今回はECサイトの代表的な集客施策の1つである、バナー広告のクリエイティブ(=デザイン)最適化の方法を解説します。「何から手をつけていいのかわからない」、「しばらく同じバナー素材を使って広告を出している」、「なんとなく感覚で作っている」という方は、是非ご一読ください。
バナー広告は、鮮度を意識しよう!
ECサイトには様々な制作物が発生します。今回は、バナー広告のクリエイティブ最適化について解説します。まず、「クリエイティブの最適化」は、以下の2点に大きく分けられます。
(2)顧客属性毎の最適化
web広告は基本的に、「同じユーザーに対して、広告が複数回表示」されます。例えば、「一度見たwebサイトの広告が、最近よく表示されるようになった」という経験をお持ちではないでしょうか?これは「リターゲティング広告」と呼ばれるもので、「webサイトに訪れたユーザー=自社への興味関心が高い」と定義し、そのユーザーに対して広告を配信する手法になります。
この他にも、テクノロジーの発達によりweb広告は非常に細かくターゲティングが可能になっています。その反面、同じユーザーに対して広告が出稿され続けることになるため、いつまでも同じクリエイティブのままだと、ユーザーはその広告に「飽きて」しまい、クリックする意欲を失ってしまいます。それを回避するためには、定期的にクリエイティブを入れ替えることで「鮮度を維持」する必要があります。
ユーザーに合わせた適切なコミュニケーションを考えよう!
次に「顧客属性毎の最適化」ですが、webサイトを訪れるユーザーは、全員が同じ状況、同じモチベーションではありません。簡単な例として、「トライアルセットを入口商品として販売している化粧品のECサイト」を例に説明します。
(1)広告に興味を惹かれて訪れたユーザー
(2)トライアルセットの購入を検討しているユーザー
(3)既にトライアルセットを購入済のユーザー
(4)トライアルセットを購入する気はないが、本商品を欲しいと思っているユーザー
(5)本商品をリピート購入しているユーザー
かなり単純化していますが、ざっと書き出しただけでも、これだけの顧客像が浮かび上がります。これらの顧客に対して同じメッセージの広告を表示することは意味がないだけでなく、ブランドイメージを低下させる可能性もあります。このため、顧客毎に適切な広告の出し分けが必要です。
評価指標と参考数値を把握しよう!
クリエイティブの最適化が重要であることで、どういった指標で成果を測定すべきでしょうか?広告の効果を表す主な指標としては、以下2つが挙げられます。
CTR=露出された広告を、どの程度ユーザーがクリックするのか?
CVR=広告をクリックしたユーザーのうち、どの程度が成約(注文)に結び付くのか?
これらの指標の一般的な数値は、以下と言われています。
CVR=0.5~1%
(もちろん手法や媒体によっても異なるため、参考数値としてご理解ください)
これは、“1万回広告を露出しても約50~100人程度しか興味を持たず、その内注文に至るユーザーは1人いるかいないか”ということを意味します。
つまりweb広告は、ターゲティングなどを実施しても、“圧倒的に興味を持たれにくい”広告と言えます。しかし、それぞれの数値を改善していくことで他社に大きな差をつけることが可能です。
後篇では、クリエイティブ最適化の具体的なステップについてご説明します!
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