「パスワードを忘れた」「交通費精算の方法は?」といった社内問い合わせが日々寄せられ、担当者が対応に追われている、ということはないでしょうか。定型的な対応に多くの時間を費やすことは、担当者が本来注力すべき業務を圧迫するという大きな課題となっています。
このような課題を解決する有効な手段として注目されているのが「チャットボット」の導入です。
本記事では、社内問い合わせ対応における具体的な課題を整理した上で、チャットボット導入のメリットや活用シーン、導入を成功させるポイントについて解説します。さらに、チャットボットだけではカバーしきれない「有人対応」も含めた、問い合わせ業務全体の効率化についても言及します。
社内問い合わせ対応が抱える4つの課題
社内ヘルプデスクは、技術的質問・業務に関する質問・トラブル対応方法といった相談・質問・要望・課題などを受け付ける重要な部門です。企業の業務全体をスムーズに推進するためには無くてはならない存在です。
ところが、多くの企業の社内ヘルプデスクでは、問い合わせ対応において様々な課題を抱えており、うまく機能していないという現状があります。
ここでは、社内ヘルプデスクが直面している課題について解説します。
定型的な問い合わせ対応による担当者の負担増加
多くの社内ヘルプデスクでは、業務効率が上がらず生産性が低下するという課題を抱えています。
原因は、担当者が本来注力すべきシステム管理やトラブル対応といったコア業務ではなく、同じような内容や簡単な内容の定型的な問い合わせ対応に、多くの時間とリソースを費やしているためです。
定型業務に追われることで、コア業務の時間が圧迫され、結果としてヘルプデスク全体の生産性を引き下げる悪循環に陥っています。
担当者による品質や解決方法のばらつき
問い合わせ対応の品質や課題解決のスキルは、担当者のナレッジ・スキル・キャリアに依存するため、属人化と呼ばれる対応する担当者によって対応品質が異なる状況が発生しがちです。
属人化が発生すると、特定の担当者に他の担当者からの質問や取次ぎが集中したり、対応品質への不満から顧客満足度が大きく低下したりといった問題が生じます。問い合わせ業務の効率や生産性も低下してしまうでしょう。
問い合わせ対応の品質を一定に保ち業務効率・生産性を高めるためには、特定の担当者に依存しない標準化された対応ができることが理想です。
属人化の問題は経験豊富な担当者からナレッジやノウハウを共有すればある程度解決できますが、問い合わせ業務と並行してのレクチャーや担当者の教育・育成に時間がかかることから、容易には解決できない課題となっています。
業務時間外の問い合わせ対応が困難
有人によって行われる従来型の問い合わせ対応では、担当者の業務時間外には対応できません。しかし、問い合わせを行う利用者は疑問や不安をすぐにでも解決したい、と思っています。
業務時間についてはあくまで問い合わせを行う側の都合であり、解決策を得られない利用者は不満を感じて満足度が下がる可能性も考えられます。社内ヘルプデスクへの問い合わせも同様で、解決策が得られず仕事が進まない利用者は不満を募らせる可能性があります。
時間外の有人対応による問い合わせを行うことはリソース・コストの負担が非常に大きく現実的ではないため、業務時間外の問い合わせ対応については多くの企業が悩まされています。
対応履歴やナレッジ共有が困難
問い合わせ対応で、電話やメールで回答した内容がナレッジとして蓄積・共有されない問題があります。
担当者が目の前の問い合わせ対応に追われ、回答内容を後で整理・記録する余裕がなかったり、そもそもナレッジを管理するルールやツールが統一されていなかったりするためです。
問い合わせ対応を管理しなければ、その場限りで消えてしまい「どのような内容だったか」といった、対応データが残りません。
その結果、他の従業員が同じ疑問を持った際に回答を探す手段がなく、再び同じ質問が発生し、担当者が同じ回答を繰り返すという非効率なサイクルが生まれます。
社内向けチャットボットとは?
