
商談や面接などの日程を調整する「日程調整メール」は、相手との約束をスムーズに取り付けるために重要な存在です。わかりやすい件名の設定や迅速な返信など、いくつかのポイントを意識することでさらに円滑な日程調整を行うことが可能になります。
そこで今回は、日程調整メールを作成するときのポイントやシチュエーション別の具体的なメール作成事例について解説します。
日程調整メールを書くときのポイント
日程調整メールを書くときは、次の4つのポイントを意識することが大切です。
わかりやすい件名にする
日程調整メールを作成する際は、「ひと目で見てどのような要件なのかがわかりやすい件名にすること」を心がけましょう。ひと目で要件がわからないメールは「後で確認すればいいや」と思われてしまったり、場合によっては迷惑メールと間違えられてしまったりするおそれがあります。
日程調整メールに限らず、確実に開封して内容を確認してほしいメールについては「件名を見ただけでどのような用件なのかがわかるメール」に仕上げると親切です。
迅速な対応を心がける
日程調整メールを送るタイミングは場合によって異なりますが、相手の予定を変更してもらわなければならない以上、迅速な対応を心がけることが求められます。日程調整の打診をした後、相手から返信があり次第できるだけ速やかに返信しましょう。
特にぎりぎりの日程調整の場合は、相手にほかの予定が入っていて、貴重な時間を無理に調整してもらわなければならないことも多々あります。
「相手にお願いしている」という意識をもって、気遣いを忘れずに対応しましょう。
複数の候補を提示する
日程調整を打診する際は、複数の候補を提示することも大切です。
ひとつの候補だけを提示すると、その候補で相手の予定が合わなかったときに別日程を再度提示しなければならないため、メールの往復が何度も続くことになり日程調整に時間がかかってしまいます。
できれば候補を3つほど提示すると、比較的スムーズに調整が進みやすいでしょう。提示された候補のなかで調整が難しい場合は、次の「提示された候補で対応できない場合」の返信を行います。
提示された候補で対応できない場合は希望日を伝える
自分が日程調整を打診される側に立ったとき、相手から提示された候補の全てに対して予定が合わなかった場合は、具体的な希望日を伝えましょう。
「〇月〇日の〇時からであれば時間を取れそうなのですが、ご都合はいかがでしょうか」などの文面でこちらから打診し、相手の都合がつくようであればそのまま日程調整を完了します。
日程調整メールの具体例
ここからは、すぐに使える日程調整メールの具体的な例(テンプレート)を5つご紹介します。
自分から商談希望日を提示する場合
弊社新製品【〇〇】ご紹介日時のご相談br>
【本文】
株式会社〇〇
システム部
△△様
平素は大変お世話になっております。
株式会社〇〇、営業部の●●です。
この度は弊社新製品【〇〇】について
Webサイトからのお問い合わせを頂戴し、誠にありがとうございます。
つきましては、新製品について詳しくご説明する機会を頂戴できればと思い、
ご連絡を差し上げました。
△△様のご都合がつくようでしたら、
貴社に伺い、1時間ほど製品のご紹介を差し上げられればと考えております。
お忙しいなかとは存じますが、下記日程にてご都合のよろしい日時を
ご教示いただけますでしょうか。
・〇月〇日(〇)〇〇:〇〇~〇〇:〇〇
・〇月〇日(〇)〇〇:〇〇~〇〇:〇〇
・〇月〇日(〇)〇〇:〇〇~〇〇:〇〇
ご都合がつかない場合は
上記日程以外でも調整いたしますので、遠慮なくお申し付けください。
ご多用のなか恐れ入りますが、ご検討の程よろしくお願いいたします。
相手からもらった候補日に返信する場合
Re:弊社新製品【〇〇】ご紹介日時のご相談
【本文】
株式会社〇〇
営業部
△△様
平素は大変お世話になっております。
株式会社〇〇、システム部の●●です。
ご連絡誠にありがとうございます。
それでは、下記の日程でご来社頂けましたら幸いです。
