
問い合わせ対応で避けなければいけない返信漏れや対応の遅れ。これらの課題は「問い合わせ管理システム」で解決できます。
問い合わせ件数が少ないうちは専用システムを入れなくてもExcel(エクセル)などを使って管理できますが、件数が増えてくると管理が煩雑になり、見落としや重複対応といったのミスが発生しやすくなります。
本記事では、問い合わせ管理システムを導入するメリットやツール選びのポイント、代表的な12システムを比較してご紹介します。

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問い合わせ管理システムとは
問い合わせ管理システムとは、問い合わせ窓口を一元管理でき、見落としや返信漏れを防止し、迅速かつ正確に問い合わせ対応業務を行うためのシステムです。
近年、顧客からの問い合わせは、電話・メール以外に、Webサイトの問い合わせフォーム、チャット、LINE、Facebook、Twitterなど多様化しています。窓口の増加に伴い、使用するシステムの使い分けも煩雑化し、対応者の負担が増えています。
問い合わせ管理システムは、問い合わせ窓口を一元管理し、チームで分担して問い合わせ対応を行うために開発されているため、対応者の負担軽減を実現します。
問い合わせ管理システムを導入するメリット

1.対応状況を共有し、対応漏れ・見落としを防止
問い合わせの「対応する担当者」と「対応状況(未対応・対応済等)」をチームで共有することで、リアルタイムにメールの対応状況が分かるため、対応漏れ・見落とし、重複対応などのミスを防止できます。
2.問い合わせ窓口の一元管理で業務効率化
共有メールアドレスや自社サイトの問い合わせフォーム、電話、チャット、公式SNS、ECモールのメッセージ機能など、様々な窓口を一元管理できます。複数の管理画面を操作する必要がなくなり、問い合わせの全体量を把握しやすくなるため、業務効率を向上できます。
3.対応ノウハウの属人化防止
顧客との過去のやりとりを共有管理することで、対応事例のナレッジとして蓄積できます。業務に慣れていない新人でも、ベテラン従業員の対応を参考にすることで、対応ノウハウを習得し、質の高い対応ができるようになります。
さらに、担当者の不在時や異動・退職時でも、履歴を簡単に把握できる、スムーズな代理応答・引継ぎが可能です。
4.脱Excel管理!運用フローを簡略化
問い合わせ管理システムでは、問い合わせごとに担当者の割り振りができるため、Excelでメールの対応状況や担当者を記録・管理する必要がなくなり、運用フローを簡略化できます。また、顧客の年代・性別、問い合わせ内容などを簡単に集計でき、Excelなどで集計用のデータを作る必要がなくなるため、作業の効率化が可能です。
問い合わせ管理システム選定で比較すべき6つのポイント
問い合わせ管理システムはさまざまな種類があり、企業によって、適切なシステムが異なります。どのシステムが適切なのか、検討する上で参考になる選び方をご紹介します。
1.必要な機能を網羅しているか
昨今、さまざまな企業から問い合わせ管理システムがリリースされており、システムによって搭載されている機能も異なります。そのため、自社が抱えている課題を明確にし、その課題を解決できる機能を有しているか確認することが大切です。さらに、必ず解決したい課題・できれば解決したい課題など、優先順位を決めて整理しておくと、判断基準として役立つでしょう。
また、現在のニーズだけではなく、今後の自社の成長に合わせて、カスタマイズ・機能追加していけるかどうかも確認しましょう。
2.自社で使っているチャネルに対応しているか
一般的な顧客対応窓口であるメール・電話に対応している問い合わせ管理システムは多いですが、Facebook・Twitter・LINE・InstagramなどのSNS、チャット、ECモールのメッセージ機能などは対応していないシステムもあるため、自社で開設している窓口を全て管理できるか確認しましょう。
クラウドシステムは定期的なバージョンアップもあるため、現時点で対応していない場合には、今後のアップデートで機能追加されるかどうかも聞いてみましょう。
3.操作性の高いUIか
問い合わせ管理システムは、さまざまな従業員が日常的に使用するシステムであるため、操作性は非常に重要な検討ポイントとなります。
UIのデザイン性だけではなく、直感的に操作ができるか、表示の順序を変えたり、不要な機能を非表示するなど自社の運用に合わせてカスタマイズできるかを確認しましょう。
デザイン性だけで選んでしまうと、実際に利用し始めたときに使いにくさを感じることもあるので、トライアルなどで試してみることをおすすめします。
4.計測したいデータを算出できるか
問い合わせをデータ化することで、商品やサービス、公式サイトなどの改善やマーケティング、従業員の人事評価に活用できます。目的に応じて計測すべきデータが異なるため、システムの機能でどんな数値を算出できるのか、確認しましょう。
5.セキュリティ対策が万全か
問い合わせ対応業務は顧客の個人情報を取り扱うため、セキュリティ対策が重要です。
クラウドシステムを導入する場合、ベンダーに下記の対応しているかどうかチェックしましょう。
- データのバックアップ周期
- 機器の障害対策
- 不正アクセスの防止策
- データの暗号化
- データに対してなされたアクション(閲覧・編集など)の管理権限
6.無料のトライアル期間があるか
ほとんどのサービスでトライアル期間を設けていますが、期間や操作できる範囲、サポートの有無が異なるため、確認しましょう。
トライアル期間に、操作性の確認だけでなく、サポート体制が整っているかチェックすることもおすすめです。
問い合わせ管理システム おすすめ12選
手軽に問い合わせ管理を始めたい方は、メール管理に特化したシステムがおすすめです。
手軽に始めやすいシステム3選
手軽に問い合わせ管理を始めたい方は、メール管理に特化したシステムがおすすめです。
手厚いサポートで導入も安心!初めて導入する方は「メールディーラー」

