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問い合わせ対応を改善して、売上アップにつなげる秘訣とは?

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近年、ECサイトにおいてサービスのスピード競争が激化しています。配送においては、「翌日配達」はおろか、「当日配達」や(地域は限定されるが)「○時間配達」まで登場してきています。こうしたスピード競争は、配送に限ったことではありません。お客さまからの問い合わせ対応は、“3時間”以内に対応すればかつては「早い」と言われてきました。しかし、現在では“1時間”、さらには“30分”と消費者の要求レベルは確実に上がってきています。今回は、数百社を超えるネットショップのメール対応業務の効率化に携わってきた、ラクスの尾崎一索さんに、「問い合わせ対応を改善して売上アップに繋げる秘訣」を聞きました。

この記事の目次

    尾崎 一索


    1981年神戸生まれ。学生時代を京都で過ごした後、インディーズ音楽会社で音楽配信事業に携わる。2007年株式会社ラクスに入社。
    これまでに全国1,500社超のECショップやコールセンター事業者へメール対応業務の効率化を提案・実現。現在は、全国各地で開催するセミナーの講師を担当し、メール接客の重要性やネットショップに関する様々なノウハウを提供している。

    “問い合わせ対応”を改善することで“売上”はアップする

    尾崎さんは、よくセミナーなどで「問い合わせ対応が売上アップに繋がる」というお話をされていらっしゃるそうですね。 “問い合わせ対応”がどのように“売上アップ”に影響するのか、あまりイメージが湧かないので教えていただけますか。

    たしかに、これは「こういうふうに改善すれば、いくら儲かります」といった単純なものではありません。それでも、“問い合わせ対応”を改善することで、ショップさんの“売上”はアップすると断言できます。

    私はよくネットショップで買い物をするのですが、はじめて利用するショップさんの場合、口コミやレビューをしっかりと精査してから商品を購入します。その際は、商品に対する評価はもちろん、ショップさんの評価も必ずチェックするように心がけています。それは何故か。どんなに素晴らしい商品であっても、必ず一定の割合で不良品というものが発生します。梱包や配送の過程で商品が汚れたり壊れてしまうこともあるでしょう。このようなトラブルに見舞われた際、親身にそしてスピーディーに対応してもらえるか。これは商品ではなくショップの姿勢によって決まるからです。このようにショップの評価は厳しくチェックされていると考えた方が良いでしょう。…まぁ私の性格が細かいというのも多少あるかもしれませんが(笑)

    また、楽天市場に出店されている方はよくご存知のことと思いますが、ショップの評価は大きく6つの指標によって構成されています。「品揃え」「情報量」「決済方法」「スタッフの応対」「梱包」「配送」です。このうち「スタッフの応対」が、「問い合わせ対応」にあたります。実際に一つ一つのレビューを読むと、スタッフの応対に関するコメントがいかに多いかということがわかります。


    ※楽天市場のショップレビュー

    このことからも、問い合わせ対応が口コミやレビューを通じて新規顧客の獲得、ひいては売上アップに貢献するということがお分かりいただけるのではないでしょうか。

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    ショップの印象を左右する問い合わせ対応の“スピード”

    なるほど。たしかに「スタッフの応対が素晴らしい」というようなコメントを読むと、初めてのショップでも安心して買い物をすることができますね。それでは問い合わせ対応を改善する際の具体的なポイントを教えていただけますか。

    いくつかポイントはあるのですが、最も重要なのは「いかに短時間でお客さまの疑問を解消できるか」ということに尽きます。我々は、ネットショップの利用者に対して定期的に調査を行っているのですが、最もショップの印象度を左右するのは“対応の早さ”だということがわかりました。


    調査対象の56%が「問い合わせの“速さ”によって好印象を受ける」と回答。

    こういうお話をすると、「どのくらいの時間で対応すれば良いのか」というご質問をいただくのですが、同様の調査では65%以上の人が“1時間以内”に回答がないと「対応が早い」とは感じない、との結果が出ています。実はこれ、2011年時点では“3時間以内”が一つの基準値だったのですが、この3年の間にお客さまの要求レベルは大きく上がりました。この背景には、楽天市場の「あす楽」やYahooショッピングの「あすつく」など、短期間での配送を売りにするサービスの登場が考えられます。


