顧客からの問い合わせメールは、企業にとって貴重な情報源です。
問い合わせ内容を記録・分析することで、今後に向けた改善点を見つけることができます。しかし、毎日大量にメールが届く場合、記録と管理だけでもかなりの労力と時間を消費することになります。
この記事では、
問い合わせ内容を記録・分析するおすすめの方法
を紹介します。Excelやスプレッドシートを利用した、すぐにできる方法もありますので、ぜひ参考にしてみてください。問い合わせを記録する方法
まず、問い合わせを記録するにあたって、最低限必要な項目は以下の5つです。
- 問い合わせ受付日
- 顧客の名前
- 顧客の連絡先
- お問い合わせ内容
- 対応担当者
上記に加えて、「対応状況」や「優先度」などを目的に応じて追加するとよいでしょう。
では、こういった情報を記録するおすすめの方法を2つ紹介します。
問い合わせ管理表を作る【Excel・スプレッドシート】
気軽に始められる方法としておすすめなのが、Excelやスプレッドシートで「問い合わせ管理表」を作る方法です。
自社の状況にあわせて問い合わせ管理に必要な項目を洗い出し、フォーマットを作成しましょう。また、無料のテンプレートをもとに管理表を作ると効率的です。
問い合わせ管理表のイメージ
おすすめポイント
- 費用をかけずに始められる
- Excelやスプレッドシートはビジネスシーンでの利用頻度が高く、使い慣れている
- 項目やレイアウトをカスタマイズしやすい
Excelで作る問い合わせ管理表について、詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてみてください。
Excelやスプレッドシートで使える問い合わせ管理表のテンプレートです。
テンプレートを無料ダウンロードする
問い合わせ管理システムを導入する
問い合わせ内容の記録はもちろん、対応業務全般を効率化したい方におすすめなのが、問い合わせ管理に特化したシステム「問い合わせ管理システム」を導入する方法です。
問い合わせ管理システムとは、電話・メール以外に、Webサイトの問い合わせフォーム、チャット、LINEといった顧客からの問い合わせ窓口を一元管理し、チームで分担して問い合わせ対応を行うために開発されたシステムです。
チーム全員の問い合わせへの対応状況や対応履歴を確認できるため、わざわざ記録する必要がなくなります。
おすすめポイント
- 問い合わせ対応業務全般を効率化できる
- 問い合わせ内容の転記作業など、記録するための手間がなくなる
問い合わせ管理システムについては後ほど詳しく紹介します。
問い合わせを記録するメリット
ここまでは具体的な記録方法を紹介してきましたが、ここからは問い合わせを記録するメリットを3つ紹介します。
対応履歴を共有できる
問い合わせ内容と対応内容を記録しておくことで、過去の対応事例をナレッジとして蓄積することができます。ナレッジを蓄積することで、経験の浅い新人の対応品質の底上げや、成功事例の展開による顧客満足度の向上につながります。
また、異動や退職による引継ぎが発生した場合にも、過去のやり取りを参照して状況を把握でき、スムーズな対応が可能となります。
問い合わせ内容を分析できる
問い合わせメールの内容を記録しておくことで、よくある問い合わせや、顧客にとって何が理解しにくいのかを把握することができます。
よくある問い合わせは、回答のテンプレートを作成するだけでなく、公式サイトのFAQやチャットボットに登録するなど、無人で対応できる窓口を整えることで、問い合わせ対応業務全体の効率化につながります。
また、問い合わせの内容だけでなく、顧客の年齢・性別・属性、問い合わせをした曜日・時間帯などを細かく記録し、分類することで、顧客動向を把握することができます。
分析の詳しい方法については、以下の記事で紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
対応漏れ・重複対応を防止できる
顧客や取引先からの問い合わせを複数人で対応しているケースはよくあります。ルールを決めずに複数人で対応すると、問い合わせごとの対応状況・担当者がわからず、対応漏れや重複対応が起きてしまいます。
問い合わせの内容だけでなく、対応状況や担当者、対応完了日を記録することで、他の担当者の対応状況がわかるようになり、対応漏れや重複対応を防止できます。
問い合わせを記録するデメリット
ここでは、問い合わせ管理表を利用し、問い合わせを記録するデメリットを2つ紹介します。
転記に手間がかかる<管理表>
Excelやスプレッドシートの問い合わせ管理表を利用する場合、問い合わせの文面や顧客情報をメールから管理表に転記する手間が発生します。
また、手入力での記録が必要となりますので、転記ミスや転記漏れといったヒューマンエラーが生じる可能性があります。ミスを防ぐためには、メンバー同士でダブルチェックを行う、対応漏れがないか定期的に確認をするといった対策が必要となり、より手間がかかります。
