
見積もりを依頼するときや、依頼のあった見積書を提出するときは、メールを使うことが一般的です。メールは、依頼した内容や見積もりの金額、送信日時などの履歴を残すことができるため、安心してやりとりをすることができます。今回は、見積もりを「依頼」する場合と、依頼された見積もりを「送付」する場合のメール作成ポイントと文例をご紹介します。
見積もり「依頼」メールのポイント
まず、見積もりを依頼する際のメール作成ポイントについてご紹介します。
希望の取引条件を提示する
見積もりを依頼する際は下記の取引条件を提示しましょう。
- 希望する商品やサービスの内容
- 必要な数量
- 納期
- 見積もりに至った経緯・理由(条件の優先度などを読み取ってもらうため)
- 現状の検討段階(他社にも見積もり依頼をしているなど)
- 予算(可能であれば)
- 回答の期限
見積もりを希望する商品・サービスと数量だけではなく、見積を依頼する背景や、現状どの程度まで検討が進んでいるかなども合わせて記載すると、相手側も見積もりの重要性を把握しやすくなります。
また、いつまでに見積もりが必要なのか、期限を明確にしましょう。「相手は忙しいだろう」と遠慮して回答期限を設けずにいると、回答を後回しにされる可能性があります。
期限を伝える際は「お手数をおかけしますが」「お忙しいところ申し訳ございませんが」など、相手を気遣う言葉を添えると良いでしょう。
見積もり依頼のメール文例
初めての相手に送るケース
Webサイトや商品パンフレットなどで知った、これまで取引のない相手に見積もり依頼を送る際のメール文例です。
宛名:株式会社〇〇 〇〇様(または、ご担当者様)
本文:
初めてご連絡をいたします、
株式会社□□□の□□と申します。
この度、ウェブサイトで貴社製品□□□□を拝見し、ご連絡させていただきました。
現在弊社では、□□□□の導入の検討段階に入っております。
つきましては、以下の条件でのお見積書をお送りいただけませんでしょうか。
<見積もり依頼内容>
・貴社製品□□□□
・数量/10,000点
・納期/〇〇〇〇年〇〇月〇〇日
現行では△△△社製品△△△を扱っていますが、貴社製品□□□□の機能性に興味があり、切り替えを関係部署と検討しています。予算条件に合えば、導入する見込みです。
なお、お見積書は〇〇〇〇年〇〇月〇〇日までにご提示いただけますと幸いです。
お手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします。
既存の取引先に送るケース
過去に取引経験のある相手先に依頼をするケースの文例です。
宛名:株式会社〇〇 〇〇様
本文:
いつも大変お世話になっております。
株式会社□□□の□□でございます。
現在弊社では、貴社製品の〇〇〇〇の導入を検討しております。
つきましては、以下の条件でのお見積書のご送付をお願いいたします。
<見積もり依頼内容>
・貴社製品□□□□
・数量/10,000点
・納期/〇〇〇〇年〇〇月〇〇日
・予算/〇〇〇万円
お忙しいところ恐縮でございますが、お見積書は〇〇〇〇年〇〇月〇〇日までに
私までメールまたは郵送でご送付いただけますようお願い申し上げます。
以上でございます。よろしくお願いいたします。
見積もり「送付」メールのポイント
次に、見積もりを依頼され、送付する際のメール作成ポイントについてご紹介します。
わかりやすい件名で送る
メールの件名は、相手が読んだときに「見積もり依頼に対する返信であること」が一目でわかるようにすることが重要です。
例えば「見積書の送付について」「お見積書をお送りいたします」などの件名にすることで、見積もり提出メールが見落とされるのを防ぐことができます。
見積もり項目のポイントを説明する
添付した見積もりの各項目についてメールの本文で補足説明をしましょう。各項目の内訳や提示金額になった理由などをしっかりと説明することが重要です。
さらに、追加オプションやリーズナブルな別プランがある場合は、併せて紹介しても良いでしょう。丁寧かつ読みやすい本文を心がけることが大切ですが、長文にならないよう箇条書きなどで簡潔にまとめましょう。
見積書の内容を改ざんできない書式で送る
見積書は、見積もり金額や自社の押印が記されている非常に重要な書類です。そのためデータを添付する場合は、編集・追記が可能なエクセル書類ではなく、書き換えのできないPDF形式などに変換して送付しましょう。
相手を信頼している場合でも、念のため可変できない書類にしておくことで不要なトラブルなどの防止につながります。
見積もり送付のメール文例
見積もり書類を添付して送るケース
宛名:株式会社〇〇 〇〇様
本文:
お世話になっております。
株式会社□□□ □□課 □□グループの□□でございます。
この度は弊社製品□□□□についてのお見積もりをご依頼いただき、誠にありがとうございます。
貴社のご要望を反映したお見積書を添付ファイル(PDF)にてお送りいたします。
該当の製品パンフレットについても、併せてお送りさせて頂きます。
ご査収のほどよろしくお願いいたします。
【添付書類の内容】
・御見積プランA(PDFファイル)1部
・御見積プランB(PDFファイル)1部
・製品パンフレット(PDFファイル)1部
ご不明な点やご要望などがございましたら、お申し付けくださいませ。
万一、添付ファイルに不備がありました場合も、ご一報いただけますと幸いです。
なお、本お見積書の有効期限は、メール送付から1ヶ月とさせていただいております。
お忙しいところ恐縮ではございますが、期日までにご検討、お返事をいただけますようお願いいたします。
何卒よろしくお願いいたします。
見積もり送付後、返信がないときに送るケース
見積書を送付したにもかかわらず、見積の有効期限までに相手から返信がなかった場合でも、放置せずに必ず連絡をとりましょう。
事前に伝えていた回答期限についてはあえて触れず、丁寧な文面を心がけて催促することが重要です。
宛名:株式会社〇〇 〇〇様
本文:
お世話になっております。
株式会社□□□ □□課 □□グループの□□でございます。
先日は弊社製品□□□□についてのお見積もりをご依頼いただき、誠にありがとうございます。
さて、〇〇〇〇年〇〇月〇〇日にご送付申し上げたお見積書等につきまして、
その後のご検討の進捗などをお伺いしたく、ご連絡をさせていただきました。
ご検討をいただいていることと存じますが、
ご不明な点やご要望などがございましたら何なりとお申し付けくださいませ。
お忙しいところ恐縮ではございますが、
以上の内容についてお知らせいただければ幸いです。
今後とも、何卒よろしくお願い申し上げます。
見積もりメールはポイントをおさえてトラブルを防止しましょう
見積書の作成を「依頼」する場合は、可能な限り明確な条件を提示し、相手が現実的な見積もりを立てられるようにしておきましょう。
見積もりを「提出」する側になった場合は、スピーディーかつ丁寧なメール送付が重要です。双方が注意すべきポイントをおさえておくことで双方の誤認識を防ぎ、トラブルの発生を防ぐことも可能です。
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