社内問い合わせ対応の効率化や負荷軽減のための対策として、業務マニュアルの整備・社内ポータルサイトへのQ&Aの設置といった社員が自己解決できる仕組みを構築する企業も多いでしょう。
しかし、これらをうまく機能させることやヘルプデスクへの問い合わせ流入を減らすことは容易ではありません。
多くの企業が望む、社内問い合わせ対応の効率化を実現するツールが「社内向けチャットボット」です。
社内問い合わせに対応する自動会話システム
社内向けチャットボットとは、従業員からの質問に対し、チャット形式(対話形式)で自動応答するシステムです。
ヘルプデスクに寄せられる問い合わせに自動対応できるため、問い合わせ担当者の負担を大幅に軽減し、本来の業務や重要な問い合わせに取り組むリソースを確保できます。
導入する際は、社内ポータルサイトや従業員が日常的に使うTeamsやSlackなどのビジネスチャットに設置されることが多いです。
「社内FAQシステム」との違い
社内問い合わせにおいて「チャットボット」と「社内FAQ」は混同されがちです。従業員が情報を探すという点では同じですが、体験が大きく異なります。
「社内FAQ」は、従業員がキーワードで検索し、表示された記事一覧から正解を探す必要がある「プル型」と呼ばれるシステムです。
一方で「チャットボット」は、従業員が自然な言葉で質問すると、ボットが意図を解釈し、回答をピンポイントで提示する「対話型」システムです。
「チャットボット」は「社内FAQ」で必要だった検索結果から正解を探す手間を、質問の解釈と回答の自動提示によって解消し、業務をより効率化します。
チャットボットの主な種類
チャットボットは主に「ルールベース(シナリオ)型」と「AI(機械学習)型」の2種類に分けられます。
「ルールベース(シナリオ)型」は、あらかじめ設定されたシナリオにしたがって回答します。メリットは、登録や更新などの定型的な手続き案内などに強い点です。デメリットは、シナリオにない質問には答えられないため、解決できる問題が限られる点です。
一方で「AI(機械学習)型」は、登録されたQ&AデータをAIが学習し、質問の意図を解釈して回答します。メリットは「自然な会話」や「表記ゆれ(例:有給と有休)」にも柔軟に対応できる点です。デメリットは、回答精度はデータの質と量に依存するため、正しい情報を豊富に学習させておかなければ誤った回答(ハルシネーション)が起こる恐れがある点です。
社内問い合わせにチャットボットを導入するメリット5選
問い合わせ対応は先にご紹介した通りたくさんの課題があり、多くの企業が頭を悩ませています。チャットボット導入により課題解決を図りたい方は少なくないでしょう。
ここでは、チャットボットに問い合わせ対応を任せることで得られる具体的なメリットについて解説します。事前に把握しておくことで、導入の判断や製品選定に役立つため、ぜひご参考ください。
対応コストの削減
社内問い合わせにチャットボットを活用する最大のメリットは、対応コストを削減できることです。冒頭でご紹介した通り多くの企業の社内ヘルプデスクは業務負荷がかかっており、業務効率化・業務負荷軽減が急務となっています。
チャットボットを導入すれば、寄せられる問い合わせの多くを自動対応できるため、ヘルプデスク担当者が行う業務の絶対量を低減できます。業務量・業務負荷・人手不足といった問題をまとめて解決できるため、問い合わせ対応に要するコストを大幅に削減することが可能です。
また、ヘルプデスク担当者を同じコストでより重要度の高い業務に振り向けることもできます。
24時間対応の実現
近年では働き方の多様化や企業間競争激化の影響もあり、社内ヘルプデスクの業務時間外にも問い合わせ対応のニーズがあります。しかし、ヘルプデスクの業務時間延長は担当者の負担やコストの面から容易に実施することはできません。また、実施したとしても24時間の対応ができるわけではありません。
チャットボットであれば、24時間365日いつでも問い合わせ対応を行うことができるため、ヘルプデスクの業務時間外の問い合わせニーズに応えることが可能です。全ての問い合わせに対応できなくとも、数多くの問い合わせを捌くことができるため、社内全体の大幅な生産性向上を図ることができます。
