みなさんの会社では社内マニュアルを「運用」できていますか?
時間をかけて作成したものの、フォルダの奥深くに埋没し、日常的に運用できていないケースが多いのではないでしょうか。
その埋没マニュアルは、作成方法・運用方法次第で、従業員の教科書・参考書となり、会社にとって有益なものになるのです。
今回はマニュアルを有効活用させるための5つのポイントをご紹介します。
埋没マニュアルがもたらす弊害
社内マニュアルは、各担当者のローカルフォルダなどに保存され、その結果様々なファイルの中に埋没してしまう場合が多いようです。しかし、日常的に運用が行われていない「埋没マニュアル」からは、様々な弊害が生じます。
お客様を待たせる
マニュアルが埋没してしまい「使いたいときにすぐ見つからない」状態に陥ると、お客様からの問い合わせに対してすぐに回答できなくなってしまいます。
返信が遅くなると顧客満足度を下げ、結果的に企業全体のイメージ悪化につながる恐れもあります。
品質にバラつきがでる
担当者各自のパソコンにマニュアルを保管されていると、内容の更新がされなかったり、自分が使いやすいように内容を書き換えたりなど、対応に差が生まれるリスクがあります。その結果、「この間別の担当者から聞いた説明とは違う」「人によって言うことが異なる」といったさらなるクレームにつながることも考えられます。
属人化が発生する
担当者が自分の記憶や経験を元に対処することが常態化していくと、業務のノウハウは「属人化」していきます。
チームとして統一した対応ができなくなり、「担当者でないと分からない」状態に陥ると、急な休みや退職時に業務がストップするリスクがあります。
使われるマニュアルとして発掘する5つのポイント
ここでは、使われなくなったマニュアルを「使われるマニュアル」として発掘するポイントを5つご紹介します。
マニュアルの存在を周知する
使われるマニュアルとするためには、できるだけ多くの社員にマニュアルの存在を知ってもらうことが重要です。どれだけ優秀なマニュアルを作成しても、その存在が知られていなくては意味がありません。
まずはマニュアルの公開場所を社内報や社内メールで周知しましょう。公開場所は、全員が使う共有システムのトップ層に置くなど、見つけやすい場所にすることが大切です。
視覚的な分かりやすさを重視する
マニュアルは、分かりやすいものであることも大切です。
内容が理解しやすいものであることはもちろん、文字の大きさやフォントなど、視覚的に「見やすい」ことが重要です。細かなフォントでビッシリと文字だけつまっているようなマニュアルは、開いただけでうんざりして、そっと閉じたくなってしまいます。
やや大きめのフォントで余白を取り、図や画像を適度に用いましょう。
検索性を高める
マニュアルを作成するときには、検索性を高めることも重要です。その人の性格や置かれている状況によって探し方は多岐にわたりますが、必要なときに必要なマニュアルに簡単にたどり着ける仕掛けを作っておきましょう。
マニュアルに目次や索引を作成する際には、機能別・用語別・目的別・50音順など、想定できるさまざまな検索方法を備えておくと便利です。加えてよく閲覧される項目をまとめ、トップに表示するようにしておくと、さらに効果的です。
定期的にメンテナンスを行う
マニュアルは、一度作って終わりではなく、定期的にメンテナンスを行うことが重要です。実際に使い始めると、「ここが不便」「こうなっていると使いやすい」とさまざまな意見が寄せられるはずです。その意見を集計し、メンテナンス時に取り入れることでよりよいマニュアルへと改善していくことができるでしょう。
履歴として、日付・変更内容・変更理由などを簡潔に記載しておけば、業務の見直しにも役立ちます。
FAQを作成する
マニュアルの利用データを集め、比較的よく閲覧されているページをまとめてFAQを作成するとさらに使い勝手がよくなります。見つけたい情報がすぐ手の届くところにあれば、マニュアルが埋没することもなくなり利用率が高まります。
FAQはマニュアルの1ページ目に項目を作るなど、社員が最初に目にすると思われる場所に置いておくことがポイントです。
問い合わせ対応のマニュアル管理なら「メールディーラー」
問い合わせ対応マニュアルを社内で共有するには、メール共有システムの「メールディーラー」がおすすめです。
メールディーラーとは?
メールディーラーは、複数人でメールを管理・共有するのに便利な機能を備えたクラウド型のメール共有システムです。
チーム対応するメール業務のために開発されているため、対応ミスの防止や情報共有のための機能が多数搭載されています。
メールディーラー上のマニュアル共有
メールディーラーには、「社内FAQ機能」が搭載されています。メールシステム内にメ対応マニュアルを置くことで、返信時に別ファイルを開くことなくすぐ閲覧することができます。
また、他の担当者が送信したメールもリアルタイムに共有されるため、ベテラン社員の過去の対応履歴をマニュアルとして参照することも可能です。
まとめ:マニュアル運用のメリット
品質の均一化
担当者に依存しがちな業務や、経験によって蓄積するノウハウを「マニュアル」として可視化することで、誰でも常に均一なサービスを提供することができます。
業務効率化
マニュアルを整備・活用することで、今まで業務に存在していたムリ・ムダ・ムラが焙り出され、業務を効率化することができます。
ただ無作為に「保存」しただけのマニュアルは、時間とともに埋没し、作成にかかった時間が無駄になるだけでなく、更なる弊害を引き起こします。
しかし、明確な意図をもって作成したマニュアルをしっかり「運用」することは、社内の課題解決につながります。
マニュアル運用を支援するシステムなども多数提供されているので、一度マニュアルの見直しをおこなってみてはいかがでしょうか。
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