
ビジネスにおいてメールは有用なツールです。しかし、扱うメールが大量になると、すべてを適切に処理することが難しくなってきます。ミス防止や効率化のために、メールの振り分け機能の必要性を実感している人も多いのではないでしょうか。
この記事では、さまざまなメールソフトの基本的な振り分け機能を紹介しています。メールの振り分け機能を上手に使えば効率的に業務を進めることも可能になります。代表的な複数のメールソフトに共通する機能も紹介するので、振り分け機能を考える際の参考にしてください。
この記事のまとめ

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メールの振り分け機能の利便性とは?
メール振り分け機能には、どのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、メール振り分け機能の利便性について解説します。
メールの振り分け機能
メール振り分け機能は、設定した条件に応じて受信したメールを振り分け、フォルダごとに管理するシステムです。
「あのメールは対応した?」という声がけをして対応状況の共有ができていないと、対応モレが発生してしまいます。新人など経験が足りない人では、目の前の業務に手一杯になって作業効率が下がり、ミスが多発しかねません。
また、EC市場全体は右肩上がりですが、現場では人出不足が起きています。人材育成も思うように進まないという背景もあり、少ない人数でたくさんの業務を抱えています。カスタマーサポートはコールセンターに外注するという手がありますが、多くの企業ではEC担当者一人で問い合わせ対応をしていて、負担が大きくなっています。
振り分け機能の利便性
メール振り分け機能を導入すると、メールの処理速度が大幅に向上します。その理由は、必要なメールが探しやすくなることに加えて、メールの優先度が明確になることにあります。
大量のメールを1通ずつ確認する作業は容易ではありません。しかし、メール振り分け機能があれば、必要なメールを探す手間が軽減され、適切な順番で対応できるようになります。これが、メール振り分け機能が持つ利便性です。
代表的なメールソフトのメール振り分け設定
メール振り分け機能は、多くのメールソフトに搭載されています。ここでは、複数のメールソフトに共通する振り分け方法を解説します。
フォルダを作成する
受信したメールを格納するフォルダの作成手順を説明します。
- 「新規作成」を選択
- 「フォルダの作成」など該当する項目をクリック
- 「受信トレイ」の配下に新規フォルダが作成されていることを確認
新規フォルダには「送信者名」「社内連絡」など、振り分けたい条件に応じた名前を付けておきましょう。
条件設定を行う
新たなフォルダを作成したら「どのメールをどのフォルダに格納するか」という条件を設定します。ここでは、条件の設定方法を解説します。
「仕分けルール」による設定
フォルダごとに特定の条件付けをする設定です。たとえば、「本文中に特定の文字が含まれているメールを格納する」という条件は、特定のプロジェクトに関するメールを優先的に処理したいときに有効です。
- メニューから「ホーム」または「ツール」を選択
- 「ルール」または「メッセージルール」を選択
- 「仕分けルールと通知」、「新しい仕分けルール」を順に選択
- 「受信メッセージにルールを適用する」から条件を選択
「差出人の条件」による設定
差出人の条件による設定は、差出人の名前やメールアドレスを条件として設定する方法です。メールの内容にかかわらず振り分けられ、取引先からのメールと社内のメールを分けて管理したいときなどに役立ちます。
- 「差出人のアドレスに特定の文字が含まれる」を選択
- 任意の文字を入力
- 「追加」「OK」の順に選択
- 「指定フォルダへ移動する」「指定」を順に選択
- 任意のフォルダを選択、「完了」
フォルダへの振り分けを確認
振り分けルールを設定したら、以下の2点を確認しましょう。
- 受信トレイの配下に作成したフォルダができているか
- 受信したメールが作成したフォルダに自動で振り分けられているか
この設定では、条件に該当しないメールは受信トレイに格納されます。受信トレイをチェックしながら作成したフォルダに条件を追加していくと、より振り分けの精度が上がります。
スマートフォンのメール振り分け設定
昨今では、スマートフォンでメールの確認をするケースも少なくありません。ここでは、スマートフォンにおけるメールの振り分け設定について解説します。
フォルダを作成する
スマートフォンの機種や使用するメールソフトによって多少の違いはあるものの、多くのケースでは以下の方法でフォルダを作成できます。
- メニュー画面から「フォルダ新規作成」を選択
- フォルダ名を入力
- 新規のフォルダが作成されていることを確認
振り分けの設定を行う
スマートフォンでは、メールを「キーワード」または「メールアドレス」で振り分けることができます。機種やメールソフトによる多少の違いはありますが、主な設定手順は以下のとおりです。
- メニュー画面から「メール振り分け」を選択
- 「新規ルール」内「ルールの適用対象」からルールを設定するメールを選択
- 振り分けの条件、振り分け先フォルダを設定
メールが振り分けられていない場合には?
