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アッシー君から学ぶ“都合のいい男”になるメール対応術

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この記事の目次

    バブルの頃の遠い遠い昔のお話です。学生の頃、“アッシー君”を率先してやっている友達がいました。アッシー君とは、女の子が「迎えに来て~」と言えば、どこへでもクルマで迎えに行く人のことを言います。“足代わり”の言葉が発展して“アッシー”という呼び名に繋がったと思うのですが、文字通り、「足」の代わりであって、「彼氏」の代わりにはならないアホな男のことを、当時、世間ではそう呼んでいました。

    本来であれば、アッシー君など、率先してやる人などいないんですが、私の友達は、そのお目当ての彼女のアッシー君を、喜んでやっていました。雨の日だろうが、雪の日だろうが、夜中だろうが、早朝だろうが、彼女が電話一本かければ、即、繁華街にクルマを繰り出して、迎えに行ってあげていました。そんな彼の口癖は「あいつ、俺がいなきゃ、何もできないんだよな」でした。ええ、基本、その友達は、そんなに頭がいい子ではないことを、ここで一言、付け加えておきます。

    そして、彼は私に、人生のクソの役に立たないような「アッシー君になるコツ」を教えてくれました。

    「とりあえず、電話には速攻で出ること」

    当時は携帯電話もありませんでしたから、彼は鳴った電話は、とにかく速攻で構わず出まくったらしいです。そうすることによって、彼女に安定感のあるアッシー君をアピールすることができて、今の地位を築き上げたと言っていました。このような人生の“クソ”の役にも立たない“アドバイス”を、世間では“クソバイス”と呼んでいるらしいですが、今振り返れば、私にとっても、これはクソバイスとの、初めての出会いだったのかもしれません。

    さて、毎度毎度、前置きが長くなりましたが、本題です。

    即効な対応がスムーズなコミュニケーションに繋がる

    この友達の話は、クソバイス以外なにものでもないですが、ひとつだけ学ぶべき点があるとすれば、それは「とりあえず、速攻で電話に出る」という相手を気遣った姿勢だと思います。彼が速攻で電話に出ることによって、彼女はアッシー君である彼を待つのか、それとも朝までオールナイトで遊ぶのか、その時点で、次の行動が読めるようになります。反対に、彼が電話に出なかった場合は、彼女は、どうすればいいのか分からなくなるので、その後の計画がまったく読めなくなってしまいます。もちろん、電話に彼が出なかった直後に、そばにいた男性に対して「えへっ、終電逃しちゃった♪」で、新たなアバンチュールに踏み出す可能性は十分に考えられます。しかし、現状、「電話に出ない」というのは、相手の反応が分からないので、連絡を取った側は、非常に不安な状況に陥ってしまうのです。

    そう考えると、今世紀最大の通信手段の発明であるLINEが生み出した“既読”は、画期的な“通信記号”と言っても過言ではありません。この“既読”という二文字の熟語に対して、すぐに返事をしたか、それともしばらくスルーさせたかによって、世の中の男女が、たくさんの修羅場を潜り抜けてきたと思いますが、それでも、通信手段の歴史上、“既読”が画期的な発明であったことは変わりありません。相手のメッセージの確認の有無を、送り主にすぐに分からせてあげることは、ネット上のコミュニケーションを非常にコンパクトにして、そして分かりやすくしました。もし、私の学生の頃に、LINEが存在していたら、アッシー君である彼も、電話の前で体育座りして、テレクラよろしく、手に汗握りながら、じっと待ち続けることはなかったと思います。

    しかし、残念ながら、LINEと違い、メールのやりとりに関しては、ユーザーのソフトがバラバラなので、“既読”のシステムを導入することができません。そのため、常にメールの場合は、相手が既読なのか未読なのか、送り主は不安にさらされる状況になってしまいます。つまり、メールはLINEと同じネットの通信手段でありながら、アナログである電話に近いものなのです。そのため、メールのやりとりの場合、電話と同じように「とりあえず」という即効な対応が、相手を安心させて、スムーズなコミュニケーションに繋げていくきっかけになるのです。

