
多様な働き方が当たり前になった今、生産性を落とさないためには、「社内の情報共有」が重要なポイントです。
この記事では、社内の情報共有をより効率的にするための「情報共有ツール」を15社ご紹介し、ツール選定の注意点を解説します。
情報共有ツールの導入メリット
情報共有ツールとは、「業務に必要な情報」を社内で円滑に共有するためのツールです。
今まで紙やExcelなどでアナログに管理していた社内情報を効率的に共有することができます。ツールによって共有できる情報は異なりますが、業務効率化だけでなくさまざまな効果を期待できます。
- 情報が整理されることで、共有・検索の手間を削減し、業務を効率化できる。
- 属人化していたノウハウ・ナレッジを企業の財産として蓄積できる。
- 情報をクラウド上に集約するため、場所を問わずアクセスできる。
- リモートワークでの情報共有・コミュニケーションを活性化できる。
自社に最適な情報共有ツールを選定する3つのポイント
1.課題を解決できる機能が搭載されているか

まず、導入する目的である「課題」を解決できるかが最重要です。
どんな課題を抱えていて、情報共有して何を達成したいのかによって、必要な機能が異なり、選ぶべきツールが異なります。
2.誰でも簡単に操作ができるか
情報共有ツールは、全社員が利用するツールのため、新卒入社の社員やパート・アルバイト、年長者など、様々な情報リテラシーの人が難なく操作できる必要があります。
使わない機能を非表示にして画面を簡略化できるか、迷った時のヘルプページは見やすいか、など実際の操作を想定して確認しましょう。
3.料金プランがマッチしているか
情報共有ツールは、ユーザー数や利用できる機能などによる従量課金制が一般的です。
無料プランを展開しているツールもあるので、企業規模によっては無料プランで完結できる可能性もあります。
必要なユーザー数・容量を洗い出し、料金プランと照らし合わせて確認しましょう。
【機能別】情報共有ツール15選
前述のように、情報共有ツールは主要機能によって5つに分類できます。
- 社内wiki・ナレッジ共有機能
- メール共有機能
- 社内SNS・ビジネスチャット機能
- CRM(顧客管理)/SFA(営業支援)機能
- グループウェア機能
今回は主要機能ごとに15社の情報共有ツールをご紹介します。
【社内wiki・ナレッジ共有】NotePM(ノートピーエム)

株式会社プロジェクト・モードがが提供するNotePMは、登録者数7000社を越える社内wikiツールです。
検索機能の強さが特徴で、PDFやExcelの中身も含めて全文検索することができます。
8名で80GB利用できる4,800円のプランから、1,000名で10TG利用できる600,000円のプランなど、細かく展開しています。全て初期費用・サポート費用は無料で、閲覧専用ユーザーは無料で招待可能です。(ユーザー数の3倍まで)無料トライアルは30日間で、全ての機能を試すことができます。
【社内wiki・ナレッジ共有】esa(エサ)

合同会社 esaが提供するesaは、「チームで情報を育てる」というコンセプトを元に開発されたナレッジ共有ツールです。
書き途中(WIP)の未完成な状態から公開し、履歴を残しながら更新していくことができます。これにより「早めの情報共有」を促し、自律的なチームへの成長につながります。
料金プラン月額500円(/1ユーザー)で、記事や添付ファイル等のアップロード容量は原則無制限で利用できることも特徴的です。
無料トライアルは、チーム作成月から2ヵ月後の月末まで利用できるので、じっくりと検証したい企業におすすめです。
【社内wiki・ナレッジ共有】Qast(キャスト)

any株式会社が提供するQastは、個人のノウハウを組織全体で共有することに特化したナレッジ経営クラウドです。
誰でも質問・回答できる「Q&A」と、自発的に情報を発信できる「wiki」で用途がわかれているので、誰でも気軽に投稿することができます。
ナレッジ共有を定着させるための支援体制を強化しており、操作方法や使い方だけでなく、つまずきやすいポイントを事前に解消してくれます。
初期費用+月額費用となり、詳しい料金については問い合わせが必要です。
容量や機能、専属コンサルタントの有無などによって、スタンダード・エンタープライズの2種類の料金プランが設定されています。
【メール共有】メールディーラー