ポイント
- 14年連続 売上シェアNo.1の実績(※1)
- 累計導入社数8,000社の実績からできる多種多様な運用提案
- 専属サポートが設定・運用までフォロー
- ステータスがタブ別に整理されているので、対応進捗管理が一目で分かる
- メール、電話、SNSなど複数の問い合わせ窓口を一元管理できる
※1 出典:ITR「ITR Market View:メール/Webマーケティング市場2023」メール処理市場:ベンダー別売上金額推移およびシェア2009-2022年度(予測値)
株式会社ラクスが提供する「メールディーラー」は、導入社数8,000社を誇る売上シェアNo.1のメール共有・管理システムです。
メールディーラーでは、ステータスがタブ別に整理されすため、いつ・だれが・どこまで対応したのかをリアルタイムに確認できます。また、メール・電話・チャット・LINE公式アカウントが一元管理できるので問い合わせ対応業務全体を効率化できます。

機能満足度、サポート満足度ともに95%、継続利用率は99%と、サポート体制が充実しているので、問い合わせ管理を始めたばかりの企業や、初めてシステムを導入する企業におすすめです。
価格
要お問い合わせ
※無料トライアルあり
kintoneとの連携可能! 500円から利用できる「メールワイズ」

ポイント
- メールだけでなく、電話や訪問の履歴を登録できる
- キントーンで作成した顧客管理アプリを連携できる
- iPhone用のアプリがある
サイボウズ株式会社が提供する「メールワイズ」は、1ユーザーにつき月額500円で、2ユーザーから利用できるメール共有・管理システムです。メールや電話だけでなく訪問の履歴も記録できるため、営業など、問い合わせ対応以外の部署とも連携がしやすいシステムです。また、一斉送信機能を活用し、メール配信システムとして使うこともできます。
価格
初期費用:0円
月額費用:500円/1ユーザー(2ユーザーから契約可能)~
※30日間の無料トライアルあり
低コストで導入可能「問いマネ」

