企業の問い合わせ窓口は、メールや電話、チャットなど複数に分かれていることが多く、対応が属人化したり漏れが発生したりする課題があります。こうした課題は業務効率の低下や顧客満足度の低下につながる可能性があります。Freshdesk(フレッシュデスク)は、複数の窓口からの問い合わせを一元管理し、対応状況の可視化や自動化機能を活用することで、業務効率の改善を支援するクラウド型システムです。
本記事では、Freshdeskの主要機能や料金プラン、導入によるメリット・注意点を解説します。最後まで読むことで、Freshdeskが自社の業務課題や運用体制に適しているかを判断できるようになります。
Freshdesk(フレッシュデスク)とは
出所:Freshdesk公式Webサイト
Freshdeskは、世界で75,000社以上が導入している問い合わせ管理システムです。2010年にインドで設立され、現在はアメリカに本社を置くFreshworks社が開発・提供しています。
特徴はメールや電話、チャット、SNSなど、様々な窓口からの問い合わせを一元管理する点です。企業規模に合わせた料金プランや高い汎用性により、スタートアップから大企業まで利用できます。
Freshdeskの主な機能
Freshdeskには、問い合わせ対応の品質とスピードを向上させる機能が多数搭載されています。対応漏れを防ぐチケット管理や工数を削減する自動化に加え、チーム連携や分析機能を備えている点が特徴です。
ここでは、Freshdeskが自社の業務にどう活用できるのか、主要機能を5つに絞って解説します。
チケット管理機能によるステータスの可視化
Freshdeskのメイン機能は、受信した問い合わせを一つにまとめる「チケット管理」です。ここでいうチケットとは、問い合わせごとに担当者や進捗を紐づけて整理する管理単位のことです。
すべての問い合わせをチケット内で管理することで、各案件のステータス(未対応や完了など)が把握しやすくなります。さらに担当者の割り当てや優先度の設定、回答期限にもとづくアラート通知なども行えるため、誰がどの案件をいつまでに対応すべきかが明確になり、対応がスムーズに進められます。
問い合わせ対応の自動化
Freshdeskは繰り返し発生する作業の自動化ができ、問い合わせ業務の効率化につながります。
問い合わせに含まれるキーワードや送信元などにもとづいて適切な担当者に振り分けたり、営業時間外の応答メールを送信したりといった処理を自動化します。他にも一定期間返信がない顧客へのフォローアップメールが自動で送信されるため、機会損失を防げるのもメリットです。
チーム内での相談・連携機能
チケットの中に顧客には表示されないプライベートメモや、担当者同士でのやり取りを残す機能があります。対応中にチーム内での相談や連携が必要な場面でも、メールやSlackなど外部ツールへ移動する必要がありません。
チケットは分割可能なため、複雑な案件などは他部署と連携し、迅速に対応を進められます。
FAQサイトの作成と公開
問い合わせ件数の削減を目的として使用されるFAQも、Freshdeskなら簡単に作成・公開できます。
FAQ作成のフォーマットに入力するだけで、HTMLなどの専門的なコードを書く必要はありません。また、デザインのカスタマイズにも対応しており、ブランドイメージに合わせて作成可能です。
公開範囲を限定し社内向けのFAQとして活用すれば、新人教育やノウハウ共有の効率化につながるため、使い方次第で利用価値を高めることができる機能です。
レポート・分析機能によるパフォーマンス測定
問い合わせ業務の状況を把握し、業務改善に役立つのがレポート・分析機能です。
分析できるのは問い合わせの件数や解決率の推移だけではありません。曜日や時間帯ごとの傾向もデータ化し、シフト配置の最適化に活用できます。また担当者ごとの対応件数や処理時間など、人事評価やフィードバックに使用する指標を分析することで、感覚に頼らない定量的な業務改善が可能になります。
Freshdeskの料金プラン
Freshdeskは企業規模や必要な機能に応じて4つの料金プランがあります。上位プランになるほど自動化機能やレポート機能、セキュリティ機能が充実しています。
