ビジネスのやり取りをメールで行っていると、毎日大量のメールが届きます。
メールの整理ができていないと、見落としや重大なミスにつながることもあります。
この記事では、明日からでもできる「メール整理術」を紹介しますので、ぜひ取り入れてみてください。

メール整理はなぜ必要?
メールの整理ができていないと、具体的にどのような影響があるのでしょうか。
業務効率が低下する
受信トレイの整理ができていないと、返信作業を行う前にメールの検索作業が必要になり、余計な手間と時間がかかることになります。
返信漏れ・遅れが発生する
重要なメールが埋もれ、見落としによる返信漏れや遅れが発生します。
顧客や取引先との重要なメールの確認や返信が漏れてしまうと、内容によっては取引停止などの大きな問題へと発展する場合もあります。
メールの整理術9選
メールの見落としを防止し、チェックの手間を減らすことが、メール対応業務効率化のポイントです。効果的なメールの整理術を9つご紹介します。
1.業務に合わせたフォルダ分けを設定する
初期設定状態のメールフォルダは、「受信」と「送信済み」の二つしかありません。そこで、自社の運用方法に合わせたフォルダを作成して振り分け設定を行うことで、管理しやすくなります。あまり細分化させず、おおまかな条件で作成しましょう。
「対応状況」で分ける
届いたメールを、現在の進行具合に応じてフォルダ分けする方法です。対応が完了していれば「対応済」、まだ対応途中であれば「対応中」、対応する必要がないものであれば「不要・保存用」と振り分けます。
メールを確認した時点ですぐにフォルダ分けをし、対応が済んだら対応済フォルダへ移動しましょう。この方法であれば、メールの対応進捗状況を一目で確認することができます。
「締め切り期日」で分ける
「即日」「近日中」「今週中」など、締め切り期日ごとに分ける方法です。締め切りの期日で確認ができるので、複数の案件を平行して作業する業務で便利です。少し手が空いたときにフォルダを確認すれば、見落としも防げるでしょう。
「差出人別」で分ける
頻繁にやりとりをする取引先や担当者ごとにフォルダを分ける方法です。数が多くなると逆に見づらくなってしまうので、継続取引のある企業や、複数の担当者とやりとりがある案件など、メインとなるものだけを作成しましょう。
「対応の優先度」で分ける
業務の優先度順に、「最優先」「後でも良い」「保存用」など、段階ごとに分ける方法です。締め切り期日の分類に似ていますが、取引状況や内容によって、自分がわかりやすいように分けるとよいでしょう。最優先事項から対応を開始し、終了したら次のフォルダに取り掛かります。情報が散らからず、順番に片づけていくことができます。
2.添付ファイルをパソコンに保存する
メールに添付されたファイルは、必ずダウンロードしてパソコン内に保存しておきましょう。必要なファイルを毎回メールの中から探すのは手間がかかり、効率的ではありません。データ自体を用途別に保存しておけば、業務を効率よく進められます。
3.いらないメールは削除する
メールを溜めてしまうと、動作が重くなり、メールチェックに時間がかかるようになります。一般的なクラウド型システムでは、古いものから自動的に削除されてしまうため注意が必要です。残しておくメールの基準を定め、お礼のみや終了したイベントに関するメールなどは削除しましょう。
4.有害なメールはブロックする
不要な宣伝やスパムメールを都度削除するのは効率が悪く、余計な時間を使わなければなりません。
送られてきてから対処するのではなく、不要・有害と思ったものはブロックしましょう。メールを選別してしまえば、本当に必要なメールの分別をするだけで済みます。
5.未読メールを残さない
届いたメールは、必ず全て目を通してから分別しましょう。後で読もうと思って、そのまま忘れてしまうこともあります。全てのメールに目を通すことで、今後取り組むべきタスクを判断できるようになります。
6.返信はすぐ対応する
返信をする必要があるものは、閲覧した時点ですぐに返しましょう。ビジネスにおいて、レスポンスの早さはとても重要です。とはいえ、一度に全て返信するのは時間もかかり、忙しいときは難しいこともあるでしょう。優先順位を決め、即返信が必要となるもの、今日中であれば良いもの、進捗次第で返信するものなど、段階に分けることがポイントです。
7.件名にルールを設ける
メールの整理には「わかりやすさ」が重要です。件名は一目で内容がわかるものをつけましょう。進めている業務や質問内容、重要度などがわかるようにすると、相手もすぐに返すべきかどうかを判断できます。「お世話になっております」などの挨拶や「送信者名・会社名」など、内容が識別できない件名は避けましょう。