株式会社ラクスが提供するメールディーラーは、共有メールアドレス(info@やsupport@など)やメーリングリスト宛に届くメールを、複数名で分担するメール対応業務に特化したメール共有システムです。
メールの対応進捗状況と対応担当者を可視化し、常にリアルタイムで情報共有されるため、対応漏れ・遅れを防止できます。
過去のやりとり共有する対応履歴機能や社内Q&A機能などで、メール対応のナレッジを蓄積することが可能です。
初期費用50,000円~+月額費用35,000円~で、ユーザー数・保存メール通数に応じて変動します。
無料トライアル期間は1週間で、専任サポート担当がつくので、操作の不明点を解決します。
【メール共有】mi-Mail(エムアイ・メール)

未創システム株式会社の提供するmi-Mailは、「高機能なのに簡単操作」を徹底し、シンプルなユーザーインターフェースで幅広いユーザー層に利用されています。
料金プランクラウド/SaaSプランとパッケージプランの2種類となります。
クラウド/SaaSプランは、共有サーバーを利用するスタンダードプラン(初期費用24,800円+月額費用9,800円~)と、仮想サーバープラン(初期費用50,000円+月額費用66,800円~)の2種類から選択できます。
パッケージプランでは、オンプレミス型でカスタマイズ導入が可能です。
【社内SNS・ビジネスチャット】Slack

アメリカのSlack Technology社が開発したSlackは、150か国以上で20万社以上に使われているビジネスチャットツールです。
GoogleドライブやGoogleカレンダー、Zoomなど、2500以上の外部アプリとの連携が可能で、通知をSlackに集約することができます。
料金プラン月額925円(/アクティブユーザー1名)の中小規模組織向けプロプラン、月額1,600円(/アクティブユーザー1名)のビジネスプラスプランの2種類から選択可能です。
直近の 90 日分のメッセージ履歴を閲覧することができる無料プランで、使用感を試すことができます。
【社内SNS・ビジネスチャット】Chatwork

Chatwork株式会社が提供するChatworkは、導入企業376,000社を越える中小企業向けビジネスチャットツールです。
Slackと異なり、日本企業による開発のため、日本語対応はもちろん、情報リテラシーの低い人でも問題なく使えるように工夫されています。
料金プラン月額500円(/1ユーザー)のビジネスプランと、月額800円(/1ユーザー)のエンタープライズプランの2種類で、それぞれ無料トライアルで1ヶ月間利用可能です。
ユーザー数上限やメッセージの閲覧期限のある無料プランで気軽に始めることもできます。
【社内SNS・ビジネスチャット】LINE WORKS

ワークスモバイルジャパン株式会社が提供するLINE WORKSは、LINEを個人利用している人も多いため、情報リテラシーの低い人でも早く馴染めるチャットツールです。LINEと同様に、既読機能やスタンプ利用が可能です。
料金プラン無料プランでも、ユーザー数100名まで利用できるだけでなく、音声・ビデオ通話、画面共有も最大40名まで(最大60分)可能です。
ただし、共有ストレージが5GBで、容量の追加ができません。5GB以上利用する場合は有償プランのスタンダード(~1TB)・アドバンスト(~100TB)を選択する必要があります。
【社内SNS・ビジネスチャット】gamba!(ガンバ)

株式会社gambaが提供するgamba!は、日報をベースに社内コミュニケーションの質を高める社内SNS型日報アプリです。
日報に対してコメントや「いいね」等のリアクションができます。
KPI機能で日々の活動量をグラフ化できるので、目標に対する進捗度合いを一目で把握できます。
料金プラン月額900円(/1ユーザー)のビジネスプランと、100名以上の大規模導入専用のエンタープライズプラン(個別見積)が設定されています。
【CRM/SFA】eセールスマネージャー

ソフトブレーン株式会社が提供するeセールスマネージャーは、顧客・名刺情報、案件情報、営業活動情報を紐づけて管理できるCRM/SFAです。
導入~稼働~定着の各工程で、専属チームがサポートするため、導入定着率約95%を誇ります。
Slackと異なり、日本企業による開発のため、日本語対応はもちろん、情報リテラシーの低い人でも問題なく使えるように工夫されています。
料金プラン月額11,000円(/1ユーザー)のスタンダードプラン、月額6,000円(/1ユーザー)のナレッジシェアプラン、月額3,000円(/1ユーザー)のスケジュールシェアプランが提供されています。
【CRM/SFA】Zoho CRM