対応品質の均一化
多種多様な問い合わせが寄せられる社内ヘルプデスクでは、対応品質の属人化が発生しやすくその程度も大きなものとなります。
属人化が発生すると、特定の担当者に負担が集中したり、問題を解決できなかった社員の業務が停滞したりといった問題が発生します。IT・ツール関係の問い合わせの場合は、問題が解決できないと社員がツールの活用をやめてしまうケースもあります。
チャットボットであれば、対応品質を一定に保つことができるため、問い合わせ対応を標準化することが可能です。チャットボットの対応範囲外の問い合わせに対しても、担当者は余力をもって対応することができるため、有人対応の属人化解消にも役立てることができます。
有人対応のみで対応品質を一定に保つことは困難であるため、チャットボットで容易に標準化を実現できることは大きなメリットと言えます。
問い合わせデータの蓄積が可能
社内ヘルプデスクは、社員から寄せられてくる問い合わせに対する回答精度の向上や業務効率化のために、問い合わせデータを蓄積して改善やアップデートを繰り返すことが重要です。しかし、従来型ヘルプデスクでは、問い合わせを人力で記録する必要があり、データの蓄積や参照にも多大な労力を必要とします。
チャットボットの多くの製品には、問い合わせ内容をログとして自動で蓄積する機能が搭載されており、手間や時間をかけずに貴重なデータを収集することが可能です。デジタルデータであるため細かい分析も容易であり、対応品質・回答精度の改善もスムーズに行うことができます。
Q&Aページとの相乗効果への期待
チャットボットはQ&Aページとの相性が良く、併用することで相乗効果を発揮できます。
社内ヘルプデスクにおいても、簡単に自己解決できる問い合わせに対しては社内FAQを作成していることも多くあります。社内FAQにもチャットボットを設置しておくことで、FAQでは解決に至らなかった問い合わせに対しての解決をサポートできます。
チャットボットは定型的な問い合わせに対して効果を発揮しますが、わざわざ対話をするまでもなく解決できる問い合わせ内容も多くあります。問い合わせの傾向やパターンを分析して社内FAQとチャットボットの併用を行えば、従業員がより効率的に問題解決できる体制を構築できるでしょう。
社内向けチャットボット導入を成功させるポイントと注意点
問い合わせ対応の効率化に効果的なチャットボットですが、ただ導入するだけではほとんど使われず、廃止しなければならなくなることもあります。
では、どのようなポイントに注意して導入すべきなのでしょうか。
ここでは、社内向けチャットボット導入を成功させるポイントと注意点を解説します。
導入目的と対応範囲の明確化
まずは「社内向けチャットボットを導入する目的」と「どのような業務内容に対応するか」を明確化しましょう。例えば「情シスの問い合わせ工数を月20時間削減する」といったように、導入目的と対応範囲の明確化によって、チャットボットを活用する必要性が見いだせます。
注意点として、最初から全社展開を目指さず、まずは「情シスのパスワード関連」など、対応範囲を限定したスモールスタートを心がけましょう。少しずつ効果検証をしながら改善するアプローチを行うことで、リスクを抑えながら業務効率化の拡大が図れます。
いきなり導入するのではなく、まずは何のためかを明確にし、小さな成功を積み重ねる意識を持つことが、チャットボット活用による業務効率化を実現する最短ルートです。
FAQデータの分析と継続的なメンテナンス
次は、チャットボットの回答精度を高めるために「FAQデータの分析」と「継続的なメンテナンス」を行いましょう。チャットボットの回答精度は、AIの性能ではなく、中身のFAQデータの質と量で決まります。
チャットボット導入前に、データ分析のため既存の問い合わせ履歴やマニュアルを整理・精査する作業が不可欠です。作業を怠ると、データの情報量と質が乏しく、適切な回答が得られません。
また、チャットボットを導入して終わりではなく、社内問い合わせ内容を分析して継続的にFAQをメンテナンスすることが成功の鍵です。
