メール対応の中でも特に難しいのが、クレームを受けた際の対処です。
クレームを受けると気分が落ち込みます。
自分のミスがクレームの原因となった場合などは「仕方がない」と心の整理をつけやすいのですが、自分が関わっていないことに対する理不尽なクレームを受けるとやりきれない気持ちになりますよね。
今回は、そんな理不尽なクレームを受けたときに、前向きに取り組む方法について考えてみたいと思います。
クレームを受けたときに気分が落ち込むのは当然のこと
ある朝、出社してメールを開いてみたところ、そこにはお客様からお怒りのメッセージが…。
こんな経験をしたことはありませんか。
経験者ならわかると思うのですが、朝一番にこんなメールを読んでしまうと、気分ががっくりと落ち込んでしまい、それが尾をひいてその日一日、前向きに仕事ができなくなってしまいます。
しかも、こういった心持ちというのは当事者以外からは理解を得られにくく、周囲からは他人事のように扱われ、そのことが余計に本人を苦しめるのです。
特に、まじめな人であればあるほど、クレームを真正面から受け止めてしまい、強いストレスに晒されてしまいます。
このような場合、どうしたら自分の気持ちを上手くコントロールできるようになるのでしょうか。
あえて困難な目標に挑戦することで、前向きな気持ちを引き出す
クレームを受けた際、あなただったらどのように対処しますか。
「ひたすらに謝り続けて相手の怒りが収まるのを待つ」、というのが一つの手です。
しかし、これでは受け身の姿勢になってしまうので、心理的に大きな負担になります。
そこで、次のように発想を転換してみてはいかがでしょうか。
「相手の怒りを収めるだけではなく、熱烈なファンに変えてやろう」と。
突拍子もない考えに思われるかもしれませんが、ここで重要なのは、問題が過ぎ去るのをじっと待つよりも、解決に向けて能動的に動いた方が前向きな気持ちになれる、ということです。
マニュアルで解決できない難クレームには“個”の力で対応を
覚悟が決まったら、次は、クレーマーをファンに変えるためにはどうしたら良いか、考えていきましょう。アプローチとしては、以下の2つの方向性が考えられます。
・あなたの会社のファンになってもらう
・あなた自身のファンになってもらう
本来、仕事が属人的になってしまうのはあまり良いことではありません。
しかし、クレーム対応となれば話は別。会社のマニュアルに従ってスムーズに問題が解決する場合はそれで良いのですが、それだけで解決しない場合は個人の力に頼るよりほかありません。
会社ではなく、あなた自身のサービスをお客様に認めていただけるよう最大限尽くしましょう。
「クレームは改善の母」、常に感謝の気持ちを忘れずに
また、クレーム対応の際に忘れてはならないのが、「重要な問題提起をしていただいた」と、お客様に感謝の気持ちをもつことです。
クレームをいただいたということは、あなたの責任ではないかもしれませんが、あなたの会社のどこかにお客様を不快にさせる問題があったということ。
それは裏を返せば、問題が解決されれば、あなたの会社はお客様に対してより素晴らしいサービスを提供できるようになるということです。
「失敗は成功の母」という言葉がありますが、同様に「クレームは改善の母」と言えるかもしれません。
このようにお客様からの意見に耳を傾けサービスを改善することが、お客様との間に信頼感を生み、クレーマーをファンに変える原動力となるのです。
リアルタイムな情報共有がクレーム対応の成否をわける
もし、クレームの対応に時間がかかるような場合は、結果だけでなくその過程も含めて、社内でリアルタイムに情報を共有できるようにしましょう。
もし、メールだけでなく電話でもご連絡をいただいている場合は、一連のやり取りが時系列に整理されていると状況を確認しやすいかと思います。
クレームを受けると、どうやったらそれを解決できるか不安に感じるかもしれませんが、実は一番不安を感じているのはクレームを発したお客様自身なのです。
ですから、担当者が離席をしているような場合でも、お客様からのお問い合わせにスムーズに回答できるよう情報を共有する、というのはクレーム対応において極めて重要なポイントとなります。
さらに、このようにクレームの対応状況を“視える化”しておくと、上司や関係部署への報告も容易になるので、難しい判断を迫られた場合にも、より素早く正確に意思決定が行えるようになります。
いかがでしたか?
今回は、メール対応でクレーマーをファンに変える方法について、解説してきました。
クレーマーをファンに変えるというのは途方もなく困難な挑戦です。
現実的には上手くいかないことの方が多いかもしれません。
また、世の中には言いがかりに近い、悪質なクレームも残念ながら存在します。
しかし、たとえ上手くいかなかったとしても、その挑戦は自分を勇気づけ前向きな気持ちにさせてくれるはず。
まずは、受け身になるだけではなく、「挑戦してみよう」と思考を切り替えるところからはじめてみませんか?
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