ゾーホージャパン株式会社の提供するZoho CRMは、あらゆる企業のニーズに柔軟に対応し、オーダーメイドCRMを構築できます。
AI搭載の業務アシスタントZiaにより、顧客データの収集・document作成・販売数の確認などの営業活動をアシストします。
世界250,000社で導入されており、28種類の言語で利用することが可能です。
料金プラン月額1,680円(/1ユーザー)のスタンダードプランから、月額6,240円(/1ユーザー)のアルティメットプランまで豊富に展開されています。
無料トライアル期間は15日間で、すべての機能を試すことができます。
【CRM/SFA】Senses(センシーズ)

株式会社マツリカが提供するSenseは、現場ファーストをモットーにしたクラウド営業支援ツールです。
OCR機能による名刺・議事録の自動文字起こしや、AIによるリスク分析など、現場の作業負担を軽減する機能が搭載されています。
料金プラン初期費用無料で、月額27,500円~(/5ユーザー)のスタータープラン、月額110,000円~(/10ユーザー)のグロースプラン、月額330,000~(/20ユーザー)のエンタープライズプランの3種類のプランがあります。
【グループウェア】Google Workspace (旧称 G Suite)

Google Workspaceは、Googleが提供するグループウェアで、2020年にG Suiteから名称変更され、料金体系も変更がありました。
検索サービスであるGoogleの強みを引き継ぎ、検索力の高さが特徴です。
「Google Apps Script」と呼ばれる独自のプログラミング環境を提供しているため、開発の本格的な経験がなくても自由なカスタマイズが可能です。
月額680円(/1ユーザー)のBusinessStarterプラン、月額1,360円(/1ユーザー)のBusinessStandardプラン、月額2,040円(/1ユーザー)のBusinessPlusプランの3種類と、個別見積のEnterpriseプランとなります。
無料トライアル期間は14期間で、最大10ユーザーで全ての機能を試すことができます。
【グループウェア】サイボウズoffice

サイボウズ株式会社の提供するサイボウズofficeは、「誰でもかんたんに使える」というコンセプトの元、日本人の働き方に合わせたグループウェアです。
14種類の基本機能に加え、カスタムアプリで自社の業務に合わせてアプリケーションを追加できます。勤怠管理パック・製造業パックなど、業務や業界ごとにアプリケーションをまとめたアプリパックも提供されています。
料金プラン月額500円(/1ユーザー)のスタンダードコース、月額800円(/1ユーザー)のプレミアムコースの2種類で、最小5ユーザーから契約できます。
無料トライアルは30日間で、すべての機能を試すことが可能です。
※オンプレミス型のパッケージ版は2021年に販売終了しています。
【グループウェア】Microsoft 365 (旧称 Office 365)

マイクロソフトが提供するMicrosoft 365 は、Microsoft Office製品ラインのサブスクリプションサービスです。
従来のWord、Excel、PowerPointと互換性があるため、Microsoft Office製品を利用している企業に最適なグループウェアです。
検索サービスであるGoogleの強みを引き継ぎ、検索力の高さが特徴です。
「Google Apps Script」と呼ばれる独自のプログラミング環境を提供しているため、開発の本格的な経験がなくても自由なカスタマイズが可能です。
家庭向け、法人向け、教育機関向けのプランが展開されています。
法人向けプランは、月額650円(/1ユーザー)のBusiness Basic、月額900円(/1ユーザー)のApps for business、月額1,360円(/1ユーザー)のBusinessStandard、月額2,390円(/1ユーザー)のBusinessPremiumの4種類となります。
無料トライアルは1ヶ月間利用できます。
情報共有ツール導入前に準備すべきこと
情報共有ツールは、ただ導入するだけでは社内に浸透・定着しません。
導入する理由や目的を社員に説明し、何のために必要なツールなのか理解してもらうことが重要です。
導入の際には、ツールの利用促進とサポートを行う担当者を決めましょう。ツール導入後に、操作のレクチャーや利用促進の案内、ヘルプデスクなどの役割を担います。
情報共有ツールは全社員が利用するため、ベンダーの提供するカスタマーサポートサービス以外に、社内で気軽に聞ける窓口が必要です。
最適な情報共有ツールで業務効率化
リモートワーク等の働き方改革が広がる中、情報共有ツールは、円滑に情報共有を進めるために欠かせません。
情報共有ツールを検討される際は、まずは自社の課題を明確にして、費用対効果の高いツールを選定しましょう。
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