8.メールチェックの時間を決める
業務中に何度もメールチェックをしていると、業務全体の効率が悪化します。メールチェックの時間を決めルーティン作業に組み込みましょう。
緊急性のある内容ならば、電話で連絡がくるはずなので、メールのチェックは朝・昼・晩の二回から三回ほどおこなえば十分です。メールチェックの時間や回数は、自分が抱えているタスクや業務内容によって決めましょう。
9.メールの必要がないものは口頭で伝える
必ずメールを使わなければいけない、というルールはありません。メールでの説明が難しい内容や、ちょっとした会話で済むようならば、電話や直接会って伝えるのもポイントの一つです。何でもメールを使う人もいますが、内容や緊急性によって臨機応変に活用しましょう。
また、ときには直接話した方がコミュニケーションにもなり、細かな部分まで伝わりやすくなることもあります。メールなどの文章は、細かいニュアンスや意図を伝えづらいものだという意識を持っておくことも大切です。
Gmailの整理に役立つ機能
業務でGmailを使っている会社も多くあります。Gmailにはメールを整理するための便利な機能が備わっており、上手に活用すれば、メールの整頓も格段に速くなります。
ラベル機能
ラベル機能とは、受信したメールをカテゴリに分類する機能です。ラベル名称や色をカスタムできるため、使いやすくアレンジすることができます。作成したラベルはGmail管理画面の左側に表示されます。
以下に、Gmailのラベル機能の使い方をご紹介します。
■ラベルの新規作成方法
- Gmail管理画面の右上にある歯車マークを開いて「設定」をクリック
- 設定画面上部の「ラベル」タブから、「新しいラベルを作成」をクリック
- ラベル名を入力して「作成」をクリックすればラベルの新規作成は完了です
- ラベルに色を付けたい場合は、作成済みラベル右側の三本線をクリックして、「ラベルの色」をクリックすれば色の選択画面が表示されます
■ラベルの付与方法
- 受信トレイから、ラベルを付けたいメールをクリック
- ラベルボタンをクリックして、メールに付けたいラベルを選択
ラベル機能では、ネスト(入れ子)と呼ばれる作成したラベルのなかにラベルを付けるという使い方もできます。分類したいカテゴリが多い場合やメールの振り分けを階層化したい場合は、ネスト活用しましょう。
フィルタ機能
ラベル機能はメールを分かりやすく整理できる便利な機能ですが、メール通数やカテゴリの数が増えると、手動での振り分けに手間がかかります。そこでおすすめとなるのが、フィルタ機能です。フィルタ機能は、メール受信時に自動で指定したラベルに振り分ける機能です。ラベル機能とセットで活用することで、メール整理の効率を大幅に高めることができます。
フィルタ機能の設定方法について、以下にご紹介します。
■フィルタ機能の設定方法
- ラベルを割り当てたいメールの左側にあるチェックボックスにチェックを入れる
- 受信トレイの上部にある「その他」>「メールの自動振り分け設定」の順にクリック
- 「この検索条件でフィルタを作成」をクリックした後、「ラベルを付ける」にチェックを入れて、振り分け先のラベルを選択
- 「フィルタを作成」をクリックすれば自動振り分け設定は完了です
「一致するスレッドにもフィルタを適用する」にチェックを入れると、過去に受信したメールも振り分けることができます。
一括選択機能
受信フォルダのチェックボックスを使い、対象のメールを一度に選択できる機能。件名や宛先、ラベルで検索した後、チェックボックスで選択したメールを一括削除・既読など、まとめて操作することができます。不要なメールなどをまとめて整理したいときにも便利です。
アーカイブ機能
受信フォルダにたまっているメールの中から、特定のメールを別の場所へ保管する機能です。ひとまず後で読むメールを一覧から避けておきたい場合に便利です。
スター機能
重要なメールや頻繁に参照するメールにスター(星印)を付けることができる機能です。
メール一覧画面の左側または開いたメールの右上に表示されるスターマークをクリックことで、メールにスターマークを付けることができます。解除する時は同様の操作でマークを外すことが可能です。
スター機能は一覧画面からメールを探しやすいだけでなくラベル機能にも対応しているため、スター付きメールをまとめて確認することもできます。
Outlookの整理に役立つ機能
Outlookにも、メールの整理に便利な機能が備わっています。ビジネスでも使える機能を紹介します。
古いアイテムの整理機能