従業員への利用周知と「使いやすい」導線の確保
最後は、従業員へのチャットボットの周知と利用しやすいように導線の確保を行いましょう。非常に優れたチャットボットを導入しても、従業員に存在を知られず利用されなければ意味がありません。
まずは、導入時に社内ポータルでの告知や説明会を行うなど「積極的な利用周知」が必要です。さらに、アクセスしやすい動線設計が利用率向上に不可欠です。
従業員が日常的に使うTeamsやSlackなどの社内ポータルの目立つ場所にチャットボットを設置して、社内問い合わせを行いやすい環境をつくることが重要です。
優れたチャットボットも、従業員に使われて初めてその価値を発揮します。導入担当者は、環境づくりと積極的な周知を継続し、チャットボットの利用を社内文化として定着させましょう。
代表的な社内向けチャットボットツール10選
実際に導入を検討する際に参考になる代表的な「社内問い合わせ向けチャットボットツール」を10個紹介します。
各ツールの特徴から「社内特化型」と「社内・社外両対応型」に分けて解説します。
社内向け特化型
まずは、社内業務(バックオフィス、ヘルプデスク)に特化した機能を持つチャットボットツールを紹介します。
PEP(ペップ)(株式会社ギブリー)
PEPは、社内の問い合わせ対応をAIが自動化し、業務負担を軽減するチャットボットツールです。
既存のWebサイトやチャットツールをそのまま活用できるため、新システム導入の必要がありません。
また、ドラッグ&ドロップで誰でもチャットボットを作成できるため、プログラミングの知識は不要です。
既存システムのまま業務改善ができるため、導入直後から効果を発揮しやすい即効性のあるツールです。
HiTTO(HiTTO株式会社)
HiTTOは、社内バックオフィス向けの問い合わせに特化したチャットボットツールです。
100万件以上の企業データから学習したAIエンジンを搭載しており、FAQやシナリオをゼロから作成する必要が少なく、導入のための初期工数を削減できます。
また、直感的に操作できる管理画面によって、システムに詳しくない担当者でも運用しやすいツールです。
CorporateOn(株式会社LegalOn Technologies)
CorporateOnは、社内規程やマニュアルをAIが読み込むことで、社内問い合わせ・相談対応を自動化する「AIカウンセル」機能を搭載したチャットボットツールです。
さらに、税務・法務・人事・労務など、コーポレート部門の専門知識を弁護士・税理士監修で標準搭載しているため、法務やコンプライアンス関係の問い合わせに強みがあります。
また、問い合わせ内容に対して「何を根拠にどこを引用したか」を示す論拠付きの回答を提示するため、説得力のある内容にて疑問解決を図ります。
クウゼンAIエージェント(株式会社クウゼン)
クウゼンAIエージェントは、企業独自のデータを学習させ、高精度な回答を生成するAIソリューションを用いたチャットボットツールです。
AIによる自動応答だけでなく、ノーコードでチャットボットのシナリオを作成できるため、プログラミングの知識は不要です。
また、LINEやSlackなど多様なチャネルに対応しているので、自社のツールが利用しやすい環境に応じて導入できます。
WisTalk(パナソニック ソリューションテクノロジー株式会社)
WisTalkは、パナソニック独自のAIエンジンを搭載した数万人規模の大規模運用にも対応できるチャットボットツールです。
「検索型QA回答」と「生成AIによる自動回答」を併用できるハイブリッド構成により、検索の正確性とAIの柔軟な回答を両立させます。
また、バックオフィス(人事・総務・法務・経理・IT)など、各部門別のチャットボット作成に対応し、専門的でピンポイントな回答を実現します。
社内・社外両対応型
次は、社内利用だけでなく、カスタマーサポート(社外向け)にも利用できる汎用性の高いチャットボットツールを紹介します。
ChatPlus(チャットプラス株式会社)
ChatPlusは、社内マニュアルやFAQなどの自社データを読み込ませるだけで、AIが応答できるように設計可能なチャットボットツールです。