まずは、各プランの違いを表にまとめました。料金は利用者1名あたりの月額単価で、年払いを選択した場合の価格(2025年12月時点)です。有料プランには、14日間の無料トライアルが用意されています。
| プラン名 | 月額料金 | 主な機能・特徴 | おすすめの企業 |
|---|---|---|---|
| Free | $0 | 利用期間(6カ月)と人数(最大2名)の制限あり | 導入検証や、期間・人数限定のプロジェクト |
| Growth | $15/1ユーザーあたり | 自動化・チケット振り分け | 自動化を求める企業 |
| Pro | $49/1ユーザーあたり | 多言語対応、カスタムレポート | 多言語・高度な分析が必要な企業 |
| Enterprise | $79/1ユーザーあたり | 監査ログ、IPアドレス制限、サンドボックス | 大規模な組織・セキュリティ重視の企業 |
Freeプラン|6カ月間限定の試用プラン
Freeプランは最大2名で6カ月利用できる、無料のプランです。
チケット管理やFAQサイト作成など基本機能に限定され、自動化機能は使えません。本格的な運用ではなく、導入前の検証や短期プロジェクトに向いています。
Growthプラン|自動化を求める企業向け
Growthプランは、手動管理を減らし業務の自動化を進めたい企業に適しています。
このプランのメリットは、チケット振り分け機能による割り当て作業の自動化です。決まったルールにもとづいて問い合わせ担当者を自動で設定できるため、業務の自動化を進めたい企業はこのプランから始めてみましょう。
Proプラン|多言語・高度な分析が必要な企業向け
多言語対応や高度な分析が必要な企業には、Proプランがおすすめです。
多言語機能があれば、FAQを複数言語で公開したり問い合わせ内容を簡単に翻訳できたりするため、海外顧客への対応がスムーズになります。
レポートに必要な指標を組み合わせられる、カスタムダッシュボード機能もこのプランの特徴です。担当者ごとの対応件数や特定条件での問い合わせ傾向はGrowthプランのレポート機能では分析できませんが、Proプランではこれらのデータ集計が行えます。
Enterpriseプラン|大規模な組織・セキュリティ重視の企業向け
大規模な組織や厳格なセキュリティポリシーを持つ企業に向いているのが、Enterpriseプランです。
このプランはより高度な機能を備えており、以下のようなことが可能です。
- 社内ネットワークや特定拠点などFreshdeskにログインするアクセス元を限定し、不正ログインを防止する
- 監査ログで管理者による設定変更や操作履歴を追跡し、エラーの原因を探る
業務停止の影響が大きい大規模組織にとっては、運用テストの環境を本番環境と分けられるサンドボックス機能があるのも重要なポイントです。
Freshdeskを導入する3つのメリット
Freshdeskは問い合わせの一元管理や自動化で日々の業務負担を減らせるだけでなく、コストをかけずに運用を試せる柔軟性があります。
Freshdeskがなぜ多くの企業に選ばれるのか、3つのメリットについて解説します。
複数の問い合わせ窓口を一元管理できる
メリットの一つ目はメールや電話、チャットなど、複数ある問い合わせチャネルを一つのシステムで管理できる点です。
チャネルごとに管理が分かれていると、複数の画面を行き来しなければならず、見落としや二重対応のリスクが高まります。問い合わせの一元管理は、このような人的ミスを防げる仕組みです。また、顧客情報と対応履歴が紐付くことで、担当者が変わっても「以前どのようなやり取りをしたか」を確認しやすくなります。
顧客側は好きな連絡手段を選べ、企業側はすべての窓口を統合して管理できるのは、双方にとって大きなメリットです。
反復的なタスクを自動化して工数を削減できる
よくある質問への返信や担当者の割り振りなど、繰り返し発生する手作業を削減できるのは、自動化機能を持つFreshdeskのメリットです。
例えば回答文をテンプレート化し、返信文作成時にワンクリックで呼び出せます。また「件名に『請求書』が含まれていたら、経理担当へ自動で割り当てる」といった条件設定をしておけば、受信した問い合わせを目視で仕分ける必要がありません。
