株式会社ウィルズは、様々な企業の株主優待をまとめたサイト「プレミアム優待倶楽部」や機関投資家と上場企業が相互コミュニケーションをとれる「IR-navi」等のサービスを提供している。
今回は「プレミアム優待倶楽部」の問い合わせ対応など行われているカスタマーサポート本部本部長の村手様より、株主の個人情報を日々扱っている株式会社ウィルズならではの情報漏えい対策についてお伺いしました。
SUMMARY
- 情報漏えい対策のためのチェック体制を徹底
- 習熟度に応じた担当者の割り振りで作業効率を向上
- 承認機能を活用しオペレーターを教育
まずは村手様のチームでどのようにメールディーラーを使用されているか教えていただけますでしょうか?
村手様プレミアム優待倶楽部で使用しております。プレミアム優待倶楽部では、お客様が大きく2つに分かれます。
1つ目は、株主優待を導入してくれている上場企業様で、メインのクライアント。
2つ目は、その企業に対して株を保有している株主様となります。
そのため、メールディーラーの活用場面もそれに応じて分かれます。
企業向けに株主からの問い合わせ状況や優待商品の交換状況などを日次で報告する用途と株主からの問い合わせ対応をする用途で使用しています。
日々メールにて株主の個人情報を扱っているため、外部への情報漏えい防止を徹底していく必要がありました。
情報漏えい防止のためのセキュリティ体制を整えていく中でメールディーラーを導入したということですね。
何が導入の決め手となったのでしょうか?
村手様前任者から相当な数のメールツールを選定したと聞いています。
まず、Wチェックの体制を作るために承認機能は必ず必要ということになりました。
また、外部へ情報を持ち出せないよう権限設定ができること、ZIPパスが送付でき、添付ファイルが自動暗号化できるという条件で探していたそうです。
それを考えると、もうメールディーラーでしょうと。
実際に導入後はどのように情報漏えい防止の対策をされていますか?
村手様主には承認機能と添付ファイル暗号化を利用しています。
現在、プレミアム優待倶楽部をご利用いただいている上場企業様は約70社となっており、数が多いため添付ファイルのつけ間違いが起こりやすくなっています。
そこで、メールディーラーの機能を使用し、3段階の防止策を行っております。
- ファイルには各社ごとにパスワードを設定する
- 添付ファイルをメールディーラーで送る際、自動暗号化する
- 承認機能を用いて、管理者・責任者メンバーが第三者確認をする
これにより、ファイルにパスワードを設定し忘れた場合、自動暗号化される。
添付ファイルをつけ間違えた場合、各社のパスワードがあるためファイルを開くことができない。
第三者が確認をすることで先述のようなミスを防ぐことができ、最悪の状態を防げるようにしています。
なるほど。日々個人情報のやりとりがある貴社ならではの対策ですね。
その他にも、対応漏れや対応ミス防止のために対策を実施されていれば教えていただけますか?
村手様対応漏れについては、私が担当者機能を使ってすべてのメールに担当者を割り振るようにしています。
オペレーターの習熟度を把握しておりますので、内容に応じて担当者を割り振ることで、作業スピードを上げることができました。
また、権限設定機能を使い、習熟度が高く高難度な対応もできるオペレーターのみ送信ボタンを押せるように設定しています。
本来、早くすべての業務をこなせるようになってほしいのですが、メールを作った側の責任ではなく、メールの送信ボタンを押した側の責任だと思い、習熟度に応じた権限付与や担当割り振りを行うことで対応ミスの防止を行っています。
適正を見ながら、メールディーラーを段階的に利用いただいているということですね。
習熟度を上げていくための教育でもメールディーラーの機能をご活用いただいていますか?
村手様やはり承認機能は活用しています。
株主からの問い合わせ対応はテンプレート機能を使用し、対応レベルの平準化を行っております。
しかし、対応者によってはテンプレート化したものが全て回答として正しいと思ってしまい、質問の回答になっていないということがあります。
そういった際に承認機能を使用し、使っているテンプレートは正しいが、もう一文足してほしい、など考え方について指導をすることがあります。
ラリーが長くなるとお客様にとってメールは苦痛となりますので、1度の質問に対して、1度の回答で全部解消するというのがカスタマーサポートとしての立場の本位だと思いますので。
最後にメール管理ツールをお探しの他社様へメッセージをいただけますでしょうか。
村手様誤送信防止機能はしっかり見たほうがいいと思います。
日常的に個人情報流出や誤送信が発生したとニュースになっている中では、防止する仕組みを導入しないとリスクは高いですよね。明日からもうメール送れませんということになりますから。
メールは日常的にビジネスツールとして当たり前のものだと思います。
だからこそ、ポップアップでの注意喚起のような対応者の中でのダブルチェックにとどまらず、第三者が承認者として、正しいものが正しく送られているか、添付の内容も間違っていないかというところを確認することができる機能があるというのは非常に重要だと思いますね。