5,000を超える様々な機能を搭載しており、あらゆる業種の多様な利用目的に対応できます。
Zendesk(株式会社Zendesk)
Zendeskは、社外向けのカスタマーサポートツールとして世界的なシェアを持ち、チャットだけでなくチケット管理やFAQサイト構築まで一気通貫で対応できるチャットボットツールです。
また、社内の問い合わせを「問い合わせチケット」として一元管理します。
社内FAQやナレッジベースを構築でき、社員の自己解決を促すセルフサービス導線を作れます。
OfficeBot(ネオス株式会社)
OfficeBotは、検索拡張生成(RAG:Retrieval Augmented Generation)技術を搭載したチャットボットツールです。
PDFやWordなどの社内ドキュメントをアップロードするだけで、文書にもとづいた回答を生成できます。
PKSHA AI ヘルプデスク(株式会社PKSHA Technology)
PKSHA AIは、AIと有人対応をシームレスに連携したチャットボットツールです。
Microsoft Teams内で、問い合わせ対応をFAQ自動応答から有人連携へ一元管理できます。
また、対話ログからFAQを自動提案する機能により、使えば使うほどAIが扱える情報が増えることで、暗黙知を形式知化できます。
Service Cloud(株式会社セールスフォース・ジャパン)
Service Cloudは営業支援システム(SFA:Sales Force Automation)のSalesforceとシームレスに連携したチャットボットツールです。
従業員の質問に対して、信頼できるデータにもとづいて正確で自然な回答を提示し、問い合わせの迅速な解決を実現します。
チャットボットだけでは不十分?問い合わせ対応の効率化には有人対応が必要
チャットボットの導入だけでは、問い合わせ対応の効率化は不十分です。チャットボットは自己解決できる定型的な質問には強いですが、個別具体的な相談や複雑なトラブル、緊急性の高い要件には対応できません。
その結果、チャットボットで解決しきれない問い合わせは、メール・電話といった有人対応が必要になります。
有人対応(メール・電話)がブラックボックス化する課題
チャットボットの受け皿として、有人対応は重要ですが、担当者のメールや内線電話で対応するため、内容が共有されないことがあります。
その結果、チャットボットを導入しても、後の有人対応で「誰がそのメールに対応中か分からない」「対応が漏れる」「またAさん頼みになる(属人化)」といった、冒頭で提示した課題が解決されないままブラックボックス化してしまいます。
有人対応の課題を解決する「問い合わせ自動応対システム」とは
ここまで、チャットボットの活用方法を紹介しました。しかし、前述の通り、FAQページやチャットボットを導入しても、高度な問い合わせには有人対応する必要があります。
そこで、まずは有人で行う問い合わせ対応の効率化や時短から実現したいという方におすすめなのが「問い合わせ自動応対システム」です。
問い合わせ自動応対システムは、メール・チャット・電話といった各チャネルからの問い合わせを一元管理し、AIが問い合わせ回答をサポートするシステムです。複数人で対応を分担するための機能も充実しており、対応漏れや二重対応を防止できます。
問い合わせ管理の効率性や正確性を向上させるための機能が豊富に搭載されており、リリースされているツールの種類も豊富であるため、自社に適したツールを導入することで快適な業務環境の構築が可能です。
問い合わせ自動応対システム導入のメリット6選
問い合わせ自動応対システムを導入すれば、具体的には以下のようなメリットを得られます。
AIによる回答案の自動生成
担当者の負担軽減や回答の品質を一定に保つために、AIによる回答案の自動生成が役立ちます。この機能を活用することで、担当者がゼロから回答文を作成する手間が省け、回答のばらつきも抑えられます。特に、社内外を問わず、メールや問い合わせへの回答に効果的です。
効率的な問い合わせ管理が実現可能