作業の自動化により手作業のミスを減らせるだけでなく、複雑な問い合わせや業務フローの改善など、付加価値の高い作業に時間を充てられるようになります。
無料プランからスモールスタートができる
予算の確保が難しい場合でも、Freeプランを活用し初期費用を抑つつ運用定着までの体制が整います。実際の使い勝手や導入効果を確かめ、業務の適合性を確認した上で有料プランへ移行するのに十分な期間を得られるのが、無料トライアルとは異なる点です。
導入後のミスマッチを最小限に抑えられるのも、FreeプランがあるFreshdeskのメリットです。
導入前に知っておくべきFreshdeskのデメリット
Freshdeskは世界中で利用されている汎用性の高いツールですが、海外製品であることや高機能なゆえのデメリットもあります。
特にサポート体制や独自の管理概念については日本企業の感覚と合わないケースがあり、それが多くの企業で導入のハードルになり得ます。導入後に「現場が使いこなせない」という失敗を防ぐには、事前に以下の3つのデメリットを把握しておきましょう。
日本語サポートが不十分で対応に遅れが生じる
製品自体は日本語に対応していますが、トラブル時などのサポートは英語対応が基本です。返答が機械翻訳のような不自然な日本語になることが多く、英語以外でのやり取りは難しい場面もあります。
日本の代理店もありますが、解決できない場合はFreshworksへの確認が必要になり、想定より時間がかかるケースも少なくありません。システムトラブルなどの緊急時に「即座に電話で解決したい」と考える企業にとっては、このタイムラグがリスク要因になり得ます。
高度な設定にはITリテラシーが必要
Freshdeskのメリットである自動化機能を使いこなすには、条件分岐を組み立てるシステム的な思考力が欠かせません。問い合わせ対応の現場だけで自動化や設定変更をするのは難しく、社内のエンジニアや外部のシステム運用会社への依頼が必要です。
知識がないまま設定を進めてしまうと、ミスの発生や業務停止といった危険性があります。ITリテラシーのある人材がいない環境では、多機能さがかえって現場の混乱を招きかねません。
チケット管理の概念が現場に定着しにくい
Freshdeskの特徴である「チケット」という単位での管理方法は、従来のメールソフトに慣れた日本企業には馴染みにくい可能性があります。OutlookやGmailなどの一般的なメーラーとは管理概念や画面の見た目が大きく異なり、直感的な操作が難しいためです。
例えばステータス(未対応・保留・解決など)やスレッド(一つの問い合わせをまとめたもの)の意味を正しく理解していないと、過去のやり取りが追いづらくなったり対応漏れが発生したりする恐れがあります。
Freshdeskの導入がおすすめな企業・不向きな企業
これまでに解説した通り、Freshdeskは多機能でそのメリットも大きいですが、すべての企業に合うツールとは限りません。自社の運用体制や特性に一致するかを見極める必要があります。
Freshdeskの導入がおすすめな企業
Freshdeskは多言語対応が必要な企業や、エンジニアによる設定の内製化が可能な企業に適しています。英語ベースでの運用やAPI連携などの高度な技術要件に対応する環境があれば、導入効果を高めやすいためです。
海外拠点があり多言語対応が必須の企業
海外拠点があり連携して業務を行う企業には、Freshdeskの導入をおすすめします。Freshdeskは多言語対応機能が充実しており、国をまたいだサポート体制が整えられます。
拠点ごとに異なる営業時間を設定し、日本の営業時間外は海外で対応するなどグローバルな運用フローを組みやすい点もおすすめできる理由です。
社内にエンジニアがおり設定を内製化できる企業
社内に情シス部門があり、エンジニアが主導して導入・運用を行う体制が整っている企業には、Freshdeskが適しています。
Freshdeskは外部システムとの連携機能や自動化設定など、カスタマイズの仕方によって活用範囲を大きく広げられます。自社内で設定や連携を作り込める人材がいれば、自社の運用に合わせた環境づくりができ、Freshdeskのメリットを最大限活かせるためです。