    調調査対象の65%が「問い合わせから1時間以内に対応されると“速い”と感じる」と回答。

    楽天市場SOY受賞店舗の2社に1社は“1時間以内”に対応

    1時間以内!それはなかなかシビアですね。実際にそのぐらいの対応レベルを維持されているショップさんというのはどのくらいいらっしゃるのでしょうか。

    楽天市場ショップ・オブ・ザ・イヤーを受賞されているような有名ショップの店長さんにお話を伺うと、だいたい2社に1社は「1時間以内に対応しています」とおっしゃいます。

    特に印象的だったのは、「北国からの贈り物」さんですね。店長の加藤さんにお話を伺ったところ、お問い合わせへの対応は「原則5分以内をルールとしています」とおっしゃっていました。私、実は毎年年末になると北国さんでカニを買っているんですが。あるとき、大晦日も間近のことだったと思うんですけれど、楽天さんを通じてカニを注文したところ、システムの不具合か何かで注文確認メールが送られてこなかったことがありまして。ちゃんと注文ができているか不安だったので、念のために問い合わせをしてみたんです。そのときは、年末ということもあって、電話の窓口は終了していたので、メールで問い合わせをしました。もともと「5分ルール」のことは伺っていたのですが、さすがに時期も時期ですし、5分はないだろうと。1時間ぐらいで返ってくれば良いだろうと思っていたのですが、なんと3分でお返事が返ってきたんですね。…実は、こっそりと時間を測っていたんですが(笑)これには、私も驚きました。


    問い合わせは対応は「原則5分以内!」を徹底しているショップも。

    大切なのは問い合わせ対応のレベルを維持する“体制づくり”

    3分で返信というのは感動的ですね!一方で、問い合わせ対応のスピードを改善するというのは、なかなか難しいところもあると思うんですけれども、尾崎さんは普段どのようにアドバイスをされているのですか。

    まず、「調子の良いときは1時間以内で対応できます」というのは、実はそんなに難しいことではありません。難しいのは、「どんなときでも1時間以内には対応できます」という状態を“継続”することです。なぜなら、これはまず1人ではできません。

    老舗のショップさんにお伺いすると、ベテランのスタッフさんが1人で問い合わせに対応されているケースがあるんですね。その方ご自身は対応が非常に早くかつ丁寧で、まさに職人技なんです。これは素晴らしいことですよね。ただ、もしその方が体調を崩してしまったり、トラブルに見舞われてしまったらどうなるでしょう。問い合わせ対応の引き継ぎに時間がかかり、結果としてお客さまにご迷惑をかけてしまうかもしれません。このように、特定のスタッフに全て任せるという状態は非常にリスクが高いので、複数人で問い合わせに対応する“体制”を整備することが重要だと思います。

    ところが、複数人で問い合わせに対応するようになると今度は別の問題も出てきます。スタッフ間のコミュニケーションロスによる、問い合わせへの“対応漏れ”“二重対応”などです。

    複数人での問い合わせ対応には“対応状況”の見える化を!

    問い合わせへの“対応漏れ”や“二重対応”を未然に防ぐために、できることはありますか。

    このようなトラブルを防ぐためには、1件1件の問い合わせに対して「誰が対応しているのか?」や「対応状況はどうなっているのか?」といった進捗状況の“見える化”が必要不可欠です。ただ、Excelなどの表計算ソフトで管理されているショップさんもいらっしゃいますが、余計な手間がかかり業務効率が落ちてしまうなど、本末転倒なお話を伺うことも少なくありません。このようなお悩みを解決するために、我々は問い合わせ対応の共有に特化した、『メールディーラー』というツールを提供しております。お客さまからの問い合わせ対応にお困りのショップさんがいらっしゃいましたら、ぜひ気軽にご相談いただければと思います。

    問い合わせ対応のスピードを上げるためには、①複数人で問い合わせに対応する体制、②問い合わせの内容を共有するための仕組み、これらを構築する必要があるということですね。尾崎さん、お忙しいところお時間をいただきありがとうございました!

    複数名での「問い合わせ対応業務」がラクになる?

    ※本サイトに掲載されている情報は、株式会社ラクス(以下「当社」といいます)または協力会社が独自に調査したものであり、当社はその内容の正確性や完全性を保証するものではありません。

    この記事を書いたライター

    メールディーラー通信編集部

    メールディーラー通信編集部

    メールの例文などメールに関するお役立ち記事の執筆・案出しをしています。メール業務を実際に行っている方に役立つ情報を届けられるよう日々編集しています。
    好きな定型文は「お心遣いに重ねてお礼申し上げます。」です。

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