・〇月〇日(〇)〇〇:〇〇~〇〇:〇〇
現在のところ、貴社の〇〇という製品は当社の××という事業にマッチするのではないかと
考えており、ぜひ詳しくお話を伺いたいと思っております。
当日のお打ち合わせでは、弊社からは私△△と現場担当者の▲▲1名が参加いたします。
お忙しいところ恐れ入りますが、何卒よろしくお願いいたします。
提示された候補日に対応できない場合
弊社新製品【〇〇】ご紹介日時のご相談
【本文】
株式会社〇〇
営業部
△△様
平素は大変お世話になっております。
株式会社〇〇、システム部の●●です。
ご連絡誠にありがとうございます。
大変恐れ入りますが、ご提示いただいた日程はどれも予定があり、
ご来社いただくことが難しい状況です。
〇月〇日の午後〇時~〇時でしたら、私●●と現場担当者の〇〇の2名で参加可能ですが、
△△様のご都合はいかがでしょうか。
ほかの曜日のほうがご都合よろしいようでしたら、下記の日程が調整可能です。
〇月〇日(〇)〇〇:〇〇~〇〇:〇〇
〇月〇日(〇)〇〇:〇〇~〇〇:〇〇
〇月〇日(〇)〇〇:〇〇~〇〇:〇〇
お忙しいところ恐縮ですが、ご返信いただければ幸いです。
ご確認のほどよろしくお願いいたします。
約束済の商談日を調整したい場合
貴社製品「〇〇」ご紹介に関するご来社日時変更のご相談
【本文】
株式会社〇〇
営業部
△△様
平素は大変お世話になっております。
株式会社〇〇、システム部の●●です。
先日ご連絡をいただきました、貴社製品「〇〇」に関する
ご来社日時についてのご相談です。
〇月〇日(〇)〇時よりご来社いただくお約束をしておりますが、
急なスケジュール変更により、ご来社いただくことが難しくなりました。
ご調整いただいたにも関わらず、社内事情にて大変申し訳ございません。
つきましては、勝手なお願いではございますが、
下記の日程で再調整をお願いできませんでしょうか。
・〇月〇日(〇)〇〇:〇〇~〇〇:〇〇
・〇月〇日(〇)〇〇:〇〇~〇〇:〇〇
・〇月〇日(〇)〇〇:〇〇~〇〇:〇〇
ご都合がつかない場合はほかの日程でも調整させていただきますので、
△△様のご都合をお聞かせいただけましたら幸いです。
ご検討のほど、よろしくお願いいたします。
商談のキャンセルを申し入れたい場合
貴社製品「〇〇」ご紹介に関するご来社キャンセルのご相談
【本文】
株式会社〇〇
営業部
△△様
平素は大変お世話になっております。
株式会社〇〇、システム部の●●です。
先日ご連絡をいただきました、貴社製品「〇〇」に関する
ご来社についてのご相談です。
〇月〇日(〇)〇時よりご来社いただくお約束をしておりますが、
一身上の都合により〇日より休暇を頂くことになり、当面の間対応が難しい状況になりました。
つきましては、勝手なお願いではございますが、
一度ご来社の予定をキャンセルさせていただき、後日あらためて調整したく思っております。
ご調整いただいたにも関わらず、勝手な都合にて大変申し訳ございません。
ご迷惑をおかけいたしますが、ご検討のほどよろしくお願いいたします。
基本的なビジネスメールのマナーは守る
日程調整メールを送るときも、基本的なビジネスメールのマナーは守ることが大切です。挨拶や名乗り、相手の名前、結びの挨拶、署名など、基本的なメールの構成に従ってメールを作成し、一つひとつの要素の漏れがないかどうかを慎重に確認しましょう。
日程調整メールは迅速な対応を
日程調整メールを送る際は、ひと目で用件がわかる件名を設定し、できるだけ迅速な対応を心がけましょう。相手の予定を調整してもらうメールであることを前提に、基本的なビジネスメールのマナーを守りつつ、丁重な対応を意識することが求められます。
自分から調整を依頼する場合と、日程調整メールを受ける場合とでは返信の内容も異なります。今回ご紹介した内容も参考にしながら、スムーズなやり取りを模索しましょう。
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