ネットショップの運営では、商品受発注の連絡や顧客からの問い合わせなど、様々な場面でメール対応業務が発生します。
1通にかかる時間はわずかでも、毎日何十通も届いている場合は、膨大な時間と労力をかけることになるでしょう。
メールの通数が増え、メール対応業務の負荷が重いと感じ始めたら、メールシステムを切り替えるタイミングです。
この記事では、ECサイト運営に使いやすいメールシステムのおすすめ4選と、メールソフトの選び方をご紹介します。

メールソフトの種類
メールソフトには、インストール型とWebメールの2種類があります。ネットショップ運営で人気のメールシステムをご紹介する前に、基礎知識としてメールソフトの種類をおさらいします。
インストール型
インストール型のメールソフトは、その名の通り端末(パソコンやスマートフォン)にソフトウェアをインストールして使用するオンプレミス型のメールシステムです。
受信したメールは、ソフトウェアをインストールした端末でのみ確認することができます。
Webメール
Webメールとは、端末にインストールせず、ブラウザを経由してWebメール運営会社のサーバーにアクセスして利用する仕組みです。クラウドメールとも呼ばれています。
サーバー上にメールデータが保存されているため、インターネットに接続できる環境であれば、端末を問わずパソコンやスマートフォンなど、自宅や外出先からでも利用できます。
メールデータはサーバーに蓄積されるため、サービスによって容量制限があるものの、端末の容量に関係なくデータを保存することができます。
ネットショップ運営に人気のメールソフト
ここからはネットショップ運営におすすめのメールソフトを紹介します。
Thunderbird
Thunderbird(サンダーバード)は、Firefoxで有名なMozillaが開発したインストール型の無料のメールソフトです。
複数のメールアドレスを1つのアカウントで管理でき、自分が使いやすいように設定もできる、といったカスタマイズ性の高さが特徴です。
<Thunderbirdの特徴>
- 複数のアカウントを一元管理できる
- 署名設定ができる
- アーカイブ機能で大事なメールを個別に保存ができる
- 機能追加や背景変更のカスタマイズできる
- 迷惑メールフィルターが搭載されている
Outlook.com
Outlook.comは、Hotmailの後継として誕生した、Microsoftが提供する無料のWebメールです。メール送受信だけでなく、スケジュール管理、タスク管理など汎用性の高い機能が備わっています。またWordやExcel などMicrosoftのソフトとの連携も可能です。
<Outlook.comの特徴>
- WordやExcelとの連携性に優れている
- 予定、タスク管理がOutlook.comで完結できる
- メールアドレスの他に電話番号、住所などを管理することもできる
- スパムフィルタ・ウイルススキャン等のセキュリティを搭載
Yahoo!メール
Yahoo!メールは、Yahoo!JAPANが提供している国内最大規模のWebメールです。機能性と操作性のバランスに優れており、ECサイトの業務にも十分対応できるスペックを持つことから支持されています。
<Yahoo!メールの特徴>
- 管理画面が分かりやすく、誰でも直感的に操作できる
- アクセス制限・受信拒否・迷惑メールフィルターといったセキュリティ機能が充実
- テキスト形式・HTML形式の両方に対応
- 送受信したメールは端末にダウンロードが可能
- IMAP・SMTP・POPに対応
Yahoo!メールは、無料で充実した機能と汎用性を持つ優れたWebメールですが、保存容量が2GBとやや少ないことがネックです。有料版にアップグレードすると、機能拡張と同時に保存容量も無制限となるため、ビジネス用途でも十分に活用することができます。
Gmail
Gmail(ジーメール)は、Google社が運営している無料で利用できるWebメールです。
サーバーの容量が大きく、スマートフォンアプリとの連携も出来るため、初心者にも人気のあるメールサービスです。
<Gmailの特徴>
- 複数のアカウントを一元管理できる
- フォルダの概念がなくラベルとフィルタで整理する
- 不在通知設定で定休日の受信メールに対応できる
- 同じタイトルでまとめられるスレッド機能
- メール送信取り消し機能
GmailはThunderbird同様、個人が複数のアカウントを管理し使う場合に便利です。フォルダに振り分けるという概念がなく、ラベル機能とフィルタ機能を使ってメールを管理します。認知度が高く、ビジネスで利用している方も多いため、使い方に関する情報を収集しやすいでしょう。
メールソフトの選び方