システムに搭載されている便利機能や自動化機能を活用することで、効率的でスピーディーな問い合わせ管理を実現できます。これにより担当者の負担も軽減することが可能です。
対応品質の向上
担当者間で問い合わせ対応に必要なナレッジ・ノウハウや対応状況を共有することで、対応品質を向上できます。属人化を解消し、担当者間での対応品質の均質化にもつながります。
ミスの低減
対応状況や進捗を共有することで、対応漏れや二重対応などのミスを減らして確実性の高い問い合わせ対応が行えます。
担当者・利用者の満足度向上
スムーズに問い合わせ対応が行えれば、問題の解決スピードも高まります。これにより問い合わせに対応する担当者と問題や疑問を解決したい利用者双方の満足度を向上することが可能です。
問い合わせ内容の集計や分析が可能
システムによっては、問い合わせ内容の集計や分析をシステム上で簡単にできるものがあります。よくある問い合わせを把握することで、FAQのコンテンツやチャットボットを適切に更新できるようになり、問い合わせ件数の削減につながります。
社内問い合わせ対応の効率化なら「楽楽自動応対(旧メールディーラー)」
有人対応の多くを占めるメール業務の課題解決を図るには「楽楽自動応対(旧メールディーラー)」が有効です。
楽楽自動応対は導入社数9,000社以上、16年連続売上シェアNo.1※の実績を持つ「問い合わせ自動応対システム」です。
特徴の一つであるAI機能の活用により、メール業務で起こる大量の返信業務や対応漏れ、二重対応などの課題解決につながります。
※出典:ITR「ITR Market View:メール/Webマーケティング市場2025」メール処理市場:ベンダー別売上金額シェア(2024年度予測)、同レポートには旧製品名(メールディーラー)で掲載
よくある問い合わせへの回答作成を自動化
「楽楽自動応対(旧メールディーラー)」のAI機能の活用による定型的な返信作成の自動化で、業務効率化を図れます。特に「自動生成」は、メールによる社内問い合わせ業務の効率化に効果的な機能です。
「自動生成」は、AIが過去のやり取りを学習して、返信案を自動で生成します。メールによる複雑な社内問い合わせも、応対履歴・マニュアルの検索や返信文作成が不要になり、問い合わせへの回答を「探す」「書く」時間を効率化して対応遅れを防止します。
また、過去に承認された「正しい回答」の履歴を学習し、常に均一で正しい情報を提供することで、社内の公平性とガバナンスの維持が実現可能です。
対応状況の可視化で「対応漏れ・二重対応」を防止
「楽楽自動応対(旧メールディーラー)」は、社内問い合わせの対応状況を可視化できます。個人のメールソフトでは「誰が」「いつ」「どこまで対応したか」の対応状況の把握ができず「対応漏れ」や「二重対応」を引き起こします。
楽楽自動応対は個人ではなく、ヘルプデスクなどの部署ごとのチームで問い合わせ内容を一元管理することで「対応漏れ」や「二重対応」の防止に効果的です。
まとめ:チャットボットとシステム活用で社内問い合わせをDXする
社内問い合わせ対応の課題に対し、チャットボットは自己解決促進に有効なツールです。しかし、チャットボットだけでは解決できず、結果として有人対応が必要になるケースも残ります。
実際に、弊社が社外問い合わせに関して実施した調査では、7割が有人対応に移行※しています。
※出典:【約7割が解決できずに有人対応に移行した経験あり】チャットボットやFAQページに期待される“問い合わせ削減”に潜む落とし穴と改善策
このように有人対応を完全に省略することは避けられず、業務に時間を要しています。
そこで、有効なのが「楽楽自動応対(旧メールディーラー)」のような問い合わせ自動応対システムです。
楽楽自動応対は、AIが回答文作成をサポートし、担当者の負担大幅に軽減します。現在、メールで社内問い合わせを受け付けているのであれば、チャットボット導入だけに固執せず、既存のメール対応を強化する有力な選択肢です。楽楽自動応対を活用して効率化を図り、社内問い合わせのDX化を進めましょう。
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