    メールの返信が来ない、というだけでマイナスイメージに

    例えば、取引先に、企画書を添付してメールを送ったとしましょう。

    「先日、打ち合わせをさせていただいた新商品ですが、企画書を制作しましたので、お時間があるときにご一読頂ければと思います」

    このメールを受け取った側は、「案件の確認が取れたら、そのときに連絡しよう」と思って、そのまま返信しないことも考えられます。また、仕事が忙しくて、「1週間後に読もう」と思って、そのままにしてしまうかもしれません。しかし、メールを送った側にとっては、そんな事情は知る由もありません。結果、返事がこないことにより、様々な不安を抱えることになります。

    「メールが届いていないんじゃないか」

    「返事がこないということは、企画が悪かったんじゃないか」

    「メールを読んだけど、忘れているんじゃないか」

    このように、「メールの返信が来ない」というだけで、相手は様々な状況を想像してしまい、常に不安な気持ちにさらされてしまうのです。また、このような心境に相手を一度でもさせてしまうと、「いい加減な人だな」「怠慢な人だな」というマイナスイメージを植え付けてしまい、決して仕事上、プラスになることはありません。だから、このような無益な不安を与えないためにも、メールを受け取った場合は、「とりあえず、すぐにメールを返す」という対応で、相手の都合に合わせてメールが届いていることを伝えて、安心させてあげたほうが得策といえるのです。

    一言でもいいので、受け取ったメールにはすぐに返信する習慣を

    そのようなことを考慮して、先ほどのメールに対しての回答例を書いてみました。

    「メール受け取りました。確認次第、また連絡します」

    「企画書、ありがとうございます! 今は出張中なので、来週には返事をさせていただきます」

    「早速の企画提案、ありがとうございます。早急に検討させていただき、すぐに折り返しご連絡させていただきます」

    このように、短めの文章で構わないので、メールを受け取ったことと、そのメールに対して、どれだけの期間で返信するのか、およその予定を書き込むことで、相手を安心させることができます。

    「こんな短いメール、いちいち出していると相手もうざったいんじゃないか?」と思われるかも知れませんが、メールは“返信し過ぎ”でトラブルになることは、まずありません。一方通行のコミュニケーションツールなので、ある程度、反応しすぎるぐらいのレスポンスのほうが、相手との意志の疎通がスムーズになったりするものです。一言でもいいので、すぐに受け取ったメールに対して返信しておく習慣を身につけておけば、メールを送った相手も「仕事が早い人だな」「しっかりした人だな」という印象を強く持ってくれます。また、本当にメールが届かなかった場合でも、「いつもはすぐに返信がくるのに、今日はこないぞ」ということで、異常事態に早めに気づきやすくなり、メールの不着やトラブルに対して、素早いリカバーをすることが可能になります。

    特に最近は、LINEの「既読」、フェイスブックの「開封」のように、WEB上のコミュニケーションツールのほうが発展していますので、相手の「読みました」という状況が分かりやすくなっている状況です。そうなると、情報を発信した人が、相手のレスポンスに対して、昔よりもせっかちになっていることも考えられるので、アナログに近いメール対応に関しては、できる限り、素早い対応を心がけて、「開封」「既読」の代役になる「読みました」メールを送る必要があると思います。

    このようなマメなメール対応が、相手にとって都合のいい取引先になり、長い間、コミュニケーションが取り合える関係を築くことに繋がっていくのです。

    と、こんな感じで、昔、バカにしていた友達のアッシー君の格言が、こうやって仕事で役立つアドバイスになっている現状を考えると、改めて、人の話はちゃんと聞くべきなんだと思いました。そんな彼は、今、一体、どこで何をやっているのでしょうか。今度、久しぶりに電話でもしてみようかと思っています。そして、その時は、迷わずこう言おうと思っています。

    「迎えに来いよ」

    すぐに電話に出るかな?いや、さすがに怒られるだろうな、今は。

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    この記事を書いたライター

    竹内謙礼

    竹内謙礼

    販売戦略立案の経営コンサルタント。有限会社いろは代表取締役。大学卒業後、雑誌編集者を経て観光牧場の企画広報に携わる。楽天市場等で数多くの優秀賞を受賞。現在は「日経MJ」など新聞や雑誌に連載を持つ傍ら、全国の商工会議所や企業等でセミナー活動を行う。「売り上げがドカンとあがるキャッチコピーの作り方」、「小さな会社こそ、高く売りなさい」など、著書多数。

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