ここでは、メールソフトの選び方として、チェックすべきポイントを5つご紹介します。
必要な機能を網羅しているか
まず、自社に必要な機能を網羅しているか確認しましょう。基本的な送受信機能だけでなく、その他に付随する機能もチェックしておく必要があります。
自動振り分け機能の条件設定方法や、登録できるテンプレート数など、現状の課題を解決するための機能が搭載されているか確認してください。
必ず搭載しておきたい機能、可能であれば搭載したい機能、なくてもいい機能など、優先順位も明確にしておくと良いでしょう。
また、テレワークを実施している、もしくは今後実施する可能性がある場合は、端末を問わず利用できるWebメールを選びましょう。
操作が簡単か
メール業務は様々なITリテラシーを持つ人が行うため、操作が簡単なシステムを選ぶことが重要です。従来使っていたメールソフトとインターフェイスが似ているものや、不要な機能を非表示にする等カスタマイズできるものだと、導入直後もスムーズに操作ができます。無料トライアルを利用する場合は、導入担当者だけでなく、アルバイトや派遣社員、年長者など、様々なITリテラシーを持つ人に使用感の確認を行いましょう。
既存システムと連携できるか
すでに利用している受注管理システムや在庫管理システム、顧客情報システムなどと連携することができるか確認しましょう。受信メールの画面からワンクリックで、受注管理システムの該当顧客の情報を呼び起こすなど、注文キャンセルや変更作業を効率化することができます。
既存システムと連携できるか、何の作業がどれくらい楽になるのかをよく確認しましょう。
高いセキュリティ対策が施されているか
注文情報や顧客個人情報を取り扱うネットショップ運営で利用するメールソフトは、高いセキュリティ対策をしていることが重要です。これを怠ると大切な顧客の情報が漏洩する危険性があります。
無料版でもウイルススキャン機能が搭載されているものもありますが、有料版と比べると簡易的なチェック体制なため、十分な対策をだとはいえません。一方、有料版はサーバーを24時間365日監視しており、万一データが破損しても自動バックアップ体制が整っているなど、安心して利用することができます。
有料版を検討する際は必ずトライアルを利用する
実際の画面を見て、自社の運用との適合性や操作性の確認を行うために、無料トライアルを利用しましょう。前述したアルバイトや派遣社員、年長者など、様々なITリテラシーを持つ人に操作性の確認をしてもらうことが重要です。
また、トライアル期間終了後に手続きをしないと自動で課金されるものもあるため、必ず確認をしましょう。
ネットショップ運営を本格的に行うなら「メールディーラー」
ECサイトのメール対応業務を本格的に行うのであれば、株式会社ラクスが提供しているクラウド型メール共有システム「メールディーラー」がおすすめです。
ECサイトはもちろん、大規模コールセンターなど、多くの企業の問い合わせ対応業務で使われています。
先程ご紹介したGmailやThunderbirdなどは、個人対個人のやりとりを想定したメールシステムです。対してメール共有システム「メールディーラー」は、チームで分担してメール対応を行うために開発されており、情報共有や対応品質均一化のための機能が搭載されています。また、メールの対応進捗状況をリアルタイムでチームに情報共有できるため、対応漏れや遅れを防止に役立ちます。
<ネットショップ運営で役立つメールディーラーの特徴>
- 受信メール・送信メールをチームで共有管理できる
- 楽天、Yahoo!ショッピング、公式サイトなどのメール窓口を一元管理できる
- メールの対応担当者を割り当て、明確に業務分担ができる
- 各メールの対応進捗状況を可視化し、対応漏れ・遅れを防止できる
- 楽天あんしんメルアド対応している
- NEXTENGINE(ネクストエンジン)、TEMPOSTAR (テンポスター)などの受注管理システムと機能連携できる

まとめ
今回は、メールシステムの概要としてメールソフトとWebメールの違いから、ネットショップ運営に人気のシステム、メールソフトの選び方について解説しました。
どのメールソフトにもメリットとデメリットがあるため、自社の運用にどんな機能が必要かよく理解し、見極めることが大切です。
特にネットショップを運営している企業で、現在のメール対応業務に改善の余地があると考えている方は、記事内でご紹介したメールディーラーの導入を検討してみてはいかがでしょうか。大幅な業務効率の改善や顧客対応の品質改善が見込めるはずです。
※本サイトに掲載されている情報は、株式会社ラクス(以下「当社」といいます)または協力会社が独自に調査したものであり、当社はその内容の正確性や完全性を保証するものではありません。