Freshdeskが不向きな企業:多機能よりもシンプルな操作性を求める企業
Freshdeskは問い合わせを一元管理し、豊富な機能と自動化を活用して業務効率化を実現するツールです。機能が豊富なゆえに操作が複雑になりやすいため、誰でもすぐに使える操作性を重視する現場や、教育コストをかけずに導入したいチームには向いていません。
このような企業には、Freshdeskよりもシンプルで定着しやすい日本製のツールがおすすめです。
直感的な操作性で問い合わせ対応を効率化する「楽楽自動応対(旧メールディーラー)」
海外ツールであるFreshdeskの導入や定着に不安を感じる企業には、16年連続売上シェアNo.1※の実績を持つ日本製の問い合わせ自動応対システム「楽楽自動応対(旧メールディーラー)」がおすすめです。「楽楽自動応対」は、直感的な操作性と専任スタッフによる無料のサポートを備えており、Freshdeskの導入で起こりやすい課題を解消します。
ここでは、Freshdeskと比較した際のメリットと、問い合わせ対応を効率化する具体的な機能について解説します。
※出典:ITR「ITR Market View:メール/Webマーケティング市場2025」メール処理市場:ベンダー別売上金額シェア(2024年度予測)、同レポートには旧製品名(メールディーラー)で掲載
ITスキルに依存しない操作性とサポート体制
Freshdeskは画面操作の難しさが課題として挙げられますが、「楽楽自動応対(旧メールディーラー)」は日本企業に馴染みの深い一般的なメールソフトに合わせた画面構成になっています。そのため、初めて利用する場合でも見やすく直感的に操作が可能です。
チケット管理などの新しい概念を覚える必要はなく、教育コストを抑えつつ、問い合わせ対応の効率化を実現できるのも魅力の一つです。
また、導入から運用定着まで専任スタッフによるサポートを無料で受けられます。累計9,000社以上の導入実績をもとに、既存の業務フローに合った運用方法を提案できる点が強みです。
問い合わせ対応の「効率化」と「ミス防止」を実現する機能
「楽楽自動応対(旧メールディーラー)」には対応を効率化するAI機能や、チーム運用で発生しやすいミスを物理的に防ぐ仕組みがあります。
AIが過去の対応履歴を学習し、適切な返信案を自動生成
AIが過去の膨大なやり取りから適切な回答を学習し、返信文案を生成する機能があります。この機能を活用すれば、問い合わせのたびにマニュアルや類似案件を探す時間を削減できます。
ベテランが対応した内容も蓄積・共有されるため、経験の浅い新人も高品質な回答が可能になる点も大きなメリットです。
「楽楽自動応対」のメール自動生成の画面イメージ
チーム内での対応状況を可視化し、二重対応や対応漏れを防止
「楽楽自動応対(旧メールディーラー)」には、メールごとのステータス(未対応・対応中・対応完了)が自動で管理され、チーム内の対応状況が一目で分かる機能があります。
複数人で対応する場合には「このメールは対応済みか」「どのメールに対応すればよいか分からない」といった状況が起こりやすく、対応漏れや二重返信しないよう注意しなければなりません。「楽楽自動応対」では対応状況を把握しやすくするだけでなく、別の担当者が作業をしているメールにはロックがかかるため、こういったミスを物理的に防止します。
「楽楽自動応対」の対応状況管理の画面イメージ
まとめ|自社の体制に合ったツールで問い合わせ対応を効率化しよう
Freshdeskは汎用性が高く、コストパフォーマンスに優れたツールです。しかし英語対応の必要性や馴染みのないチケット管理という概念の課題があり、日本企業にとっては導入ハードルが高いと感じるケースも少なくありません。
本記事で解説した通り、手厚いサポートと操作のしやすさを求める企業には「楽楽自動応対(旧メールディーラー)」が適しています。「楽楽自動応対」は課題に合わせたサポート体制と直感的な操作性で、教育コストを抑えて業務効率化を進められるツールです。
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