振り分けのルールを設定してもイメージしたとおりにメールが振り分けられない場合は、以下のポイントをチェックしてみましょう。
入力ミスがないか確認する
入力した文字に間違いがないことを確認します。特にメールアドレスで条件を設定している場合は注意が必要です。単純な入力ミスやスペースなどの余計な半角文字が混在していないかを入念にチェックしましょう。
フォルダやルールの数の見直しを行う
フォルダやルールの数を確認します。仕分けルールには容量があり、容量を超えるとメールが正しく振り分けされなくなる事象が発生します。フォルダやルールの数は容量に影響を与えるため、定期的に見直して現状で使用するもののみにとどめておきましょう。
メール振り分け設定のコツ
メールの振り分け方には、さまざまな方法があります。ここでは、活用度が高い4つの振り分け設定について解説します。
時系列での設定
時系列での設定は「20○○年」「○月」というように、年月などを基準としてルールを設定する方法で、古いメールと新しいメールを容易に判別できるようになります。しかし、重要度にかかわらず時間軸でメールが振り分けられるため、メールの重要度を見極める力が求メールソフトれます。
クライアント・案件による設定
規模が大きく、長期間におよぶプロジェクトでは、クライアントや案件による振り分けが有効です。特定のクライアントやプロジェクトに関するメールを時系列で管理しやすくなるため、同時進行の案件でも、メールの未処理や見落としの防止に役立ちます。
優先度による設定
優先度による設定は「すぐ」「次に」「不急」というように、処理する順によってメールを振り分ける方法です。基本的には受信トレイに格納されたメールを自分で判断して振り分ける作業が必要となり、自動振り分けには頼れないケースが多くなります。
添付資料の有無による設定
メールに添付されている資料は、重要度の高いものから参考程度のものまであり、大量のメールに紛れてしまうと見落とす危険性もあるでしょう。添付資料があるメールに自動振り分けを設定することで、見落としや確認漏れを防ぐことができます。
振り分け機能によるメール管理を効率的に行うポイントとは?
メール振り分け機能は非常に便利ですが、使いこなすにはいくつかのポイントがあります。ここでは、振り分け機能を使ってより効率的にメールを管理するポイントを解説します。
「未読」をなくす
メールは未読が多くなるほど、対応の遅れや確認漏れなどの問題が生じやすくなります。そう言った問題を防ぐためには、未読メールがない状態を保つことが重要です。基本的には「業務終了時、未読メールはゼロにする」ことを目指しましょう。
ただし、届いたらどんどん読めばいいというわけではありません。振り分け設定を活用し、処理する順番を明確化するのがポイントです。
ルールをつくる
未読をなくすことに関連して重要となるのが、メール処理におけるルールをつくることです。ここでは、返信と廃棄に関するルールについて解説します。
返信に関するルール
メールを確認したら、先述の「優先度による設定」を活用して、返信が必要なメールの優先順位を決めましょう。優先順位は「すぐ返信」「今日中に返信」「〇日以内に返信」など、判断しやすい基準で分けます。
ポイントとなるのは、まずはすべてのメールを仕分けてしまうことです。仕分けた後に「すぐ返信」のフォルダに移したメールから返信していきます。
不要なメールに関する廃棄ルール
返信の必要がないメールや、処理済みのメールは時間の経過とともに不要になっていきます。不要なメールをため込まないためにも、メール廃棄のルールもつくりましょう。
社内報などの目を通すことが目的のメールや処理済みのメールは、保管の期限を決めておきます。先述の「時系列での設定」を活用し、重要度に応じて「○カ月保管後、廃棄する」というルールを決めるのもいいでしょう。
わかりやすい件名で管理する
メールの件名は送信する側が任意で設定するため、受信したものに統一性がないことがほとんどです。たとえば、「○○社の△△です」という件名で送られてくると、タイトルを見ただけで案件を把握することできません。
このような場合は、件名を書き換えて統一性を持たせると管理が楽になります。「プロジェクトNo,1【プロジェクト名】」など、フォーマットを統一しておくと、あとから検索するときに探しやすくなります。
整理に時間をかけすぎない
メールの整理は業務を効率よく進めるために行うものなので、時間をかけすぎるのは本末転倒です。メールの振り分けや処理に迷ったときのために、一時保管用のフォルダをつくっておきましょう。判断に迷ったときにとりあえず入れておき、定期的にチェックするようにします。
自動振り分け機能を使うのはもちろんですが、重要度を決める自分なりの基準をしっかり持つことで、大量のメールでも効率よく処理できるようになります。
まとめ
メールを効率よく正確に処理するためには、メールソフトの自動振り分け機能が有効です。優先度の基準を明確にすることで、メール処理の効率化ができるようになります。しかし、どれだけ注意してチェックしてもヒューマンエラーは起こり得ます。ミス防止、業務効率化のために、メールシステムの見直しも検討しましょう。
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