ポイント
- 1人あたり284円で利用可能(※10名で月額2,840円)
- ネットショップでの利用実績多数
クロスセル株式会社が提供する「問いマネ」は、導入社数2,510社のビジネス向けメール共有システムです。
月額2,840円という圧倒的なコストパフォーマンスは、利便性の高い機能と相まってユーザーから指示されています。従業員の増員やメール容量追加にも対応可能なオプション機能も300円から用意されているので、柔軟に対応しやすいことも魅力の1つです。
価格
初期費用:11,000円
月額費用:2,840円~
※7日間の無料トライアルあり
システム名 | ポイント | 価格 |
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Mail Dealer (メールディーラー) |
|
要お問い合わせ |
メールワイズ |
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初期費用:0円 月額費用:500円/1ユーザー~ |
問いマネ |
|
初期費用:11,000円 月額費用:2,840円~※7日間の無料トライアルあり |
顧客情報まで幅広く管理できるシステム9選
メールの管理だけでなく、顧客情報のような幅広い情報を管理したい方向けのシステムを9つ紹介します。使える機能が多い分、メールの問い合わせ管理システムよりは、価格が高くなる傾向にあります。
システム名 | ポイント | 価格 |
---|---|---|
WEBCAS mailcenter |
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初期費用:30,000円~ 月額費用:5,000円~ |
Re:lation |
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初期費用:15,000円~ 月額費用:12,800円~ ※20日間無料トライアルあり ※フリープランあり |
Zendesk |
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初期費用:0円 月額費用:$49/1ユーザー~ ※14日間無料トライアルあり |
Freshdesk Support Desk |
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初期費用:0円 月額費用:$15/1ユーザー~ ※21日間無料トライアルあり ※フリープランあり |
Customa! (カスタマ!) |
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初期費用:19,960円 月額費用:9,980円 |
CRMate (シーアールメイト) |
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初期費用:0円 月額費用:5,500円/1ユーザー(最小契約単位は10ユーザライセンス) ※7日間の無料トライアルあり |
UnitBase (ユニットベース) |
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初期費用:1,990,000円 年額費用:398,000円 |
kintone (キントーン) |
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初期費用:0円 月額費用:780円/1ユーザー~ |
楽楽販売 |
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初期費用:150,000円 月額費用:60,000円~ |
WEBCAS mailcenter

ポイント
- コミュニケーションシステムの「WEBCASシリーズ」
- オペレータ登録数無制限
- 大手企業や官公庁でオペレータ数千人規模のメール対応ツールとして活用
価格
初期費用:30,000円~
月額料金:5,000円~
おすすめの人
既に「WEBCAS」シリーズをお使いの方
Re:lation

ポイント
- Twitter連携が可能
- 外部システム連携数 業界No.1
- インターフェイスでグッドデザイン賞を受賞
価格
初期費用:15,000円~
月額料金:12,800円~
※20日間無料トライアルあり
※フリープランあり
おすすめの人
メールだけでなくSNSでの問い合わせも管理したい方
Zendesk

ポイント
- 電話やメール、チャットなど幅広いチャネルに対応しており、一元管理可能
- 案件をチケット管理できる
- デモの申込みや14日間無料で便利な機能をお試しできる
価格
初期費用:0円
月額料金:$49/1ユーザー~
※14日間無料トライアルあり
おすすめの人
カスタマーサービスを効率化したい方
Freshdesk Support Desk

ポイント
- さまざまなチャネルに対応しており、一元管理可能
- 対応者のスキルに応じた自動割振りやワークフローを組むことでサービス提供速度の加速を実現
- ニーズに応じて機能のカスタマイズが可能
価格
初期費用:0円
月額料金:$15/1ユーザー~
※21日間無料トライアルあり
※フリープランあり
おすすめの人
英語対応が可能なグローバル企業や高度な顧客対応を行っている方
Customa!(カスタマ!)