たまったメールが容量を圧迫しないために、指定した日数が経過したメールを自動で整理してくれる機能です。整理されたメールは、保存先フォルダの一覧へ移動されます。また、整理する前に通知するように設定できるので、気が付いたらどこかへ行ってしまった、ということもありません。
フォルダの自動振り分け
Outlookでは、Gmailのラベルに該当するフォルダにメールを振り分けることで整理ができます。以下に、Outlookのフォルダ振り分け・自動振り分けの設定方法をご紹介します。
■フォルダの新規作成方法
- 受信トレイのテキスト上で右クリックを行い、メニューから「フォルダの作成」をクリック
- フォルダ名を入力して「OK」ボタンを押せばフォルダが作成されます
■自動振り分けの設定方法
- Outlookのメニュータブから、「ホーム」>「ルール」>「仕分けルールと通知の管理」の順にクリック
- 「新しい仕分けルール」のタブをクリックして、「自動仕分けウィザード」を開く
- 「新しい仕分けルールを作成する」>「受信メッセージにルールを適用する」の順にクリックして、「次へ」をクリック
- ステップ1ウィンドウで「差出人のアドレスに特定の文字が含まれる場合」にチェックを入れる
- ステップ2ウィンドウに表示された「特定の文字」をクリック
- 自動仕分けを設定したいメールアドレスに含まれる文字列を入力して、「追加」>「OK」の順にクリック
- ステップ1ウィンドウで「指定フォルダへ移動する」をチェックして、ステップ2ウィンドウに表示された「指定フォルダへ移動する」の「指定」をクリック
- 振り分け先フォルダ選択画面が表示されるので、メールを振り分けたいフォルダを選択して「OK」を押せば完了です
過去のメールを振り分けたい場合は、Outlookのメニューから「ルール」>「仕分けルールと通知の管理」>「仕分けルールの実行」から、振り分けたいルールを実行することができます。
ビジネスでの利用者が多いGmailならびにOutlookのメール整理術についてご紹介しましたが、メールを分類して整理することは、基本的にどのメールソフトを利用する際においても効果的な方法となります。
次章では、効率的にメールを整理することができるメール管理・共有システムについてお伝えしていきます。
ビジネスメールの整理には「メールディーラー」
GmailやOutlookはプライベートで利用している人も多いことから、ビジネスでも利用されるようになりました。しかし、無料の範囲内でできることが限られているため、管理が煩雑なビジネス用途として機能が不十分な場合があります。ビジネスメールの整理を効率的に行うには、法人向けメール共有ソフト「メールディーラー」がおすすめです。
メールディーラーとは?
メールディーラーとは、メールを含めた顧客対応の窓口を一元管理することで、顧客対応を効率化するシステムです。企業の代表アドレスの管理や、カスタマーサポート、ヘルプデスクなど、メールを扱う業務で幅広く利用されています。
<メールが整理できる以外にも>メールディーラーの便利機能
メールディーラーには、メールが整理できるだけではなく、ビジネスに便利なさまざまな機能が搭載されています。
ここでは、その便利な機能を一部ご紹介します。
ステータス管理機能
メールディーラーのステータス管理機能では、新着→返信処理中→対応完了とメールの対応状況に応じて自動でフォルダを移動します。メール整理にかかる時間を短縮しつつ、確実にミスを減らすことができる機能です。
また、誰かが返信作業を行っている「返信処理中」のメールを開くと、「○○さんが返信対応中です」という警告メッセージが表示され、返信ボタンが非表示となるため、重複対応を防ぐことができます。

ワンクリックで過去の履歴を表示
メール画面で送信元のメールアドレスをクリックすると、過去のやりとりが一覧表示されます。
受信メール・送信メール・電話応対メモ・チャットなどすべての対応履歴が時系列で表示されるので、受信フォルダと送信フォルダを交互に検索をかけたり、チャットの履歴を遡ったりする手間がなくなります。
さらに、パソコンとスマートフォン等、異なるメールアドレスから問い合わせを行った場合や、やりとりの途中でメールアドレスが変更になった場合でも、紐づけて管理することができます。

まとめ
業務を効率よく進めるためには、メールの整理は必須です。まずは、今回ご紹介した9つの整理術を実践しましょう。整理を進める中で、フォルダ分けや件名ルールなど、最適な整理方法を見つけることができるはずです。
ご紹介したメールディーラーは無料の資料請求も可能ですので、ぜひ一度お問い合わせください。
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