためのコツ、情報を追加した履歴など、定期的に周知することが必要です。
社内FAQは、従業員に自分の力でトラブルを解決してもらい、ヘルプデスクの負担を減らすことができます。まず社内FAQを確認し、それでも解決できない場合はヘルプデスクの窓口へと誘導するように導線を引きましょう。
ヘルプデスク運用を効率化するツール
社内FAQ以外に、ヘルプデスクの運用の効率化に貢献するツールをご紹介します。
チャットボット
チャットボットはチャット機能を活用した自動回答ツールのことで、寄せられた問い合わせに対して、事前に設定した想定質問と回答セットの中から最も近いものを選択して自動回答します。
社内FAQと同様に従業員の自己解決を促すことができるので、ヘルプデスク担当者の業務量削減に貢献します。
会話形式で問題解決をはかることができるため、気軽に利用できることが強みです。ヘルプデスク担当者が直接回答しない分、業務の負担を軽くするだけでなく、早朝や深夜、担当者が離席中などの対応不可能な時間であっても回答ができるため、問い合わせをしている従業員の業務効率化にもつながります。
チャットボットには機械的に質問を処理する「ルールベース型」と、質問の内容に応じて自分で回答を考える「AI型」の2種類があるため、質問ごとに合ったタイプを選ぶことをおすすめします。
メール共有ツール
メール共有ツールは、ヘルプデスクチームに届くメールと、各担当者が送信したメールを全て一元管理し、リアルタイムで対応進捗状況を把握できるツールのことを指します。
GmailやOutlookのような個人対個人のやり取りを行うためのメールツールと異なり、複数名で共有管理し、分担してメール対応を行うための機能が搭載されています。
問い合わせをする側の従業員が使うFAQやチャットボットと異なり、ヘルプデスクチーム内の運用方法を効率化することができます。
メール共有ツール「メールディーラー」
メール共有ツールの代表例として、株式会社ラクスが提供する「メールディーラー」をご紹介します。
業務分担が明確になる「担当者振り分け機能」
クラウド型のメールツールであるメールディーラーは、サーバー上に置かれた共有用メールフォルダにヘルプデスクチームのメールが集約され、各担当者が自身のパソコンからアクセスしてメール対応業務を行います。
そのため、メール1通1通に担当者を設定し業務分担を明確にすることができます。
担当者振り分けは、メールを開封して1通ずつ手動で設定するだけでなく、件名や本文のキーワード等を条件に自動で振り分けることも可能です。

チーム全体の対応進捗を管理する「ステータス機能」
メールディーラーの「ステータス管理機能」では、問い合わせ対応の進捗状況管理を自動化できます。受信トレイ上で、各メールの「新着」「返信処理中」「対応完了」といった対応状況(ステータス)が表示されるので、一目でどのメールがどの状態にあるのか把握できます。
また、対応状況ごとにタブで分けて表示することができるため、「新着」タブを開けば、まだ誰も返信をしていないメールが漏れなく確認できます。

優先順位やカテゴリーを管理する「ラベル機能」
メールディーラーでは、Gmailでも使われている「ラベル機能」が搭載されています。
「大至急」「至急」などの優先順位や、「操作方法」「トラブル」「アカウント管理」などの問い合わせのカテゴリー別に、任意のラベルを付与できる機能です。ラベルは受信トレイ上に表示されるので、一覧画面を見るだけで、どのような問い合わせが届いているのか把握することができます。
「担当者振り分け機能」と同様に、手動と自動でラベルを付与することが可能です。

また、管理者向けの「集計レポート機能」でラベルの件数を集計し、期間や担当者ごとに処理件数を分析することもできます。
その他にも、チームでのメール対応を効率化し、対応漏れ・対応遅れを防止する様々な機能が搭載されています。詳しい情報は下記からご確認ください。
まとめ
ここまで、社内ヘルプデスクの運用を効率化するためのポイントやおすすめツールについてご紹介しました。
社内ヘルプデスク業務はどのような業界でも無くてはならない役割です。ヘルプデスク担当者の負担が増え、業務効率が悪化すると、企業全体の業務効率悪化につながります。
運用方法やツールなど、効率化に向けて見直しを行いましょう。
本記事でご紹介した「メールディーラー」の詳しい資料は下記から無料ダウンロードが可能です。
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