リアルタイムで更新されない<管理表>
Excelやスプレッドシートの問い合わせ管理表を利用する場合、対応状況がリアルタイムで更新されない点もデメリットです。
前述の通り、都度手作業での記録になるため、担当者が問い合わせ管理表を更新するまでのタイムラグが生じます。その間に他のメンバーが「だれも対応していない」と判断し、重複対応をしてしまう可能性があります。
効率的に記録するなら「問い合わせ管理システム」がおすすめ
前述のデメリットを解消できるのが、「問い合わせ管理システム」です。ここでは問い合わせ管理システム「メールディーラー」を例に問い合わせ対応業務を効率化する機能を紹介します。
問い合わせ管理システムについて、詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてみてください。
対応状況の共有・管理
「メールディーラー」はメールでの問い合わせ対応業務を効率化することができます。担当者全員が同じ画面を見ながらメール対応ができる、複数人のための問い合わせ管理システムです。
受信トレイ上で、問い合わせを「対応する担当者」と「対応状況(未対応・対応済みなど)」がひと目でわかるため、対応漏れや重複対応を防止できます。
また、対応状況は自動で変更されるため、いちいち手入力する手間も発生せず、リアルタイムで他の担当者も把握できます。
メールディーラーの対応状況管理の画面イメージ
メールディーラーのおすすめ機能「対応状況管理(ステータス管理)」はこちら
対応履歴・ナレッジの共有
メールディーラーでは、顧客ごとに全担当者の対応履歴を一覧で確認することができます。また、メールだけでなく、電話やチャットなどさまざまな問い合わせ窓口で対応した履歴も時系列で表示されるため、チームで対応したすべてのやり取りを全担当者で共有できます。
メールディーラーの対応履歴機能の画面イメージ
そのほかにも、社内Q&A機能として、問い合わせ内容と回答例を登録できます。よくある問い合わせ内容とそれに対する回答例を記載しておけば、簡単にナレッジ共有ができます。
レポートによる分析
メールディーラーは、期間別・フォルダ別・担当者別など、必要な軸を掛け合わせてさまざまな数字を算出することができる集計レポート機能があります。
問い合わせに対応した件数だけでなく、返信にかかった所要時間や問い合わせの内容、テンプレートが利用された回数など、さまざまなデータを出力することが可能です。
また、算出した数字はCSVで出力することができるので、人材育成や、サイト改善など、さまざまな目的に合わせて必要なデータを算出し、加工することができます。
複数のツールを使わずにメールディーラーだけで記録から分析までできるので、管理のためのExcelファイルも不要になり、管理者の負担を軽減することができるでしょう。
問い合わせ管理システムの導入の流れ
問い合わせ管理システムは、顧客対応などを行う上で重要なツールとなりえます。適切な問い合わせ管理システムを選ぶことで、問い合わせ内容の記録を適切に管理することができ、顧客対応の効率化に繋がります。
ここでは、問い合わせの記録を適切に管理することができる問い合わせ管理システムの選び方について紹介します。
①要件定義
現状の問い合わせの記録方法でどのような課題があるか明確にすることが重要です。
問い合わせ内容の記録漏れ、担当者間の情報共有不足、問い合わせ対応の遅れなどどのような課題があるか洗い出します。
そのうえで、解決したい課題を具体的に定義し、どのような機能が必要かを選定します。
また、ここで導入予算はいくらまでなら許容できるかを予め目星を付けておくとスムーズなサービス選定ができるようになります。
②サービス選定
要件定義に基づき、複数のシステムを比較検討することをおすすめします。
できることは同じでも、システムによって使いやすさ、価格、導入後のサポート体制などが異なるため、無料トライアルやデモを体験することで実際の使い勝手を確認すると導入後のイメージを掴むことができます。
③導入
自社の課題を解決できるシステムを選定し、導入に移ります。
問い合わせを記録して顧客満足度を向上させましょう
問い合わせ管理システムを活用すれば、顧客からの問い合わせを効率的に記録、管理、分析できます。
問い合わせ内容を分析することで、顧客の声をサービス改善に反映させましょう。管理者を含めたメンバーの負担軽減、業務効率化、対応品質向上などさまざまなメリットが期待できます。
「メールディーラー」は、対応状況がリアルタイムで共有できるため、重複対応や対応漏れなどのミスを防止できます。さらに問い合わせ内容や対応内容を簡単に記録・分析できるため、業務効率向上にも役立つでしょう。無料トライアルも可能ですので、ぜひご検討ください。
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