ポイント
- 価格体系が1社あたりで、アカウントは無制限に増設可能
- 24時間365日セキュリティ監視しているので安心
- PCだけでなく、スマートフォンやタブレットにも対応している
価格
初期費用:19,960円(1社あたり)
月額料金:9,980円(1社あたり)~
おすすめの人
5人〜100人程度の利用をお考えで、セキュリティ面を気にされている中小企業の方
CRMate(シーアールメイト)

ポイント
- ユーザー認証や暗号化、24時間の監視体制などセキュリティ対策が万全
- 画面レイアウトなどの簡単なカスタマイズが可能
- システムの運用やメンテナンスは富士通が担当するので、専門知識が不要
価格
初期費用:0円
月額料金:5,500円/1ユーザー(最小契約単位は10ユーザライセンス)
※7日間の無料トライアルあり
おすすめの人
導入コストを極力抑えたいとお考えの方
UnitBase(ユニットベース)

ポイント
- 同時ログインライセンスを採用しているので、コストを気にすることなく全社で展開できる
- 入力フォーム設計やExcel帳票出力、メール通知などの多機能がそろっている
- 柔軟にアクセス権限の追加や変更ができる
価格
初期費用:1,990,000円(10ユーザーで同時ログインした場合)
年額料金:398,000円(10ユーザーで同時ログインした場合)
おすすめの人
同時ログインライセンスを利用して大規模な導入をお考えの方
kintone(キントーン)

ポイント
- Excelファイルを読み込んでアプリを作成できる
- 販促プロジェクトを利用して、売上の管理や顧客の分析を同一画面上でおこなえる
- APIやプラグインなど100種類以上のサービスと連携できる
価格
初期費用:0円
月額料金:月額780円/1ユーザー(5ユーザーから契約可能)~
※30日間の無料トライアルあり
おすすめの人
アプリを自社のニーズに合わせて自由にカスタマイズしたい方
楽楽販売

ポイント
- 対応履歴や進捗状況など、情報の共有ができる
- 単純作業を自動化することで、業務の効率化を実現する
- 問い合わせを契約情報や受注情報と紐付けて管理ができる
- 小規模で始めて、自社の業務フローにあわせてカスタマイズしやすい
価格
初期費用:150,000円
月額費用: 60,000円~
※無料トライアルあり
おすすめの人
契約情報や受注情報など、問い合わせ以外の情報を紐付けて管理したい方
問い合わせ管理システム活用のコツ
問い合わせ管理システムを導入後、最大限活用するためのコツをご紹介します。
振り分け設定の最適化
まずメールの振り分け設定を見直しましょう。
システムにもよりますが、フォルダやタグ、ラベル、ステータス別のタブなど、一般的なメールシステムよりも細かく管理することができます。
例えば、共有メールアドレス、問い合わせフォーム、チャットのように窓口で分けた後に、「見積依頼」「返品」「交換」など、問い合わせの内容で分類することで、次にやるべき業務を可視化することが出来ます。

テンプレート・FAQの改善
振り分け設定と合わせて見直す必要があるのが、テンプレートとFAQです。
フォルダごとに対応するテンプレートを決めておくことで、経験年数を問わず誰でも正しいテンプレートを素早く選択できるようになります。
導入後は、問い合わせが多い箇所を特定し、ページへの説明を追加したり、「よくある質問」としてFAQに掲載したりするなど、改善を続けましょう。

計測箇所の再考
問い合わせ管理システムを導入することで、問い合わせの内容や担当者ごとの作業時間など様々な集計が簡単にできるようになります。
問い合わせ対応業務の効率化やコスト削減、人事評価だけでなく、マーケティング、WEBサイト改修等、何のためにどんな数値を算出するかよく検討しましょう。
問い合わせ管理システムで業務効率化をしましょう!
問い合わせ件数や窓口の増加、対応者の増員など、問い合わせ管理システムを導入するきかっけは様々です。まずは、自社が抱える課題を洗い出し、必要な機能の優先順位を決めましょう。
初めて問い合わせ管理システムを導入する場合は、導入が比較的簡単なメールの問い合わせ管理システムで、試してみることをおすすめします。そして、運用開始後に管理すべき情報が増えたタイミングで、顧客情報まで管理できるシステムの導入を検討しましょう。
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